「ワープロはいずれなくなるのですか?」との問いにドヤ顔で「なくなるわけがない」と答えていた人々の反面教師っぷりがエグい。

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「ワープロはいずれなくなるのですか?」という質問に対しての、ワープロメーカー各社の回答が、伝説的にナイスな教訓になっている・・・っていう話。

ホントにもうね、こんなに分かりやすい「反面教師」って、あるんだな、貴重だな、永遠に語り継がれるべきエピソードだな、って気がしております。

 

昭和の終わり頃、雑誌DIMEに掲載された「業界公開質問状」という企画の中でワープロメーカー各社の回答が「逆・先見の明」すぎて味わい深い件

これはもうね、伝説というか、有名な話なんでね、最低でも一回は、ブログで言及しておきたいな、ってのは、ず~~っと思ってたんですよね。

 

未来のことを予想するのって、当然、メチャクチャ難しいわけでさ。

特に、科学技術の進歩のことなんて、普通の人間には、全然、見当もつかないわけじゃないですか。

それをさぁ、

あたかも「私は分かってますよ」みたいなドヤ顔して、未来のことを語る「痛い人」、時々いますよねぇ…。

 

たとえば、チェスとか、囲碁とか、将棋とかでさ、「AIが人間に勝てるわけがない」って、半笑いで豪語してた人、昔はけっこういたわけですよ。

科学技術の進歩を、舐めてるわけよ。

10年後も、20年後も、コンピューターの性能なんて、さほど変わらんだろ、っていう前提の下で、ドヤってるわけ。

 

チェスや囲碁がAIに負け始めた後でも、「いや、将棋はチェスなんかよりも難解なゲームだから、AIよりも人間の方が強いですよ」みたいなこと言ってる人、いたしねぇ…。

痛い。

 

ということで、伝説の「ワープロはいずれなくなるのか?」という話はこちら。

 

「ワープロはいずれなくなるか?」という質問に30年前のメーカー各社はどう答えた?|@DIME アットダイム

30年前のDIMEの人気企画が、企業に質問し、その回答をそのまま紙面に掲載する「業界公開質問状」。「ワープロは、いずれなくなるのですか?」という問いに対する各社の回答が、今読むと衝撃的です(平成元年10月19日号)。

 

もうね~、感動的ですらあるんよね、各メーカーの回答が。

目に焼き付けておきたい。

 

NEC

「ワープロは文書を書く機械として特化されていますから、その必要性はなくならないんじゃないかな」

 

キヤノン

「ワープロがパソコンに取り込まれることはないでしょう」

 

シャープ

「人間の扱う道具は使いやすいことがいちばんだと思いますから、ワープロは文書専用機として残るでしょう」

 

東芝

「そんなこと誰が言っているのですか。パソコンとワープロはこれからますます共存共栄していきますよ。今はワープロとパソコンの台数がほぼ同数ですが、将来的には、ワープロ10に対してパソコン1ぐらいの割合になると思います」

 

富士通

「たとえば車の会社を考えてみてください。セダンをワープロとすれば、パソコンはトラックに相当します」

 

松下電器

「5年前、パソコンの普及台数は100万台、今は120万台と伸びはゆるやかです。一方、ワープロは30万台が280万台にまで伸びています。この数字を見ただけでも、パソコン社会よりワープロ社会到来の方が早いと考える材料になります」

 

はずい。

圧倒的に恥ずかしい。

読んでるこっちが恥ずかしい。

 

特に、ドヤ顔で、半笑いで言ってるであろう東芝、はずいぞ。

ワープロはいずれなくなるのですか?との問いに対して、

「そんなこと誰が言っているのですか。」

っていう返し。

はずい。

あいてをちょっと小ばかにしてる感じが、十倍になって跳ね返ってきているイメージ。

しかも、挙句の果てに東芝さん、

「将来的には、ワープロ10に対してパソコン1ぐらいの割合になる」

って回答している。

ヤヴァイ。

東芝の未来予測、圧倒的にヤヴァイ。

だから、東芝、アレなんだな。

本当にありがとうございました。

 

 

結局、このエピソードから我々が学び取れることって何だろうか。分かったような顔して、未来予測なんてすべきじゃねぇな…ってことッスかねぇ…

未来予想的な話をするんなら、ちゃんと保険をかけて「こういう可能性もあります」くらいの言い方にとどめておいた方が賢明だな、って気がしましたよ。

 

特にさぁ、まだ発展途上段階の技術に対して、その「のびしろ」を一切考慮せずに言い切ってしまうことの愚かさ、危険さを非常~~に痛感できる話だな~って気がするんですよ、このワープロの話って。

コンピューター界隈の技術革新とか、可能性って、当時はまだ全然、未知数だったわけじゃないですか。(今でも未知数だと思うけど)

分かってもいない、底の知れていない新技術とかに対して、たかがメーカー担当者が、ああだこうだと未来予測できる話じゃないわけですよ、実際には。

 

まぁ、ポジショントークって側面はあるだろうけど、もしもそうなら、こちらのNECさんのような補足付きの回答をするのが正解だったような気がすんのよね~。

NEC

「ただ、パソコンとワープロは分解すれば同じもの。基本的にはイコールなので、どちらかが消えることになってもそれは単に名前が変わっただけってことになると思います」

このくらいの回答が一番、お利口さんに見えます。

 

 

ということで。

たとえば、エネルギーの問題とか。

 

素人が自然エネルギーの可能性にモノ申したりしてるけど、ワープロメーカーの未来予測みたいに「完全に的外れ」の可能性、けっこう高いような気がするなぁ…

太陽光エネルギーの可能性がどうだとか、自然エネルギーの可能性がどうだとか。

コスパがどうのこうのとかね。

 

今、現時点での技術では採算が取れないとしても、

未来永劫、ずっと採算が取れないまま、なんてことはないと思うんだよねぇ…

ずっと技術的な進歩が無いって考える方がおかしい気がするっていうか。

 

たしか、シェールガスだったかな、地下に埋まってるやつ。

昔は、掘り出すにしても採算が取れないんで、エネルギーとして使えない、シェールガスに投資しても意味がない、って話だったと思うんだけど、ふと気が付くと、新技術が開発されたのか何なのか、今では普通にエネルギー源として、採掘されてますよね?詳しいこと知らんけど。

 

とにかく、どんな分野だとしても、

「今ダメだから、今後もダメだ」って決めつけることはできないんだよね。

 

現代の技術では活用できないとしても、将来的には科学技術が進歩して、全然余裕で活用できるようになるケースって、めちゃくちゃあると思うんすよね。

 

そんななかで、「結局、自然エネルギーに頼るよりも、原子力に頼るのが正解」みたいな短絡的かつ先祖返り的な方向へ世論を誘導するような意見もチラホラ・・・。

まぁ、それもやっぱり、ポジショントークっていうことなんでしょうかねぇ…。

リケンとかいろいろあるんでしょうけど…。

あんまり鵜呑みにしない方がよさそうです。

 

とにかく、ワープロメーカーが「パソコン(コンピューター)の進化や普及の可能性を甘く見ていたのと同じような過ちは、できれば避けたいところです。

 

まだ底を見せていない、発展途上の技術、新しい技術を、軽視しない方がよさそうです。

 

のびしろ、ですねぇ。

 

 

過去記事いろいろ。

 

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全裸の男女12人が40日間サバイバル「THE NAKED XL 12人の挑戦」が非常に興味深い件 - 自由ネコ

 

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