人間は、馬と「かけっこ」で競争して、勝てるだけのポテンシャルを持っているって話、皆さんはご存知でしょうか?
私は、この話を知った時、めっっっちゃテンション上がりまくりました。
アドレナリン出まくりです。
すぐにジョギングシューズを履いて、ダッシュで外へ飛び出しましたから。
【ワクワクが止まらねぇ】人間は走るために生まれてきた「最強のランナー」だった!
これねぇ~、ホント、鳥肌が立つような話です。
夢が広がりまくりです。
BORN TO RUN.
俺たちは、走るために生まれてきたんだぜ!!
例えばね、「人間が、野生の馬を捕まえることができるか?」って考えてみてください。
どうでしょう。
どう考えても無理そうじゃないですか。
人間が必死に追いかけても、それ以上の速さで馬は逃げてしまうじゃないですか。
灼熱の太陽の下、広大な平原で、野生の馬を走って追いかけて、捕まえることなんて、無理としか思えないじゃないですか。
ところが。
人間は馬に勝てるんです。
走って馬に追いつくことができるんです。
「そんなバカな!」って思うじゃないですか。
でもね、
実際に、そういう狩猟方法が、存在してるらしいんですよね。
「持久狩猟」
と言われている狩りの方法。
馬に逃げられても逃げられても、諦めずに、徹底的に、地道に追いかけるのです。
馬が根負けするまで、追いかけるのです。
正確には、馬が「もう無理。もう走れない」という状態になるまで、徹底的に追いかけるのです。
何というか、いわゆる「粘り勝ち」とでも言いましょうか。
根性で勝つ、気力で勝つ、という感じもします。
これ、すごくないですか。
絶対無理だと思われていた敵に、勝利するんですよ?
イソップ童話の「ウサギとカメ」でいうところのカメのポジションですよ。
諦めずに、ひたむきに、コツコツと、地道に、追いかけ続ける。
そうすれば、いつか必ず、目標を捉えることができるんです!
なんというロマン!
なんというホモサピエンス・ドリーム!!
太古の昔、人類は、ただひたすら、草食動物を追いかけ続けた。追いかけて追いかけて捕まえていた!らしい。
一説によると、人間がまだ「人間になりたてホヤホヤ」くらいの頃ですかね、とにかくひたすら、追いかける、っていう超原始的なスタイルの猟で、動物を捕まえていたらしいんですよね。
まだ農業も、牧畜も、存在していませんからねぇ、もっと言うと、弓矢も、槍も、無い時代です。
シマウマなのか、ガゼルなのか、まぁとにかく、大きめな獲物を追いかけるわけですよ。
当時の人類は、あんまり知能も発達してなかったでしょうし、基本的には、ノープランだったんじゃないでしょうか。
とにかく、根性で、気力で、獲物を追いかけ続ける!
人類の2足歩行ってのは、完全に、長距離走向きらしいです。
2本足で立つじゃないですか。
直立しますよね、そうすると、直射日光を強烈に浴びる部分が頭頂部だけになるわけです。
しかも頭頂部は、頭髪で保護しているので、頭皮への直射日光が防げます。
これで、体温の上昇を、かなり抑えることができます。
炎天下で、アホみたいな長時間、走り続けることができるわけです。
発汗によって体温を下げるために、身体の毛は抜け落ち、
直射日光が当たる頭の部分だけは、頭髪を残してガード。
これはもう、人間って、走るために進化した、としか思えなくなってきましたよ。
ちなみに、人間の足の構造も、ランニングに適した作りになっているようで。
靴を履くようになった現代人は、ランニングの時にかかとから着地する人がほとんどですが、裸足で暮らすアフリカの民族などは、基本的につま先着地らしいんですよね。
というのも、人間の足って、つま先着地だと、土踏まずのアーチが衝撃を吸収してくれるので、故障しないようになってるんです。
人間の足の構造って、本来は、つま先着地に適したように進化してるんです。
いろんな研究によって、このことが明るみになった時に、ランニングシューズ業界は騒然となりました。
従来の考え方として、かかとで着地すれば、その分、数センチ歩幅が長くなるので、かかと着地が正解、という前提でシューズメーカーは靴を作ってましたからね。
ところがところが。
「あれっ!よく見ると、アフリカ出身のマラソンランナーたちは、つま先で着地してるじゃん!」って。
故障の原因って、かかと着地だったのかも!?って。
もうね、趣味で以前からずっと走ってる方ならご存知なはずですが、ホントね、天動説が正しいと思ってたら地動説が発表されちゃったみたいな。
ランニングのインストラクターとかマラソンの解説者とか、しどろもどろになっちゃって。
今まで「かかとで着地してください」って言ってたインストラクターは、自分の指導が間違ってたとも言えないし、苦しまぎれに「え~と、つま先でもかかとでも、どっちでもいいです!」みたいになったりして。
それでまぁ、いろいろと論争がありまして。
現在はまた、「故障しないようにメッチャ厚底のシューズ開発したから、かかと着地でも大丈夫だぜ!」みたいになってたり、
今さらランニングフォームを変えるのは大変すぎるので、かかと着地でも、つま先着地でも、ランナーが自分に合った走法を選択すべし!みたいになってる感じですね。
ちなみに、日本で育って、靴を履く文化に散々馴染んだみなさんも、ちょっと試してみてください。
芝生の上を歩いても大丈夫な公園へ家族で行った時にでも、芝生の上を裸足で走ってみてください。
少し前を走っている、大切な自分の子どもを捕まえようとして追いかけるようなイメージで。
おそらく、つま先着地のフォームになっているはずです。(と、本に書いてあった)
まぁとにかくです、人間って実は、最強の長距離ランナーだったんすよね~。
参考文献の数々。
専門家らは、ヒトは強さや速さでは他の動物に負けるが、持久力、特に有酸素運動に関しては、驚くべき能力を持っているという。
略
馬は10キロメートル走ではヒトより速い。しかし、長距離にわたる繰り返し走では、速度は秒速5~8メートルになり、1日に20キロメートル程度以上は走れない。それ以上走ると、回復不可能な損傷を筋肉骨格系に与えてしまう。
略
ヒトと同程度に長距離を走る哺乳類はいるが、暑い条件下で高体温症にならずに長距離を走ることができない。
略
ヒトは暑くて乾燥した条件下での疾走時における放熱手段を発達させている。まず、二足歩行(走行)はエネルギー効率が良く、重たい頭部が平衡点に近いので安定して保持できる。
また、ヒトは歩・走行動作と独立に呼吸ができる。さらに、汗腺を発達させ、毛皮を持っていない。発汗は有効な放熱手段だが、毛皮があると効率が悪い。
略
持久走力を生かし、獲物をしつこく追いかけて高体温症を誘発し、獲物の消耗を待って仕留めるわけだ。持久狩猟は、今でも熱帯で乾燥環境において、広く見られるという。
この議論を聞いて目からうろこが落ちた気がした。マラソンや駅伝の中継をなぜ長々と見て飽きないのか、分かったような気がする。人間性の本質がそこにあるからだ。
馬が全力疾走で移動するペースは時速約70㎞ですが、その速度を維持できるのは約10分間と言われています。その後も走り続けるとすれば20㎞以下に減速しなければ命を落とす危険さえあります。炎天下であればそのペースはさらに落ちるでしょう。
しかしデニス・キメットは時速20.59 kmの速さで2時間は走ることができますし、人間の圧倒的な耐熱能力をもってすれば時間さえかければ追いつくことが可能なのです。
略
人間の能力は努力と執念が生んだものなのでしょうか、狩りという点で見ればこの能力はなかなか陰湿な能力とも言えます。
人類にのみ与えられたこの突出した能力を使った「持久狩猟」は、逃げても逃げても執拗に追いかけてくるハンターの恐怖を味わうことになる為、獲物にとってはたまらないストレスだったでしょう。略
200万年前に誕生した人類は道具を持たず素手で狩りをしていました。
獲物を追い立て走らせ、熱によるオーバーヒートを起こし倒れるまで執拗に追いかけまわし狩る方法で生きながらえてきたのです。
人が馬に勝つ可能性を、”ファンタジーやメルヘン”の一言で片づけるのは早計かもしれない。現実に、「馬」に勝利したランナーが、現れたのだから。
英国ウェールズ中部の原野で毎年開かれているのが、山あり川ありの22マイル(約35Km)を、「人間」と「馬」が競い合うマラソンレース「Man v Horse Marathon」だ。
略
2004年6月12日。馬47頭、人間566人(馬の扮装をした人間含む)が参加した、一大レースを制したのは、馬…のように長い顔と手足だが「人間」の、ヒュー・ロブさん(27)。
略
最終的には馬を2分以上も突き放す、2時間5分19秒という成績で、見事優勝してみせた
クリストファー・マクドゥーガル著『Born to Run 走るために生まれた』は必読!
当時私は、ジョギングにハマっておりまして。
この『Born to Run』という本を読んで、人間は長距離走で馬をも凌駕する、って話を知ったんですよね。
この本は、ホントマジで、今までの全人生で読んだ本の中でもトップクラスに面白かったですね。
めちゃくちゃ面白かった。
こんな奇想天外で荒唐無稽なエピソードの連続、どう考えても作り話だろ!?って思うような内容なんだけど、これがなんと、実話!!!
嘘みたいな話。
全米20万人の走りを変えた、
ニューヨークタイムズ・ベストセラー
この冒険は、たったひとつの疑問からはじまった。
「どうして私の足は走ると痛むのか?」
その答えを探すなかでクリストファー・マクドゥーガルは
世界でもっとも偉大な長距離ランナー、タラウマラ族に行きつく。
その過程でわかったこと──
わたしたちがランニングについて知っていることはどれもすべてまちがいだ──メキシコの秘境を彷徨う謎の白馬、
現代社会と隔絶して暮らす“走る民族”、
素足で峡谷を走り抜けるベアフット・ランナー、
数時間走り続けて獲物を狩る現代のランニングマン、
過酷な地形を24時間走り続けるウルトラランナーたち、
そして、世界が見逃した史上最高のウルトラレース……ニューヨーク・タイムズで32週連続ランクイン中!
amazon.com ユーザー評価で297人が5つ星をつけた、
「読めば走りたくなる」と話題の
ロングラン・ベストセラー、遂に邦訳!No Running, No Life!
とあるウルトラトレイルマラソンの大会。サンダル履きで走る謎の民族が、まさかの上位独占!?世界中に衝撃が走るっ!彼らは一体何者なんだ!?…みたいな。
もう、この説明だけで、荒唐無稽。でも実話。
メチャクチャ面白いです。
そして間違いなく、
読み終わった後、走りたくなります。
『BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族"』
オススメです。