アメリカの映画レビューサイトで驚異の「満足度100%」を叩き出した話題のデンマーク映画『THE GUILTY ギルティ』を観てきました。
監督にとって初の長編映画、役者はほぼ無名、圧倒的な低予算。これは、ある意味、デンマーク版「カメラを止めるな!」と言っても過言ではない…!
映画「ギルティ」は、ゴリゴリのネタバレ厳禁系サスペンスなんで、面白さを伝えようにも、何も言えねぇ!
これねぇ~、確実に、予備知識なしで観に行った方が楽しめると思いますね。
あらすじとか、いろいろ調べない方が良さそうです。
何も知らない、何も分からない、という状態で、映画館へ直行した方が、いいんじゃないかなと。
とはいえ。
せめて予告編だけでも観てから判断したい、ってのが人情ですよね。
一応、予告編、貼っておきましょう。
ペタッと。
いや~、まさか最後の…オチが…。どんでんがえ…
おっと。
言っちゃイカン。
ものすごくザックリ、ネタバレにならないように言うとですね。
緊急ダイヤルの電話番(主人公の男、アイガー)は、基本的に、何の情報も持っていないわけです。何も分かってないわけです。
何の予備知識も事前の説明もないまま、かかってきた電話をとりますよね。
完全にまっさらな状態で、電話を通して、声と音だけで状況を探っていくわけです。
この感覚が、まったく何も知らずに映画館の観客席に座っている我々と、ほぼほぼ同じ状態なんですよね。
すごく感情移入してしまいます。
自分の感情と、主人公の感情が、オーバーラップするというか。
我々が「えっ?」ってなる場面では主人公も「えっ?」ってなってる。
我々が「あ~、なるほど、分かってきたぞ」って思う場面では、主人公もまさに「なるほど、分かってきたぞ」の状態なのです。
まさに、主人公のアイガーと一緒に謎解きをしてるような感覚。
あ~~、いろいろ解説してぇ~~~!!!
あと、もう一個だけ。
もう一個だけ、言わせてください。
ネタバレにならない程度で、うっすらと言いますんで。
この映画、緊急ダイヤルにかかってきた事件の話がメインなんですけどね、実はもうひとつ、別の話が並行して進んでいきます。
主人公の、プライベートの用事が、私物のケータイにかかってくるんですよね。緊急ダイヤルの仕事中に。
んで、こっちはこっちで、なにか、かなり厄介なことになってそうな雰囲気で。
(我々観客には、何の説明もありません。映画が進むつれ、徐々に分かっていきます)
主人公のアイガーは、職務として緊急ダイヤルの相手とやりとりしつつ、その合間合間で、自分の抱えている問題にも、対応していかなければならないんです。
そしていつしか、まったく関係なかったはずの二つの話が、じわじわと次第に絡み合っていき…
おっと。
もう、これ以上は言わなくていいでしょう。
続きは映画館で確認してみてください。
この映画は、ある意味、デンマーク版「カメ止め」だ。圧倒的な低予算で、ここまでやれる!
もしかすると、「カメ止め」よりもお金かかってないかも知れません。
ホントに、それくらいの規模の映画です。
それなのに、すごく高く評価されてますね。
逆に言うと、その分、脚本が練りに練られてるって感じでしょうかね。
お金がない分、アイデアで勝負する、センスで勝負する。
映像もスタイリッシュで、チープ感が全然ない。
「ハリウッドでリメイク権の争奪戦が始まるだろう」
ってコメントをどこかで観ましたが、すでに、アメリカでのリメイクは決定したらしいです。
ってかさ、こういう映画のリメイクって、本家デンマーク版と同じオチじゃ成立しない気がするんだけど…ラストの展開、改変するんだろうか。…でもどうやって?