タイトルのまんまです。「ちびまる子ちゃん」の原作者さくらももこ先生が亡くなった後、あちこちで、さくらももこ先生を崇拝するような論調の意見を目にしまして。
「あ~そうなのか、そんな素晴らしい人だったのか…」とか思いながら、ちょっとだけ変な違和感を感じていたわけですが…
さくらももこの大ファンだからこそ、彼女を聖人君子に仕立て上げない、というスタンスを目撃
こういう「ガチの方々」の意見を目の当たりにしちゃうと、「ガチじゃない」方々が書いた「さくらももこ絶賛記事」が余計にかすんでしまいますね。
ニワカが「さくらももこ死去」のニュースに便乗する形で、「さくらももこリスペクト」みたいな、ホントは特に感情移入もしてないのに、手放しで彼女を称賛している記事とか読んじゃうと…ねぇ。
まずは、私の永遠のライバルであり、友であり、育ての母でもある「ぐわぐわ団」。
参考:【恋人以上互助会未満】ぐわぐわ団と私のプラトニックな関係 - 自由ネコ
ぐわぐわ団は「ガチ」のさくらももこファンのようです。
ぐわぐわ団の団長が、さくらももこのエッセイ「焼きそばうえだ」を読んだ感想を綴っています。
団長が断腸の思いで綴っております。
話の内容自体はむちゃくちゃです。
飄々とした文体は『もものかんづめ』から変わることなく、畜生どころか人でなしのろくでなしなことをさらりと書いてのける胆力と文章力。金持ちになったがゆえに、歪んだかたちでパワーアップしていました。でも、別に背伸びをしているわけでもなく、金持ちになったがゆえに、金持ちのままの等身大の姿で書いているのです。
Amazonのレビューを読んでいて感じたのは、さくらももこを聖人君子か何かと勘違いしていないかと。国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」の作者なんだから、描いている人も素晴らしい人だと思いこんではいないかと。
略
文章、特にエッセイは人間性がどろどろと滲み出てくると書きましたが、聖人君子のエッセイなんて面白くもなんともないです。聖人君子のエッセイが読みたければ、それこそ論語でも読んでいたらいいんです。もしくは、ぐわぐわ団を読むのもよろしい。
さくらももこは、売れっ子漫画家として、一生働かなくてもいいいくらい、印税がっぽり入ってきてますよね?
漫画だけでなく、テレビ放送、グッズの売り上げ…とんでもない大金持ちになった。
「ちびまる子ちゃん」を描き始めたのはデビュー2年目とか、そのへんでしょ?
私ねぇ、昨日かな、おとといかな、相方とちょっと話したんですよ。
さくらももこ先生のニュースを観てて。
プロデビュー2,3年しか経ってない若手のうちに、一生遊んで暮らせるくらいの大金を稼ぎだすドル箱コンテンツを生み出しちゃったら、そのあと人間ってどうなっちゃうんだろうね?
って。
そしたら、ぐわぐわ団に、さくらももこ先生のことが
「畜生どころか人でなしのろくでなし」
とか
「金持ちになったがゆえに、歪んだかたちでパワーアップ」
とか、
書かれてるじゃないですか。
あ~~、やっぱそうか、そうだよな、そういうもんだよな、と。
ちょっとね、ホッとしたんですよね、私は。
ニワカファンが言う「さくらももこの爪の垢でも煎じて飲め」みたいなやたら持ち上げる論調が、なんかちょっと気持ち悪かったからさ、良かったなと思いましたよ。さくらももこが「ろくでなし」で。
そして、こうも書いてあった。
聖人君子のエッセイなんて面白くもなんともないです。聖人君子のエッセイが読みたければ、それこそ論語でも読んでいたらいい
さくらももこは聖人君子じゃないからこそ、面白いんだ、って。
そういうことなんだと思いますね、それでいいんだと思いますよ。
私も、再三にわたってこんな記事、書いておりますけども。
さて。私はどうかというと。完全に便乗組という、畜生を超えた畜生という形でやらせていただいております。
ぶっちゃけてしまいましょう。
私は、さくらももこファンではありません。
正直、全然、興味が無い。
テレビのアニメ「ちびまる子ちゃん」も観ないし、
さくらももこのエッセイなんて、1文字も読んだことがありません。
だから、面白いのか、面白く無いのかも、まっっっっったく分かりません。
作品に触れたこともないので、中身が分からず、ディスりようもない。
そもそも、老眼になってからは、本はほとんど読んでない。
それでも、今はちょっとだけ、さくらももこのエッセイに興味があります。
面白いと評判の「もものかんづめ」か。
あるいは最低評価の「焼きそばうえだ」か。
どちらかの書籍には、目を通してみようと思います。
どっちも甲乙つけがたいけどな~。
自分の中では、ちょっとだけ「焼きそばうえだ」がリードしてるかな。
ま、とにかく、私のように頭に思い描く「さくらももこ像」が最初から一切なく、事前の偏見も何もない人間からしてみれば、今回の「さくらももこフィーバー」みたいなのは、ちょっと違和感があった、って話です。
日本には、死んだ人を悪く言っちゃいけない、というような風潮がありますけど、同時に、亡くなったら突然、その人を美化して、奉ろうとする連中も、めっちゃ多いと思うんですよね。
亡くなったとたん、突然、あの人は良い人だった、善人だった、って論調になる。
これなぁ~、ちょっと気持ち悪いっていうか、違和感あったんで。
便乗に便乗する形で、乗っかってやろうという、便乗のマトリョーシカ人形という形でやらせてもらっております。
最後にもう一度「ぐわぐわ団」から。
さくらももこは素晴らしい人だと思い込んでおきたい人には、さくらももこのエッセイを読むのはオススメしません。下手すりゃ絶望しますから。
なるほど、大丈夫です。
私はさくらももこを素晴らしい人だとは思っておりませんので。
きっと、さくらももこのエッセイを楽しめるんじゃないかな。