どうしようもなくクソみたいな人生を生きてるのに、それでもなお、必死に前を向こうとしているヤツが好きだ。
えっ?オレか?う~~む…。そうだな、オレ自身もそうだ。
クソみたいなヤツが、クソなりに、精一杯頑張って、必死に生きてる姿って、本当は凄くカッコいいんだぜ!
エライよ。ホント、お前ら、偉い。
新聞配達して。
レオパレスに住んで。
一生独身かも知れないし、孤独死して人生を終えるかも知れない。
でもな、それ自体は、決して悲しいことじゃない。
だって、お前ら、まだ負けてねぇもん。
人生に負けてない。
決着はまだついていない。
みんな、闘ってんだよな。
他人から見たら、滑稽に見えるかも知れない。
バカに見えるかも知れない。
愚かな、つまらない人間に見えるかも知れない。
でも、大丈夫だから。
お前らが、精一杯、必死で生きてることは、お前ら自身がちゃんと知ってるだろ。
自分を見限るな。
簡単に人生を諦めんな。
最後まで、自分の味方であれ。
どうしようもない人間が、どうしようもない人生の中、それでも必死で、前向きに生きようとする姿ってのは、どうしようもなく美しいのである。
バッファロー'66(字幕版) - Trailer
こりゃまた、酷い編集だな…。
このトレイラーを観て、映画観たくなるヤツ、いるかよ?
まぁ、分かる、分かるけども。
一番伝えたいのは、そういうことなんだろうけど。
便所に行きたくて行きたくてしょうがないのに、小便ひとつ満足にできやしない。
ホントにどうしようもない男だよ。
バッファロー'66
『バッファロー'66』(バッファロー シックスティ シックス、Buffalo '66)は1998年製作のアメリカ合衆国の映画。
ヴィンセント・ギャロが監督・脚本・主演・音楽
日本版キャッチ・コピーは「最悪の俺に、とびっきりの天使がやってきた」。
ストーリー
5年の刑期を終え、刑務所から釈放されたビリー・ブラウンは、ニューヨーク州バッファローの実家に戻ろうとするが、長年の溝がある両親には電話で刑務所にいたことは話しておらず、電話で「政府の仕事で遠くまで行っていた」と偽る。さらに勢いで「フィアンセを連れて帰る」と嘘を並べてしまう。
こっちの方が、まだ映画の内容とか伝わるかな。
主人公のどうしようもないクズ野郎をビンセント・ギャロが演じている。
皮肉というかなんというか、ビンセント・ギャロ本人は、超絶リア充で才能があり余ってる人間だってのが、なんともキツい。
ファッションモデルであり、ミュージシャンであり、画家であり、プロのバイクレーサーであり、映画監督であり…
もうこのへんでいいだろう。とにかく、ギャロは天才だ。
天才のギャロはおそらく、女にもカネにも、不自由しなかったと思う。
しかし、彼が撮った映画「バッファロー'66」に登場する主人公の男は、どうしようもなく情けない男だった。
うろ覚えだが、こんなシーンがあったはずだ。
ギャロが演じる、主人公「ビリー」が、トイレの中で独り、鏡に向かい「オレはダメだ…」とつぶやいて泣き出すのだ。
男が独り、トイレの中で「オレはダメだ…」とつぶやいてめそめそと泣きだす。
私には、心当たりが有りすぎた。
そんなことは、今までに、数えきれないほど繰り返してきた。
トイレで。風呂場で。
誰にも気づかれずに、独りきりになれる場所で、何度、言ったか分からない。
「オレはダメだ…」
何度も何度も繰り返しつぶやいてきた。
だから、映画を観た時に、本当にビックリした。
何故こんなシーンを?
あの超絶リア充のビンセント・ギャロにも、そういうヤツの気持ちが分かるんだ…!
あれほど、有り余る才能を持ったギャロでさえも、独りトイレにこもって泣く男の気持ちが分かるのか…!って。
悲しい時は「フルモンティ」を観ろ。どん底でも、ドブネズミのようにたくましく生きろ!
この映画、もう何度観たか分からない。
人生は喜劇だ。
悲劇的な場面はあろうが、それさえも喜劇の一部なのだ。
フル・モンティ (The Full Monty)
フル・モンティ
『フル・モンティ』(The Full Monty)は1997年制作のイギリス映画。
キャスト
本作中の愛すべき6人の男たちの境遇は以下の通り。それぞれに失業問題、親と子の問題、夫と妻の問題、ジェンダー、同性愛、人種問題など、様々な社会問題の縮図を抱えていて、彼らの境遇が本作をより深みのある作品に仕上げている。
私は、この手の「笑って泣ける」映画が大好きで。
ただひたすら「悲しいでしょ?泣けるでしょ?」っていうお涙頂戴は逆に冷めちゃうんだよね。
「フル・モンティ」は私の中では最高の映画です。ネコデミー賞受賞。
かつては鉄鋼業で栄えたが、今では失業者があふれる、さびれた街、シェフィールド。
八方ふさがりな毎日の中、主人公たちは一発逆転を狙い、男性版のストリップショーに挑戦する…というお話。
これ、実話が元になってるらしいんだよね。なおさら最高じゃないですか。
登場人物は皆、失業者。
しかも、抱えている問題はそれだけじゃない。
ひとりひとりが、皆、何か悩みを抱えながら、それでも必死に生きている。
ガズは、離婚した妻に子供の親権を持って行かれ、愛する息子に会いに行くこともままならない。
肥満気味のデイブは、自分の体形に極度のコンプレックスを持っていて、妻に愛される資格さえないと感じている。
ロンパーはちょっとコミュ障で友達がいない。病気の母親と二人暮らしだが、ついに耐えかねて自殺を試みるも…。
年老いたホースは、「黒人のクセにナニが小さい」と笑われるのではないかと悩み、パンツを脱ぐことができない。
とまぁ、こんな感じで、ひとりひとりが、何らかの問題や悩みを抱えている。
他人から見れば些細なことでも、本人にとっては大問題。悩みって大抵、そういうもんだよね。
映画「フル・モンティ」を観れば、ほんの少しだけ、救われたような気持ちになる。
かつて、ブルーハーツは「ドブネズミみたいに美しくなりたい」と歌った。
ザ・ブルーハーツの「リンダリンダ」という曲の中に、こんなフレーズがある。
超有名だよね。
ドブネズミみたいに美しくなりたい
写真には写らない美しさがあるから
ブルーハーツの甲本ヒロトは、
何故、ドブネズミを「美しい」って思ったんだろう?
どうして、ドブネズミをさ、「美しい」って表現したと思う?
分かる?
どう思う?
それって、やっぱさ、
決して恵まれていない、劣悪な環境の中でさ、それでも必死に生きようとしてるからなんじゃねぇの?
「本当に美しいってのは、そういうことなんじゃねぇの?」
ってことなんだと思うよ。
人生に絶望しそうになる時って誰にでもあるよな。
そういう時は、『バッファロー'66』を観ろ。『フル・モンティ』を観ろ。
『ザ・ブルーハーツ』の曲を聴け。
そしてついでに、このブログ「自由ネコ」のことも思い出せ。
ド底辺を這いつくばってるオッサンが、なんか必死にブログ書いてたなぁ…って。
絶望してる時だけじゃなく、元気な時にも時々、ふらっと読みにこいよ。
んじゃ、そういうことで。
またな。
お互いに、自分にできることをコツコツとやっていこうぜ。
オレもブログ書くよ。