那須川天心選手のキックボクシング3冠達成は、余裕って感じでしたね。強い。圧倒的に強すぎる。
今大会、個人的に一番印象に残ったのは、山本美憂選手の進化です。44歳でまだまだ伸びる。すごいですよ。
一応、那須川天心選手にも触れておこう。ザックリだけど。
もうね、圧倒的に強すぎて。天心が。
なんか話によると、今回の対戦相手は、急遽決まったんですかね?
事前に決定していた選手がドタキャン的な?
詳しいことは知りませんが、何かそんな話で。
まぁねぇ、今の那須川天心選手には、ちょっと勝てそうもないんでね、対戦したくない、って気持ちも分かるっちゃ分かりますが…。
同じ階級で、もっと強い選手ってどのくらいいるんですかね?
なんかドラゴンボールみたいになってきてますけど。
「オラ、もっと強い相手と戦いてぇ!」
って、強敵を求めて世界中を旅する的な。
ちょっといただけなかったのが、CMのはさみ方ね。CM中に相手がダウンしちゃってた。
あれはもう、始末書レベルの大失態ですよね。
油断したんだろうね。
相手選手が目じりの上をカットして流血し、いったんドクターのチェックが入ったんだけどさ。
番組のディレクターなんですかね、「よし!今のうちにCMいこう!」って判断しちゃって。
結局、そのCMが終わる前に試合再開、相手選手が天心に倒されてダウンしちゃった。
視聴者にしてみれば、CM明け、いきなり相手が倒れてんだもんな~。
試合が終わってからダウンの瞬間のリプレイが流れたけど、それでOKなら今回わざわざ生放送やった意味ないから。
あと、今回一番印象的だったのは、44歳、孫もいる山本美憂選手の進化ですよ。
先に謝罪しておきたいんですけど、個人的には、朝倉カンナ選手が関節技で余裕の勝利を収めると思って観てました。
美憂選手、ごめんなさい。
だからさ、「運営はどうしてこんな、しょっぱいマッチメイクを?」って思っちゃったんだよね~。
反省につぐ反省。
美憂選手、相変わらず、関節技とか全然ダメで、身体能力を生かしてグーパンチ、くらいしか攻撃のバリエーションないんだけど、まぁ、その打撃の技術もなかなか身につかないというか。
腕力勝負、体力勝負な部分が大きくて。
やっぱり、打撃も寝技も、技術的なものって一朝一夕には手に入らないんでしょうね。
もちろん、必死に練習してると思うんだけど、それでも、いざ試合になったら、その練習の成果をなかなか出せない。そういう感じなんでしょうね。
付け焼刃の技術なんて、本番のリングの上では役に立たないってことなんでしょう。
んで、今回の山本美憂選手、どうだったか。
これがねぇ、ディフェンスが良くなってるんすよねぇ…。
グラウンドの攻防に持ち込まれた時に、相手の攻撃を防ぐのが上手くなってる。
簡単に関節を取らせない。
以前は、相手が腕を狙ってるのか首を狙ってるのか、よく分かってなかったと思うんですよね。
関節技を知らなければ、その防御方法も分からないわけで。
受験勉強と一緒。
傾向と対策を知っておかないと、攻略できない。
んで、美憂選手は、今までは、けっこう簡単に関節取られちゃってたんですよね。
相手が何をしようとしているのか察知できなければ、その攻撃を防ぐこともできないんで。
チェスや将棋や囲碁と一緒で、相手選手は、いわば「布石を打ってくる」わけですよ。
本当は首を狙ってるんだけど、いきなり首を取りに行っても決まらないので、まずは、わき腹にパンチを入れて、意識を首以外に持って行かせるとか。
「お膳立て」みたいなのが必要だったりするワケですよ。
いきなり、一手では決まらない。
ゴールから逆算して、相手の動きを読んで、数手先まで計算して戦わなければならない。
例えば、今回の那須川天心選手も自身の試合を振り返って言ってましたけど、
相手が右目の上をカットして、その結果、ディフェンス時の右腕の位置が上がり気味になった。
相手選手は頭部への打撃を防ぐ意識が強くなったからね。
んで、その結果、右のわき腹がガラ空きになったんで、天心は、今度はミドルキックを叩き込んでダウンを奪った。
すべては、布石だったり、おとりだったり、罠だったり、お膳立てだったりするワケよね。
話が逸れたんで、山本美憂選手の話に戻そう。
美憂選手ね、関節技による攻撃は、相変わらずですけど、防御に関しては、かなり研究して、練習して、身に付いてきた感じありますね。
何度か腕を取られそうになった場面とか、三角締めに持っていかれそうな場面があったけど、ちゃんと防ぎ方、かわし方を分かっているようだった。
完全にヤバくなる前に、察知して、事前に回避できるようになった。
今までは、「あっヤバい!」って本人が気づいた時にはもう手遅れで、9割方、極められてる感じあったよね。
でも今回は、7割とか、8割とか、完全にヤバい状態の一歩手前の段階で、持ち前の身体能力を生かし、体勢を変えたりして、上手く逃れていた。
身体能力の勝負になれば、朝倉カンナ選手よりも、圧倒的に山本美憂選手の方がポテンシャルが上ですからね。
なんてったって山本ファミリーですから。レスリングの世界チャンピオンですから。しかも圧倒的な。
昔は女子レスリングがオリンピック種目じゃなかったから、美憂選手はオリンピックには出場してないけど、当時はめっちゃくちゃ強かったからね。
まぁとにかく、私が驚いたのは、44歳の山本美憂選手が、どんどん強くなっている、上手くなっている、っていう伸びしろの部分ですよ。
「44歳ともなれば、もう成長しないんだろうな」って思って、美憂選手を冷めた目で見ていた自分を恥じたい。
自分の考えが浅はかでした。
元世界チャンピオンをなめるんじゃねぇぞと、頭を殴られたような気分です。
最後に、美憂選手に敗れた朝倉カンナ選手について一言。
ちょっと情けなかったのが、朝倉カンナ選手の方ね。
本人もめちゃめちゃ悔しがってましたけれども。
正直、総合格闘技の経験の浅い(発展途上)の相手にこういう負け方をしちゃうようじゃ、まだまだ話にならんなっていう感じはします。
ジョシカクのエースと呼ぶには程遠い。
ってか、もともとそこまでの選手じゃなかった、ってことなんでしょうか?
過去記事でもちょっと書いてますけど、「朝倉カンナはお客さんを熱狂させられるような試合運びができるのかどうか?」ってのは、当初から気になっていた部分です。
例えばね、打撃の強いストライカー系の選手の試合って、初心者にも分かりやすいし、盛り上がるわけですよ。
たとえ、レベルの低い選手同士の対戦でも「ノーガードの殴り合い」とかなら、盛り上がるわけよ。
しかし、朝倉カンナ選手の持ち味は寝技ですよね。
寝技でどうやって、会場を盛り上げることができるのか?
これはもうね、ずっと心配してました。
青木真也みたいに、変態的なまでに寝技の達人レベルになると、めっちゃ面白いんだけど、朝倉カンナはどうなんだ?と。
天下を取るような器なのかどうか。
女子格闘技界のエースと呼ばれたRENAのポジションまで行ける逸材なのか。
これねぇ~、微妙なんだよなぁ…。
全盛期のRENAは総合ではなく立ち技(キック系)でその地位を築きましたからねぇ…。
やっぱ、「パンチやキックでノックダウン」っていう試合は、華があるというか、素人が見ても分かりやすいし、格闘技ファンを増やす、という意味では、非常に大きな功績を残したと思うんですよ。
んで、そのあとを、誰が引き継ぐのか?って話で。
う~~~~む…。
朝倉カンナ…
どうなんだろうなぁ~…。
例えばね、会場を沸かせるとか沸せないとか、一切気にせず、アマチュア的に「勝てばいいんだよ」っていう、クソつまらない試合運びでもアリだっていうんなら、カンナもそこそこ勝てると思うんですよ。
スタンドでのどつき合いとか、一切やらずに、いきなりグラウンドの攻防に持ち込んで。自分から引き込んで。
派手な試合をやる立ち技系出身の選手に対して地味に関節を極めて瞬殺とか。
ず~~っと、そういう試合運びに特化して、トレーニングを積んで、あんまり面白く無い選手としてやっていくとすれば、そこそこ勝てるとは思うんです。
でも、それでいいのか?って話でもあるんですよね。
ちょっと、どうなのかなぁ~ってのは思うんですよね。
やっぱね、観客としては、
派手な試合をするけれど勝てない選手とか
地味な試合をするけれど勝てる選手よりも、
ド派手な試合をしつつ、なおかつ勝てる選手を求めていると思うんですよね。
お金を取れる選手、スターと呼ばれる選手っていうのは、そういう選手ですよね。
まさに、那須川天心のような。
ちなみに、完全な余談ですが朝倉カンナと那須川天心は付き合っています。
那須川天心 朝倉カンナとの交際効果語った「公私とも激充実してます」 | 東スポのRIZINに関するニュースを掲載
なんだこの、締めくくり方は。