明石家さんまさんが「バイキング(ビュッフェ)形式の飲食店で、食べ残すのは全然問題ない。こっちはカネ払ってるんだから」みたいなことを言ったようで、若干、炎上気味な気配。
それで私は、思い出しました。何をって?「明石家さんま」をです。
「そういえば、明石家さんまさんに対して思うところがあったんだ」って。
すっかり忘れていました。
オイラが子供の頃は、あんなに面白くて輝いててスーパースターだった「明石家さんま」でさえ、時代の波に乗り切れず「ただの老害」と化すのか?
私が子供の頃は、「オレたちひょうきん族」とかね、まぁ凄かったわけですよ、お笑いブームっていうかね。
明石家さんまさんも「ブラックデビル」とか「あみだババア」とか。
名物キャラクターとか、子どもたちが学校で真似するような流行りのフレーズとかね、ガンガン産み出してました。
ひょうきん族以降も、「からくりテレビ」とかね、新しいコンテンツを次々とドロップ。「ご長寿早押しクイズ」とか、面白かったよねぇ…。
からくりテレビってさ、もしかするとクイズの楽しみ方に新しい革命をもたらした最初の番組なんじゃないか?って気がしてきました。(思いつきです。根拠はない)
パネラー?に浅田美代子さんとか、中村玉緒さんとか、西村知美さんとか。ユニークな人を揃えて。
本来のクイズって「出された問題をいかに早く正確に答えるか?」がセオリーだと思うんだけど、からくりテレビの場合は「どれだけ面白おかしく間違えることができるのか?」がポイントっていう。
「クイズ番組って正解を答えなくても成立するんだな」って世に知らしめた。
その後、キャラクターのひとつのジャンルとして「おバカ」っていうカテゴリーがお茶の間に認知された…って感じでしょうかね。(違ったらゴメン)
ちょっと脱線したので話を戻しますけど、やっぱね、「明石家さんま」は凄かったのよ。
例えばさ、タモリさん司会のお昼の伝説的番組「笑っていいとも!」の1コーナーでさ、「日本一の最低男」だったかな、さんまさんのコーナーがあったんだけどさ。
用意されているセットが、丸テーブル1個だけなんよね。
他のコーナーは、セットも大がかりだったり、参加する出演者も5人とか10人とか、多いんだけどさ、さんまさんのコーナーは、さんまさんだけよ。
司会のタモリさん、丸テーブル1個、そして「明石家さんま」。それだけ。
「はい、何か面白いことやってください」って番組側は丸投げ。
これだけで、毎週、何十分でも持つんだよね。
「立ちトーク」っていうんですかね。
ただ、さんまさんとタモさんがしゃべってるだけなんだけどさ、ヘタすると、他の全部のコーナーよりも面白かったりするんだよなぁ。
やっぱ、天才なんでしょうね。お笑い怪獣。
明石家さんま、すげぇよ。
しかし。そんな明石家さんまでさえも、衰えなのか慢心なのか、その場の空気をつかみ損ねるような場面が増えてきたように思う。メッシ事件とかね。
さんまさんがサッカー大好きなのは有名な話だと思うけどさ、その関係で、時々サッカーの番組に出演してますよね。
2011年、トヨタ・クラブワールドカップでバルセロナが優勝した時の話ね。
優勝セレモニーが行われる中、なかば無理矢理?メッシにインタビューするような状態になって。
クラブワールドカップは世界中で放送されるコンテンツなんで、さんまさんも世界に向けて何らかの爪痕を残したかったのかも知れない。
「時間が無いので一問一答でおねがいします!」そんな状況の中、お笑い怪獣「明石家さんま」が、渾身のボケをかます。
メッシに対して
「老後は何をしますか?」
と質問。
「オレ様は、あの明石家さんまだし、日本ならここでどっかんどっかんウケてるはず…」
さんまちゃんがそう思ったかどうかは知らんけど、メッシはイラッとしたんじゃないだろうか。
当時のメッシはまだ24歳。チームメイトたちが優勝セレモニーを行うなか、ひとりだけその輪の中に参加させてもらえず、無理矢理受けた日本語のインタビューで、まさか引退後の話を聞かれるとは思っていなかっただろう。
「引退まで時間があるのであとで考えます」と言い放って、さっさと立ち去ってしまった。笑顔はなかった。
このやりとりは海外でも「間抜けな質問だ」と話題になったらしい。
「明石家さんま」は、違う意味で爪痕を残してしまった。
渾身のジャパニーズ・ジョークは空振りに終わっただけでなく、むしろ大きなダメージとなった。
徐々に精彩を欠いた場面が見られるようになった天才お笑い芸人・明石家さんま。
明らかにパフォーマンスは落ちている…のだろうか?
明石家さんまの話し方はなぜ60分、人をひきつけて離さないのか
そして致命的な発言「(オレが大好きな名門チーム)マンチェスター・ユナイテッドには、日本人選手は入団してほしくない」事件
当時、香川選手がイングランドの名門サッカーチーム「マンチェスター・ユナイテッド」に入団したんですが、実はさんまさん、それを心の奥底では、快く思ってなかったんですね。
日本人サッカーファンの多くは香川のイングランド挑戦や、マンチェスター・ユナイテッドでの活躍を期待し、応援していたと思います。
しかし、さんまさんは違った。
オレが子供のころから憧れている、雲の上の存在の名門サッカーチームに、日本人が入団してしまうと、その価値が下がってしまうような気がして嫌なんだよね。
・・・という意味合いで言ったんだと思うんです、さんまさんは。
私は、さんまさんのこの発言のあと、決定的に「明石家さんま」に対する見方が変わってしまいました。
そもそも、この「日本人は入団すな」発言、香川選手の耳にも入ったと思うんですよね。
香川選手、どう思っただろうか。
ジョークだとしたらクソも面白く無いし、本心だとしたら不愉快極まりない。
どうした明石家さんま。
「マンU(マンチェスター・ユナイテッド)に日本人が入団するのは嫌だ」って思うのはアナタの勝手だ。自由だ。しかしね。
まぁいいでしょう、自由です。
マンUに日本人が入っちゃうと、マンUの価値が下がる、ありがたみが減る、雲の上の存在じゃなくなる、いいでしょう、そう思うこと自体は自由です。
さんまさんが、ヨーロッパのチャンピオンズリーグに関する番組とかね、クラブワールドカップ関連の番組に出演するのは、どうぞご自由に、って私は思ってます。
アナタが好きな雲の上の存在の凄いチームが出てますよ、と。
ぜひ、ワクワクしながら、童心に帰って、白人とか欧米人とか、南米のチームとか、海外の名門チームを崇め奉りながら、応援するがよい。と、思います。
ただしね、アンタ、
日本代表を応援する番組には出てくんじゃねぇよ。
アンタの大好きな憧れのチーム「マンU」に入団して、その価値を貶めた?香川選手が、日本代表の10番を付けて主力として頑張ってんだよ。
(もちろん、さんま以外の日本人は誰も、香川がマンUの価値を下げた、とは思っていないだろうけどね)
先日、出てたんだよね、日本代表関連の番組に。さんまが。
日本頑張れ!ってみんなが異常にハイテンションな中、案の定、彼はそうでもなかったね…。
誰がキャスティングしたんだ?
おそらく、長く日本代表を応援している人たちの中で、さんま氏の「マンUに日本人は入ってほしくない発言」を知らない人はいないと思うんですよ。
昔からの代表サポーターたちは「おい、さんま。何をぬけぬけと出演してんだよ」と、水を差されたような、いや~な気持ちになった人も多かったんじゃないかと思います。
だったら、本気で、本心で、日本代表を心底、応援している熱狂的なタレントさんに出演させてあげてくださいよと、思った人は多かったんじゃないでしょうか。
若手タレントの何倍なのか、何十倍なのか知らんけど、明石家氏を起用すればギャラもバカにならんでしょう。
どうして、代表を応援する番組に、日本代表や日本人選手を熱く応援してる感じもない明石家氏を呼ぶ必要があるんでしょうか。
裏でどんな密約が交わされているのでしょうか。
どういう大人の事情が存在しているのでしょうか。
若手にチャンスやってくれよ。
さんまひとり出すんなら、同じギャラで、ワッキーとかパンサー尾形とか、もっと全力で全身全霊で「日本代表」を応援してくれる芸人さんたちを大勢、呼べるじゃねぇかと。
その方が全然、盛り上がるんじゃねーか?と。
・・・・・・・・・私はそう思いました。
ある種の因果応報的な何かなのか…?
「オレの大好きなマンUには日本人(香川)が入団してほしくなかった」
と語った明石家さんま氏が今度は
「私たちが大好きなサッカー日本代表の番組には明石家さんまが出演してほしくなかった」
と思われたとすれば、これは何か、メリーゴーランド的な運命(さだめ)なのか何なのか。
小さなことにくよくよしない生き方は明石家さんまのプラス思考に学べ
私は、サッカー日本代表が好きなんですよ。それは、雲の上の存在だから、じゃない。上手いから、でもない。強いから、でもない。
あえて言うなら、私が日本人だから、だと思うんです。
サッカー日本代表を応援するのと同じ熱量で、他国や外国のクラブチームを応援するってのはなかなか難しいです。
例えば、バルセロナの方が、日本代表よりも強いよ、上手いよ、面白いよ、と言われても、そういうことじゃないんです。
ようするにね、こういうことなんです。
幼稚園の運動会で、一番足の速い子を応援しますか?一番面白い子を応援しますか?違うでしょ。
自分の子どもを応援するでしょうが。たとえ遅くても、ヘタでも、転んでも。
身内だから、なんですよ、きっと。
同じ日本人だから、ということなんだと思うんです。
普段は全然、意識してなくても。
高校野球とかもそうですよね。
スキル、技術で言うならば、プロ野球の方が上ですよ。
よりクオリティの高い試合を観たい、って言うだけならプロの試合を観ればいい。
でも、高校野球の魅力はそこじゃない。
地元の学校だったり、母校だったり、親戚の甥っ子が出てたり、だから、必死に応援するんでしょ?
だから感情移入できるんでしょ?
「小学校の運動会」と「オリンピックの陸上」をクオリティの高低で論じても意味ないのと一緒です。
やっぱり、小学校の運動会には、小学校の運動会なりの、面白さや感動がある。
「我が子」が走り、綱を引き、玉を投げ入れ、昼食タイムでは重箱に入った唐揚げと卵焼きを頬張る。
だから応援するんでしょ?
だから一緒になって泣いたり笑ったりできるんでしょ?
私は普段、自分が日本人だから、なんてことは意識してないし、だからどうだ、なんてこともあんまり思わないんだけど、でもね、やっぱね、日本代表の選手たちが世界を相手に頑張ってるところを観ると応援したくなるんですよ。
やっぱね、きっと、なんだかんだ言っても「日本」と「日本人」が好きなんだと思う。私はね。
(断わっておくが「愛国心」などという大層なものでもないし、それを政治的な何かと結びつけるつもりも毛頭ない)
ということで、さんまさん、お疲れ様でした。もうそろそろ後進に道を譲ってください。少なくとも日本代表を応援する番組には出なくてよい。
もう、一生分、稼いだと思うし、節操無く、サッカー番組に出なくてもいいでしょ?
アナタの後輩にも大勢のサッカー大好き芸人、いるじゃないですか。サッカー日本代表芸人、いるじゃないですか。
なんで道を譲らないの?
え?
なんでよ?
肉は和牛しか食べないのか?
卵焼きは外はカリカリで中は半熟じゃないと食べないのか?
「そろそろ潔く辞めましょう、悪しき古き人間達、もうそういう時代じゃありません」
って村田選手に言われちゃうよ?
・・・・・・
脱線してしまいました。
山根会長の件については、またいずれ。
明石家さんまさん、お疲れ様でした。&ありがとうございました。
あっ、そうそう、完全にガチで忘れてた。バイキングのことも一応、述べておきましょう。
ただ単に「明石家さんま氏のことを思い出したきっかけ」でしかないんですけど、一応、バイキングの話についても言及しておきましょうか。
冒頭で取り上げた、
「バイキング(ビュッフェ)は大量に皿に盛る。結果、食べ残してもいい。お金は払っているので問題はない」
という、さんま氏の主張、完全に間違ってると思うね。
もし仮に、さんま氏の主張が全面的に正しいとしましょうか。
お客さん全員がこれをやったらどうなる?
店はどうなる?採算はどうなる?
赤字で潰れるか、割に合わないので自発的に店を閉めるか。
バイキング(ビュッフェ)形式の飲食店は日本から消えてなくなりますよ。
あるいは、損失分を加味して、料金がドカンと跳ね上がるか…。
番組を盛り上げるために意図的に正論派とは逆の方向に行った、という見方もあるようですが…どうなんでしょうかね。
ある種の「炎上狙い」みたいな話題作り的作戦だったとしたら、やはり「お笑いをとりまく環境」も、時代と共に変わった、ということなのかも知れません。
あの明石家さんまが芸風を変えたと…?
それとも
「オレは天下の明石家さんまやぞ?特別扱いせーよ!カネならあるっちゅーねん!」
とでも?
だとしたら、この言葉を。
「そろそろ潔く辞めましょう、悪しき古き人間達、もうそういう時代じゃありません」
by 村田諒太