サッカー日本代表のハリルホジッチ監督が電撃的懐妊!
おめでとうございます!
えっ?そっちの懐妊じゃない?解任の方?
今さらどうこう言っても始まらない。解任は解任、決まったこと。前向きに考えましょう。
先日「ハリルはホント、意味分かんねぇなぁ~~」って感じの記事を書いたわけですが、案の定というかなんというか、遂にお払い箱となってしまったようです。
ハリル監督、お疲れ様でした!
ハリルJAPANの試合は、勝つとか負けるとかの以前に「クソも面白くない」という致命的な問題を抱えていましたからねぇ、解任はやむなしといったところです。
しかしですね、私は今回、ハリルがこの土壇場で解任された一番の理由は他にあると思っています。
インチキ臭い新聞なんかでは、スポンサーの意向だ、とかなんとかそんな説もあるようですがねぇ…。
まぁ確かに、それもまんざら無くもないけど、有るとも言いきれません。
先に言っちゃいましょう。私が考えるハリル解任の一番の理由。それは「選手からの信頼を失ったこと」だと思いますね。
本当は記事の最後にズバッと言い放ちたかったんですが、私のブログはハリルJAPAN並に行き当たりばったりなので、こういう構成になってしまいました。
いろいろ問題はあったんですけどね、一番の決定打は、ほぼ全ての選手たちがハリルのやり方に疑問を持ち始めたこと、だと思いますね。
この監督おかしいな、と思うだけならまだしも、公然と、口に出して異議を表明し始めた時点で、ハリルJAPANは終わったんだと思います。
例えばこんな感じ。
監督就任以来、念仏のように「縦に速く」と繰り返すだけの戦術に対し、FW大迫が「縦に速い攻撃だけじゃ……」と言えば、MF森岡も「監督と選手の間にイメージのギャップ? それは見ていても分かると思う」と戸惑いを隠さなかった。DF槙野の「自分たちの良さは何か。ショートパス、間を使いながらプレーするのが必要だったかなと思う」というのは選手の共通認識で、MF山口は「(試合中に監督が)ずっと蹴れ、蹴れと言っていたが、そんなに全部蹴れない」と辛辣だった。
ソースが日刊ゲンダイなんで、どこまでホントなのかってのはあるんですけど、まぁ先日の試合後の選手の談話とかも、ほぼほぼこんな感じでしたね。
ハリル「縦に速ーく!」
大迫「縦に速い攻撃だけじゃ……」
森岡「監督と選手の間にイメージのギャップ? それは見ていても分かると思う」
槙野「自分たちの良さは、ショートパス、間を使いながらのプレー」
山口「(試合中に監督が)ずっと蹴れ、蹴れと言っていたが、そんなに全部蹴れない」
もうね、ハリルJAPANの不動のレギュラーが、異議を申し立てるっていうんならまだしも、当落線上の選手、半分補欠みたいな選手たちの口からも、「いや、その戦術おかしくね?」という声が漏れ始めております。
これはもう、どう考えても万事休す。
終わりです。
ハリルJAPAN、終了~~!!!
見方を変えれば、ハリルは人心掌握的な方面に問題を抱えていたと言っていいかも知れません。
この監督を信じてついていこう。
この監督を胴上げしたい。
この監督のためなら頑張れる。
みたいなね、
そういう方向に、選手の気持ちを持って行かなくてはならなかったんですよ、本来は。
ところがハリルの場合、選手のハートを鷲掴みするどころか、むしろその逆。
ひとりふたりと、監督の手腕を疑問視する選手が現れ始めた。
そしてついに、おそらくほぼ全員ですね、日本代表の選手ほぼ全員に、「ハリルの下で戦うのは嫌だな」って思われるようになってしまった。
こうなると、チームとしてまとまらないし、終わりなんですよね。
選手からの信頼を得られなければ、その先はないんですよ。
ものすごく分かりやすい例がある。以前、フランス代表がワールドカップ本番中にグッダグダになった事件。
以前、フランス代表を率いたドメネクという問題児的監督がいましたが、この人はもう、ホントにもうどうしようもないというか。
サッカーの監督としては非凡なものを持っていたのかも知れませんが、それよりも何よりも、まず人として全然ダメと言うか、選手たちからめちゃめちゃ嫌われていて。
当然、チームが全然まとまらないわけですよ。
選手たちがドメネク監督をリスペクトしていないから。
フランス代表が世界トップレベルの選手を多数抱えていても、全然使いこなせない。
んで、どうなったかというと
ワールドカップの本番真っ最中にチームは空中分解ですよ。
バラバラ。
当然、フランス代表の結果も散々なものでした。
2010年のワールドカップで、フランスがメキシコに敗れた試合のハーフタイム。FWのニコラ・アネルカがレイモン・ドメネク監督に向かって「くそ野郎!」と叫んだ。「あんたはこのクズみたいなチームと一緒にやってりゃいいさ。俺はやめるからな」
この事件は、また別のフランスらしい事件につながっていく。ドメネクとフランス・サッカー協会がアネルカを代表からはずすと、他の選手たちがワールドカップ期間中にストを始めたのだ。「恥辱のバス」というフレーズ(選手たちがトレーニングをボイコットし、座りつづけていたバスのことだ)は、フランス人なら誰もが知る言葉になった。ドメネクは国家的な恥をもたらしたひとりとして批判され、今ではフランスのつまはじき者だ。
【フランス】ドメネク前監督が暴露したフランス代表の内幕|海外サッカー|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva
これねぇ、めちゃめちゃ不思議ですよね。
どうしてドメネクのような人間が、代表監督に就任できたんでしょうか。
常識的に考えれば、人望のなさがハンパない監督が、超一流のスター選手たちをまとめ上げられるわけがないんですよ。
特にフランスですからね。アクが強い人多いんですよ。
まず、選手にリスペクトされるだけの人間じゃないと、監督は務まらないんですよね。
ましてや超一流の選手たちはみんなそれぞれ所属チームでは王様です。
たくさんの王様をかき集めて、短期間でひとつのチームとしてまとめ上げるためには、どうしても優れたサッカー理論だけじゃダメなんですよね。
人としてどうなのか?
人心掌握術に長けているのか?
そういった部分が重要になってくるわけです。
んで。
ハリルホジッチの場合、どうだったかと言うと…。
実際問題、ハリル先生のクラスはプチ学級崩壊を起こしていた…ということなんでしょうね。
これはもう、解任やむなし。
そもそも。一番問題なのは日本サッカー協会の監督選びにある。ハリルは全く日本代表には向いていなかった。
ハリルは一貫して「デュエル(決闘)」というワードをテーマに掲げてきました。
「決闘」すなわち「1対1の局面で負けるな」という意味合いを含んでいると思うんですが、これねぇ、今の日本代表には早すぎたんじゃないでしょうか。
ものすごくザックリ言うとさ、今までの日本代表は、
「個々の能力で劣る部分をチームワークで補っていこう」
って戦い方だったわけですよ。
身長、体重、パワー、スピード、サッカーIQ、様々な要素で、日本の選手たちは世界レベルになかった。
世界トップクラスの一流プレーヤーと対峙した時、どうしても互角には戦えない。
そこで、1人対1人の局面をできるだけ少なくすることで活路を見いだすことにした。
1対1で勝てなくても2対2で勝つ。それでも負けるなら3対3で勝つ。
チーム一丸となって戦うことで、個々の能力の差を補ってきたわけです。
分かり易く言うと、日本の陸上短距離チームなんかもそうですね。
男子400メートルリレーで銀メダルですよ。
個々の選手は100メートルを9秒台で走れなくても、バトンパス、すなわちチームとしての連携の質を高めることで、ジャマイカやアメリカチームと互角に争えるということを見事に証明して見せてくれました。
ようするに、本当はサッカー日本代表も、陸上男子短距離チームを見習って、連携の質を高める方向でチームを強化すべきだったんですよね。
ハリルが言うところの「デュエル」とか「1対1で勝てばいい」というのは
「ひとりひとりが9秒台で走れば勝てる」
って言ってるのと同じなんですよね。
言ってることは間違っていない。
確かに9秒台で走ればメダルは見えてくるでしょう。
でも、それができないから、戦術で補うんでしょ?って話なんですよね。
ただ残念ながら、ハリルの引き出しの中には「日本代表にフィットした有効な戦術」が無かった。
前回も書いたけど、もう一回書く。ハリルの選手選考は常に行き当たりばったりで、長いスパンで物を見る視点に欠けている。
ハリルは常に「行き当たりばったり」で選手を選んでいるように見えるんですよね。
選手を育てるとか、連携の質を高めるといった概念が欠落しているように見えるのです。
上手くいかなければとっかえひっかえ。選手を交換する以外に特に有効な手立てもないように見える。
そうやって、次から次へと部品を交換するみたいに選手を入れ替え続けていると、チームとしての連携の質はますます劣化していくんですよね。
今日初めてチームを組んだメンバー同士が、阿吽の呼吸でパスを繋いでいく…なんてことは基本的にはあり得ないわけで。
何度も同じメンバーで練習し、選手同士がお互いの特徴や感覚を理解し合い、共有しあい、チームとしての連携の質を高めていく。
そういう発想そのものが、ハリルの脳内には全くない気配なんですよ。
「1対1で勝てばいい」それだけですからね。
これは、サッカー日本代表で、何度も何度も繰り返し言われている話なんですけどね。
ちょっと良い結果が出ると
「今の代表は、連携の面では世界と互角に戦えるようになった。あとは個々の能力を伸ばすだけだ」
みたいな意見がチラホラとね。
いや、サッカーなめんなよって。
そんな甘いもんじゃねぇんだよ。
難しい問題なんだよね。
連携の質を磨きながら、世代交代を繰り返すっていうのは。
同じメンバーを使い続けることで、連携の質は上がる。
ひとつの型が出来上がっていく。
しかし、それゆえ、新メンバーが加わった時にフィットしなくなる。
違う選手を無理に当てはめようとしても、どうしても見劣りしてしまう。
そして世代交代は停滞し、新陳代謝が不活発になる。
ジーコやザッケローニの時はそんな感じだった。以前のなでしこJAPANもそうだったね。
特にジーコの時はほぼ完全にレギュラーを固定しちゃったことで、控えの選手たちのモチベーションがぷっつりと切れてしまった。
腐った控え組が合宿所を抜け出し、キャバクラで遊んで代表を追放される事件にまで発展する始末。
チームは一時期、国内組、海外組、キャバクラ組と、3つの派閥に分かれてしまった。(うろおぼえ)
常に新しい血をチームに受け入れながら、連携の質を高いレベルでキープし続ける。
それはね、容易なことじゃないですよ。
今ここで「ハリルを解任すべきじゃなかった」と言っても何も始まらない。
ハリルの解任自体はすでに決定しているようですから、それをどうこう言っても意味が無いんでね、我々は前を向きましょう。
いずれにせよ、誰がチームの指揮を執るにしても、ハリルよりはマシだ、ってことになるでしょう。
少なくとも、今の代表選手たちがハリルのやり方に対して批判的なコメントを残している以上、すでにチームとしては終わっていますから。
選手が監督批判をするようになったら、大抵はそのチームは終わりです。
通常なら批判した選手が追放されるのがセオリーですが、今回はなんとな~く、選手一同、納得いってません的な発言してますからね。
ハリル解任以外にチームの立て直しは難しいかな、と。
まぁ、チーム状態はどん底でも、ワールドカップ本番でのまさかの快進撃ってのは、あり得ない話ではありませんからね、私はまだ望みは捨てませんよ。
2010年あの歴史的快進撃を見せた岡田JAPANも、ワールドカップ直前までは、チーム状態は最悪でしたからね。
とりあえず、あと数分で日本サッカー協会の記者会見が始まります。
後任監督の発表があるようです。
楽しみですね~。
西野さんよりも手倉森コーチの繰り上げ就任の方がいいような気がしますが…誰になるんでしょうか。
スーパーフライのタマシイレボリューションでも聴いてテンション上げていきましょう。