ハリルJAPAN、面白くないねぇ~。全くワクワクしない。
先日のウクライナ戦も全く、のめり込めなかったね。本腰入れて試合を観ようっていう気にならない。
ネットサーフィンしながら、時々テレビをチラ見するくらいですよ。
なんでこんなにハリルJAPANはつまらないんだろう?
改めて考えてみました。
1999年あたりから、かなりガッツリ日本代表を応援してますけど、 ハリル監督は、ここ最近(約20年)で、一番面白くないんじゃねぇか?って気がする。
1999年、フィリップ・トルシエ率いる若き日本代表が、U-20(20歳以下)の世界一を決める大会、ワールドユースで準優勝、世界2位になった頃から、私はA代表の方もかなり注目してきましたが…。
ハリルホジッチ監督が一番、クソつまらない、って気がしてきました。
いや、正確に言うと、歴代の監督みんなそれぞれ、面白くない試合があったし、面白くない時期もあったんですよ。
でも、ハリルのつまらなさは筋金入りって言うかなぁ…どこでワクワクしたらいいのか、よく分かんないんですよ。
で、どうしてそんな風に感じてしまうのか、ちょっと考えてみたんです。
先に結論から言っちゃうと、おそらくね、「行き当たりばったり感」が原因だと思うんだよね。
どんな監督にも、ビジョンがあるわけです。「理想のかたち」っていうのが頭にあって、それに向けてチーム作りをしている…はず。
監督は皆、自分の信念とか哲学とか持ってるワケ。
ひとりひとりが、明確に「俺のサッカー」を持っているワケ。
例えば、オシム監督なんか、ほんと哲学者みたいじゃん。
サッカーとは何か?を突き詰めていった結果、人間とは何か?生きるとは何か?みたいなところまでいっちゃいました。テヘッ!
みたいな感じ、あるじゃないですか。
オシムの発言には、いちいち、重みがある。
深い。考えが深い。
こういう監督が作り上げたチームだと、勝つにしても負けるにしても、面白いんですよ。
面白いっていうか、「分かる」って感じかな。
何をやろうとしているのかが、観ていて分かる。
結果的に上手くハマらなくて、試合には負けるってこともあるけど
「目指していた形がなんだったのか?」
みたいなのは、分かるわけですよ。
どういう理由で、何故、その選手を選んだのか?
とか、ちゃんと周りを納得させられるだけの根拠があるんですよ。
明確なビジョンが見えている監督はね。
「なんとなくひらめきで」とか「たんなる勘で」とか、そういうのも時には必要なのかも知れないけど、でもそれって、ちゃんとベースがあってのことだよね。
ちゃんと監督の脳内に設計図があって、それがおぼろげではなく、ちゃんとハッキリしているからこそ、それを裏切るサプライズもありえるわけですよ。
基本があってこその応用。
たとえば。
「トルシエが何故、中村俊輔をワールドカップに連れていかなかったのか」とか、あとから説明を聞いたら、ちゃんとそれなりに納得できるわけですよ。
トルシエの脳内に明確にビジョンがあるから、誰がハマって、誰がハマらないか、彼なりにはハッキリ見えてるわけですよ。(それが正しいかどうかは別だけど)
確か、もしも仮に中村俊輔を起用する布陣を考えると、中村から後ろのメンバー、全員総とっかえになっちゃう、っていってたかな。
簡単に言うと、理想とする攻守のバランスが保てなくなるので中村を入れると他のポジションの人選ももう一回一からやり直しになる、みたいな。(トルシエの中では、ね)
中村が当落線上と言われていた時、すでにチームの骨格はほとんど決まっていたしね、中村を入れるために他の選手を全とっかえ、ってのは無理だったわけです。
正しいかどうかは完全に別物として、それぞれの監督が「自分なりの答え」を持っているわけです。
ジーコ監督だって、ザッケローニ監督だって。それぞれが目指すサッカーってのはあった訳です。
(まぁ、アギーレ監督は相当酷かったイメージあるけど)
そういえばね、岡田監督(通称・岡ちゃん)が言ってましたよ。
コンサドーレ札幌の監督に就任した時の話かな。(うろおぼえ)
ものすごく高い理想を持って、札幌の監督に就任したんだって。
「もしもこれができたら、めっちゃ面白いサッカーになるぞ!」
っていう、プランがあったんだって。
でも、実際に選手にやらせてみたら、選手個々の能力的な問題もあって、理想通りの結果が得られなかったんだって。
「すごく面白いサッカーをする、でも惜しいところで負けちゃう」
みたいなのは、ちっとも評価されないんだな、って知るわけです。(とくJ2では)
それで、現実路線に転換して、
「決して理想通りじゃないし、面白くないけど、結果的には勝つサッカー」
にシフトするわけ。岡ちゃん的には不本意ながらね。
J1に昇格することを目標としているチームには、やはり勝利が最も大事だったわけよ。
そして見事、J1昇格。
さすが岡ちゃん。「内容がイマイチでも勝てばいいって言うんなら、そういう戦い方もできるよ?」ってのを見せつけた。
岡ちゃんが2010年のFIFAワールドカップ南アフリカ大会で、まさかの大躍進を遂げたのも、札幌での経験が生きてるのかもね。
当時チーム状態はどん底。選手たちはいくつかの派閥に分かれ険悪なムード。
試合でも、まったく結果が出ない。
岡田JAPANの評価はどん底のまま、ワールドカップ本戦に出場。
当然誰もが日本の3連敗を予想してたんだけど…。
まさかの、過去に一度も観たことがない布陣。
阿部がアンカー。
本田がワントップ(ゼロトップ?)
守って守って守り倒してワンチャン狙う、みたいな。
まさに「つまらなくても勝つサッカー」に徹して、ホントに勝っちゃった。
勝負師だよな~。
でもやっぱりそれだって、岡ちゃんの中にはちゃんとプランとしてあった訳ですよ。
ちなみに私は、当時の試合を、
何この布陣!めちゃめちゃおもしれ~~~!!
って思って観てました。
全然、つまらないサッカーじゃなかった。
最高にワクワクする試合だった。
だって、当時の日本代表が、自分たちよりも強力な敵に打ち勝つためには、プライドをかなぐり捨てて、捨て身で、泥臭く、ガムシャラに立ち向かうしかなかったから。
そして実際にそういう試合をしていたからね。
最高にワクワクした。
面白かった。
そして勝った。
「どんな試合内容だとしても、とにかく勝つんだ!」
っていう気迫が伝わってきましたからね。
超~感動した。
いま思い出しても感動する。ワクワクする。
で、話をもとに戻します。ハリルJAPANの試合は何故、面白くないのか。
何度も言うけれど、監督はみんなそれぞれが、自分なりの信念とか哲学とか持っているわけです。
あぁ、ジーコ監督らしいなぁとか。
ザッケローニらしいなぁとか。
こっちはね、想像するわけですよ。
もしもハリルならどうするだろう?
って。
ところが…見えてこないんですよね。
ハリルが何を考えているのか。
もしもハリルが何も考えていないんだとしたら、「ハリルなら、どう動くだろう?」っていう予想ごっこは、成り立たないわけです。
もしもハリルが、鉛筆を転がしたり、占星術とか、トランプ占いで選手選考しているとしたら、当然そこには一貫性がないはず。
ハリルらしさもクソもない。
そうなると、我々オーディエンス側からすると「予想する楽しみ」が、ズッポリ抜け落ちちゃうと思うんですよね。
ハリルJAPANをつまらないと感じるのは、まさにそこだと思うわけですよ。
ハリルを見ていると、どうにもこうにも、行き当たりばったりで、その場しのぎを繰り返しているようにしか見えない。
いや、実際どうなのかは分かりませんよ?
でもね、私の目には
「この人、明確なビジョンを持っていないのでは?」
って見えちゃうんですよね。
前にも書いたけど、以前、試合中にこんなことがあった。キッカー浅野宇佐美事件。
当時、まだ若手の浅野が絶賛売り出し中で、非常に将来を期待されていました。
そんな中、ついにハリルJAPANに招集されます。
そして試合に出場。
確かその試合はスタメンに選ばれたように記憶しています。
私としては
「将来の日本代表を背負って立つ浅野に経験を積ませてあげよう」
という意味合いが強いんだろうな、と感じていました。
その試合は勝っても負けても問題ない親善試合でしたし、浅野が実力で他のFWを押しのけてポジションを獲った、という感じでもありませんでしたから。
おそらく、私だけではなく、テレビを見ていたサッカーファンの多くも、そしてピッチ上にいる選手たちや、ベンチで見守るサブのメンバーも、同じように認識していたんじゃないかと思います。
「将来的には必ず日本代表の主力になるはずの浅野に経験を積ませる」
そういう裏テーマみたいなのがあったように思うのです。
そんな試合の中で、こんな場面がありました。
試合中に浅野が倒され、PKをGET。
当然、浅野は自分で蹴る気、マンマンです。
この試合で自分に与えられたミッションは経験を積むこと。浅野自身、そう考えたに違いありません。
この試合は親善試合。勝利が義務付けられているわけではありません。
万が一このPKを外しても、特に問題は無く、プレッシャーのあまりかからない場面でした。
浅野は自らボールを抱え、PKを蹴ろうとします。
すると。
どこからともなくハリルがあらわれて、こう言い放ったのです。
「キッカー、ウサミ!」
え゛え゛~~~!!!
浅野もビックリ。
宇佐美もビックリ。
他の選手もビックリ。
サブのメンバーもビックリ。
私もビックリです。
なんで?
どういう根拠?
どんな意図があるのさ?
ちゃんとした理由があんのか?
で、どうなったか。
ベンチ内にいた選手たちがいっせいに、ハリルに詰め寄ったのです。
「いや、ここは浅野が蹴るだろうが!」
そして怖気づいたハリルは
「おっ…おう…そうなの?んじゃ…キッカー、アサノで…」
軽々と前言撤回。
これねぇ、問題点がいくつかあると思うんですよね。
ハリルにちゃんとした信念や、根拠や、明確なゲームプランがあるなら、軽々しく自分の決断をひるがえさないと思うんです。
「ノリで」とか「なんとなく」とか、特に理由もなくキッカーに宇佐美を指名したんでしょうか。
私が「おい!ハリル!」と思った点。
将来を見据えた選手選考してる?
まず、浅野にはPKを蹴らせないという決断をしたハリルの脳内には「浅野に経験を積ませるのが目的」という裏テーマなど、実は最初から存在していなかった、ということが分かるわけです。
大局観が欠けている?
そしてあの試合の流れの中で、誰もが浅野自身が蹴ると思っている中で、キッカーに宇佐美を指名するというチンプンカンプンな指示を出したことで、ハリルは試合全体の流れを掌握していない、ということが分かるわけです。
明確なビジョンがある?
百歩譲ってハリルの中に、ちゃんと説明できるだけの明確な根拠があって、あえて宇佐美を指名したのだとしたら、絶対に、自分の指示を軽々しく撤回すべきじゃなかったんです。
チームをまとめるカリスマ性?
ベンチ内の選手たちに詰め寄られて、自分の意見をひるがえすような監督は、すでにチームをまとめる能力がないことを露呈しているように見えます。
先日のウクライナ戦のあとも、選手たちが口々にチームを批判するようなコメントを出していたようですね。
私はウクライナ戦、クソも面白くなかったので真面目に観てなかったんですが、試合後の選手のコメントがなかなかの監督批判的なニュアンスを含んでいたようで。
夜のスポーツニュースの中で、たしか中畑さんだったと思うんですけどね、
「もしもプロ野球で、選手がこんなチーム批判ともとれるコメント出したら処罰されますよ」
って言ってましたね。
ようするに、日本代表の選手たちが口々に、
「ハリルのやり方はおかしい」
って言ってるような感じなのです。
ちなみに私も
「ハリルのやり方はおかしい」
って思ってます。
とはいえ、W杯はハリルに託すしかないわけで。最後に、ハリルの良いところを。
ようするにね、私には、ハリルの脳内には明確なビジョンなんてものはなくて、その場その場で出たとこ勝負を繰り返してるだけのように見えるんですが、実際にどうなのかは分かりません。
「まさにそれがハリルらしさだ!」
とかいう人もいるかも知れませんが、まぁいずれにせよ、面白くない、つまらない、という点については一貫していると思います。
ハリルが目をつぶって、サイコロを転がして先発メンバーを決めているとしたら、そりゃそこには意図も理由も見えてこないし、こちら側も「予想する面白さ」は味わえないんです。良くも悪くも偶然ですから。
あれっ?
ハリルの良いところを挙げて終わるはずが、またディスってしまいました。
今度こそ、本当に良いところを。
なんだかんだ言っても、ハリルにもすごいところはあるんです。
勇気があるんです。
決断力があるというか。
絶対に落とせない大事な一戦で、今まで使ってこなかった選手を平気で起用できたりします。
このメンタリティ。
どうして、この場面でこの選手を?
とか、
ぶっつけ本番でその布陣か!?
とか。
常識では考えられないことをしでかすんです。
ものすごい勇気。
これはもう、特筆に値します。
ただねぇ…これさぁ、もしもハリルが、サイコロとか占星術で先発メンバーを決めてるだけだったとしたら、勇気とか、ビジョンとか、全然関係ないんだよね(笑)
良い方に転ぶかもしれないし、悪い方に転ぶかもしれない。
まだ何かが終わったわけじゃない。
ハリルが「持っている男」なのだとすれば、
運よく、転がしたサイコロの目が最高の結果をもたらす…可能性もある。
良い意味でのまさかの展開を期待したいです。
頑張れ!ハリルJAPAN!