みなさんは、道場 六三郎(みちば ろくさぶろう)さんをご存知でしょうか。
……そう。「和の鉄人」です。
かつて1990年代に社会現象にまでなった超人気お料理バラエティ番組「料理の鉄人」に登場した初代・和の鉄人…。
それが道場六三郎大先生なのであ~る。
今回私は極上の和風ライフハックとして「道場六三郎システム」を考案しましたのでご紹介したいと思います。
そもそも「料理の鉄人」って?そしてシリーズ最強の鉄人「道場六三郎」って何者?
「道場六三郎システム」の説明の前に、まずは予備知識として、世界的なヒットとなったバラエティ番組「料理の鉄人」と、そこに登場した「和の鉄人・道場六三郎」について、ちょっと説明しましょう。
『料理の鉄人』(りょうりのてつじん)は、1993年10月10日から1999年9月24日までフジテレビで放送されていた料理をテーマとしたバラエティ番組。
内容
それまでマンガという分野でしか描かれなかった料理人同士の対決を現実に行うというコンセプトで始まった。架空の団体「美食アカデミー」の主宰が美食への追及とそれを生み出すに相応しい料理人を求め、美食アカデミー所属の"料理人=鉄人"と挑戦者を対決させると言う設定で番組は構成されている。
対戦シナリオ
「鉄人」と呼ばれるレギュラー出演者のシェフ達と「挑戦者」として登場する毎回異なるゲストシェフが、特別キッチン・スタジオ内の器具や食材を使い調理した料理を、ゲストおよびレギュラーの審査員に試食して審査判定してもらい競う。
まぁ分かり易く言うと
「ふたりの著名な料理人が、自身の店の看板とプライドを賭けて、どちらが美味しい料理を作れるか、ガチンコで勝負する」
というバラエティ番組ですね。
世界中で放送された人気番組です。
番組側が事前に用意したお抱えの料理人は「中華」「フレンチ」「和食」の3名。
そのうちの誰かひとりが、毎週、刺客?(挑戦者)に指名され、サシ(一対一)で勝負します。
今回のお題は…「たまねぎ!」
みたいな感じで、その場でメインになる食材が発表され、即興で1時間以内に料理を作って勝負する、という設定。(演出?)
(実際には、テーマ食材は事前に知らされていた可能性アリ)
毎回、番組の最後にハッキリと勝敗が決まっちゃいますからね、かなり真剣勝負な感じがあって面白かったんですよね~。
実際に鉄人も挑戦者も、自分の店の看板を背負ってますから、変な戦い方、情けない負け方はできません。
けっこう殺気立ってたりして。
時間もたった1時間しかないし。
中華の鉄人、陳建一(ちん けんいち)さんなんかは、思い通りに動いてくれない助手に対して声を荒げたり、愚痴ったりする場面なんかもありましたね。
まぁ~面白かった。
夜11時台の番組にもかかわらず、全盛期の視聴率は20%近かったそうです。
ちなみにリメイク版?の「アイアンシェフ」(2012年放送)は、思いっきりコケました。
話が長くてスイマセン。そろそろ道場六三郎の話に移りましょう。
そんな超人気番組「料理の鉄人」の中でも、文句なしで最強だと言われているのが初代・和の鉄人、道場六三郎さんなわけですが…。
これがもうね、何か違うんですよ、オーラ的な何かが。
道場六三郎とは…?
和の鉄人
初代:道場六三郎(みちば ろくさぶろう)
鉄人在任期間…1993年10月-1996年1月
対戦成績…39戦33勝5敗1分 連勝記録11 通算勝率84.6%(現役時代の勝率は87.1%)
現役時代の対戦成績は27勝3敗1分と勝率9割に迫り、圧倒的な強さを誇った。番組内の公式見解をはじめ、誰もが認める全鉄人の中の最強鉄人であった。
和食の料理人でありながらジャンルにとらわれない料理を生み出し、「日本料理界の異端児」と称された(鉄人晩期には「地球料理」を標榜)。「無国籍料理」と称される回もあった。
対決中に必ず筆で「お品書き」を書くシーンがお馴染みでもあった。料理・作業の方向性をアシスタントらに伝えるほか、対戦相手を呑み込もうという意図もあったという。フォアグラを平仮名で「ほあぐら」と書く事などが特徴的であった。
また、「出汁(だし)は1品だけなら持込可」というルールがあったにもかかわらず、常に対決開始時に作っていた。この鰹節、昆布をふんだんに使った出汁は福井アナに『命の出汁』と名づけられ、その作成シーンがお品書きを書くシーンと並んで道場出演時の序盤で必ず流されていた。
とりあえず、「アーレ!キュイジーヌ!(フランス語で料理始め!)」で料理対決がスタートすると、大抵の料理人は猛ダッシュなんですよ。
制限時間は1時間しかないんでね。
特に、スタジオ内に作られたキッチンに慣れていない挑戦者たちは、思うように作業がはかどらなくて、時間ぎりぎりになる場面も結構多くて。
急遽メニューを変更したり、時間が足りなくて、四品の予定が三品になってしまった、なんてケースもよくありました。
ある意味では、時間との闘いでもあるわけです。
ところが…
和の鉄人・道場六三郎は違います。
まさに泰然自若。
大急ぎで調理を始める挑戦者をしり目に、おもむろに筆をとるのです。
巻物みたいな長い紙をとり出し、そこに悠々と、本日の「お品書き」をしたため始めるのです。
一品目…
二品目…
三品目…
四品目…
五品目…
六品目…
え゛~~~!
そんなに作れんの?
時間的に間に合わんだろ?
一時間しかないのに!
のん気に「お品書き」書いてる場合じゃねぇ~!
みたいな感じなんですよ、毎回。
で、結局、大抵の料理人は、制限時間ぎりぎりまで料理に手を加え続けるんですけど、
六三郎は
「ちょっと時間余りました~」
みたいな。
そのうえで勝利しちゃう。
なんなんすかね。
「和食」の凄さ、ってことなのかな。
魚なんかは切るだけで「はい、刺し身完成~」ってなるしね。
あんまり記憶にないんだけど、他の料理人たちの多くは制限時間内にせいぜい3品とか4品とか、作れてもその程度だったはず。
六三郎だけ次元が違うんすよね。
しかも六三郎の場合、最初に「お品書き」を書いちゃうから、後から予定変更とか、品数を減らすとか、基本的には出来ないんですよ。
頭の中で、一時間でどの程度のことがやれるかを全部シミュレーションして、それを「お品書き」として公言しちゃってから、作業に取り掛かる。
これはもうね、経験と自信がなければできませんよね。
「お品書きに7品書いたのに、結局4品しかできませんでした」
みたいなことになれば、めちゃめちゃ恥ずかしいですから。
(実際には番組最多の8品作ると宣言して間に合わなかったこともあったそうですが、おそらくその時でも7品は作ったのかな?いずれにせよヤバい六三郎)
さて。いよいよ本題。長かった…。私が考案した「道場六三郎システム」の全貌が今、明らかとなる!!
まぁ、いわゆる「ToDo リスト」ってやつのたぐいなんですけどね、「道場六三郎システム」。
自分がやるべきことのリストです。
朝起きますよね、そうすると、おもむろに筆ペンをとり出します。
気分は完全に六三郎。
一日の流れを頭に思い描きつつ、今日自分がやるべきこと、やれることを半紙的なメモ用紙にしたためていきます。
この時、重要なのは、完全に道場六三郎になりきることです。
泰然自若。
落ち着き払って、悠々と、達筆で「やること」を記入していきます。
例えばこんな感じ。
どうですか、みなさん。
この気品と風格。
全てのミッションをクリアできそうな気がしてきますよね。
コンビニのATMでお金をおろし、
洗剤とトイレットペーパー(通称トイペ)を買う。
さらには、返す刀でタマネギさえもGET。
これで三品です。
ビギナーは三品で十分でしょうね。
ん?
「洗剤&トイペ&タマネギを買う、で一品じゃね?」
ってか?
バカモ―ン!
洗剤とトイペはイオン系のスーパーで買うけど、
タマネギは近所の八百屋で買うんだよ!!
「道場六三郎システム」を導入する上での重要なポイント
これね、何でもかんでも、書けばいいってもんじゃないんですよ。
ちゃんと1日の時間の配分とか、労力とか、いろいろな要因を考慮して
「絶対にこのミッションならクリアできる!」
っていうのをまずは見極めないとダメなワケですよ。
本家の道場六三郎で言うなら、多少の不測の事態があったとしても1時間以内に作れる料理をお品書きにしたためている、ということですね。
安全第一です。
確実にクリアできるミッションを書き込むことが重要です。
「あ~~また今日もダメだったよ…目標達成ならず~」
みたいなことを繰り返して、負け癖がついちゃうとまずいワケ。
「よっしゃ!今日も全てのミッションをクリアできたぜ!」
というように、小さな成功体験を積み重ねていくことが重要なのです。
ですから、ミッション自体はめちゃめちゃ小物でいいんです。
腹筋1回。
腕立て伏せ1回。
とか。
回数うんぬんよりも「今日もやり遂げた」という実感と達成感が重要なのです。
人間に必要なのは「達成感」です。
「またひとつハードルを越えた」という状況証拠を積み重ねて、少しずつ「意志」を強固なものにしていくのです。
どうですか。
道場六三郎システム。
いいんじゃないでしょうか。
(自画自賛)
私には見えます…。
この記事を読んだ人々が、明日には筆ペンを購入している姿が見えます…。