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宗教の闇に果敢に迫った意欲作?インド映画『PK』を観た感想

話題のインド映画『PK』を観てきました。

宗教にまつわる矛盾や問題点を「ユーモア」というオブラートで包んでいますが、見ようによっては非常に過激。

「こんな描写して大丈夫なのか!?」とこっちがハラハラする場面のオンパレード。

実際、上映反対運動も巻き起こったんですが、蓋を開けてみれば全世界興行収入100億円突破の大ヒットとなりました。

 

結局ね、信心深いインドの人たちの中にも、実は大勢いたんでしょうねぇ…。

宗教の在り方に疑問を持っている人々が…!!

 

まずは映画『PK』の日本版予告動画をどうぞ。

予告動画は控えめに作られていますが、実際には

「コメディタッチで描いているからギリセーフ」

な場面も多々ございます。

www.youtube.com

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【監督】ラージクマール・ヒラニ「きっと、うまくいく」
【出演】アーミル・カーン「きっと、うまくいく」/アヌシュカ・シャルマ「命ある限り」/スシャント・シン・ラージプート/サンジャイ・ダット

 

映画『PK』公式サイト

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PK ピーケイ (@PKmovieJP) | Twitter

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インド映画『PK』を観る前の予備知識として、何となく知っておきたいあれこれ。

まず「心の準備」として、インド映画を観る前に知っておいた方がよさそうなことをサクッと。

日本の映画やアメリカの映画を見慣れている人にとっては、非常~に異質です。インド映画。

(まぁ私もインド映画初心者なんですけど)

 

なんというかな、細かい部分はどうでもいいんです。

そういう作り方をしています。

 

話の流れがスムーズかどうか?

全体のペース配分はどうか?

山場は?メリハリは?

そんなことはどうでもいいんです。

 

大切なのは

「観客が楽しめるかどうか?」

その一点にかかっているような気がしますね。

 

制作側が「ここで突然、キャストが踊り出したほうが楽しいし、観客が喜ぶだろう」と判断すればシーンの合間に踊りが挿入される感じでしょうか。

いや、知りませんよ、知らなくてもいいし。

とにかく、細かいことは気にしないことが重要です。

前後の脈絡なんてどうでもいいんです。

「話の流れ、ブツ切りじゃん!」

とか言っちゃダメです。

 

大切なのは「楽しいかどうか」です。

われわれ観客は「楽しむこと」が最重要課題なのです。

 

それが、THE・インド映画。

 

 

今、気づきました。

大切なのは「楽しいかどうか」…。

・・・・・・

これって、「人生」も同じですね。

 

 

 

さて。いよいよ映画『PK』の感想。(前フリ長すぎたか…。)

あくまでも、私個人の感想です。

映画の感想に正しいも間違ってるもありませんからね。

好きに書かせてもらいますよ~。

 

インドでは、市民の非常に身近なところに「宗教」が存在している、ということを実感。

日本国内では、普通に街を歩いていて「宗教」あるいは「宗教にまつわる何か」に接することってほとんど無いと思うんですよ。

向こうから歩いてくる人が「何教か?」なんてことは全然分かりませんし、気にもなりませんよね。

ただ、インドではそうじゃないみたいで。

 

映画の中にこんなくだりがあります。

主人公の「PK」が、6人くらいの人物を並べて、

「この人たちが信仰する宗教を当てられますか?」と、導師(とある宗教の偉い人)に迫るシーン。

導師は「そんなことは簡単だ」と言い放ち、一人一人が何教の信者なのかを当てていきます。

イスラム教、キリスト教ジャイナ教、シク(シーク)教、などなど…。

 

これ、どういうことなのかと言うと、服装や、髪型(あるいは帽子やターバン)、ヒゲの生やし方、アクセサリーなどで、判断できるってことなんですよね。

 

日本人から見れば、どこがどう違うのかピンと来ないんですけど、インドでは、それぞれ「私は◯◯教の信者です」的なファッションをしてるわけです。

街を歩いていて、向こうから来た人が「何教の信者」なのか、高確率で判断できちゃう世界なのね。

これ。

この感じ。

宗教が非常に身近にあって、しかも、各自がそれぞれ違う神様を信じている。

自分が推している神様こそが本物だと、信じて疑わない数億人の人々。

この感じって、

日本では実感するのは難しいと思います。

 

映画に登場するテレビ番組のプロデューサーが

「宗教ネタは絶対にダメだ!」

と言い放つシーンもあります。

 

どこの宗教であれ、熱心な信者を敵に回すことは絶対に避けなくてはならない、非常にデリケートな話なんです。

 

そして、

そんな国で映画『PK』が作られたという事実。

なんかもう、いろいろ凄い。

 

 

「お前、宗教をディスってんのか?」そう捉えられそうなシーンの数々。コメディじゃなかったら抹殺されてるかも…。

主人公のPKは、宗教の抱える闇、矛盾、違和感を、何の躊躇もなくズバズバと指摘していきます。

「(宗教の)ここがおかしいじゃないか?」と言い切ります。

 

何教の信者であろうと

「うちの神様をディスりやがったな!」と勝手に思い込んで激怒しそうな、

そして

多くの宗教関係者にとって耳が痛くなるような、非常に痛いところを突いてくる。

 

非常~に怖い。

 

こんな映画、よくインドで撮影できたな…。

そして大ヒットしたという事実ね。

 

 

例えば、こんなシーンもありました。

人々の「不安感」につけこめば容易にカネを集めることが可能だ、という実験。

 

PKたちは、学校?か何かの試験会場の前までやってきます。

試験会場へと向かう若者たちは、試験に合格できるかどうか、不安でいっぱいの顔をしています。

そこでPK、

会場前の街路樹の根元に、アーモンド型の石をザクッと立てます。

サイズ的には、ラグビーボールよりも小さいくらい。

即席で小さな石碑?を建てた感じです。

あとは、ご利益があると見せかけるために、

今自分で建てた「なんちゃって簡易ミニ石碑」の前に、小銭や小額紙幣をばら撒きます。

これで、お賽銭集めのシステム完成。

 

試験会場へと向かう若者たちは、試験に不合格だったらどうしよう?という不安でいっぱいです。

そこへ、ご利益がありそうなミニ石碑が登場。

まさに苦しい時の神頼み。

若者たちはミニ石碑の前に行列をつくり、自分の番になると、お祈りをし、お賽銭を置いて試験会場へと入っていきます。

 

PKの実験は成功。

「ほらね?不安を感じている人からカネを巻き上げるのは簡単でしょ?」

というシーンがあるんです。

 

これ…。

どこの宗教もやってるよね…?

 

なんだったら、お正月に初もうでに行って賽銭なげたり、

おみくじ引いて、一喜一憂してるのも、同じっちゃ同じなんだよね…。

うっすらとした未来に対する不安感を利用してるようなもんでさ。

 

宗教によっては、もっと露骨に人々の不安感を煽ってくるケースもありますよね…。

「このままだと地獄に落ちますよ」 

 とか言って、お布施を要求するパターン。

 

「もしも改宗したら天国には行けないけど、それでもいいのか?」

とか。

「この300万円のツボを買わないと病気になりますよ」

とか。

そんな話、山ほど出てくるでしょ。

 

結局、人は何かにすがりつきたいんだよね。

楽になりたいんですよ。

何かに全体重を預けて、もたれかかりたいんだよね。

自分の足で立ち続けるのは、しんどいからさ。

自分の頭で考えるよりも神様の命令を鵜呑みにして、ただ言うことを聞いてるだけの方が楽なんでしょう。

酷いケースだと、自分の人生を丸投げ。

そういう人間の弱さにつけこんで商売している宗教って、実はいっぱいあるんじゃないでしょうか。知りませんけど。

ちょっと話が逸れたかな。

 

 

宗教にすがりついたり、家族や恋人に依存したり、そうやって多かれ少なかれ、人は何かに頼って生きている。

それが良いとか悪いとかはまた別の問題であって。

 

日本には割と宗教が根付いていない分、「カネ」を心のよりどころにして生きてる人が多いよね。

カネさえあれば幸せになれるとか、

カネで愛も買えるとか、

そんなことを思ってる人も多いと思う。

ある意味では、そういった日本にはびこる拝金主義も、宗教みたいなものかも知れないね。

 

話が脱線してるのかどうかさえ、分からなくなってきております。

 

 

え~~と。一応まとめ。宗教にはちょっと関心あるけど、難しいことは考えたくない、という人には映画『PK』がオススメかも。

そんなこんなで。

映画『PK』は、難しいことを考えなくても十分に楽しめます。

基本的にはゴリゴリのコメディですから。

でもちょっとだけ宗教について考えさせてくれる映画です。

 

主演のアーミル・カーンのインタビューから。

 

インドの国民的俳優アーミル・カーンは、PK撮影時、49歳くらいだったんですかね!?

1965年生まれだって…。

全然、老けて見えない!まるで宇宙人だ!

 

 

そして…。

やはり当初は、信心深い人々からの反発が懸念されていたようですね…。

映画がヒットしてよかった!

 

 

映画を観た人たちによる満足度の高さ!

なんと堂々の第1位!!!

 

 

ラージクマール・ヒラニ監督と、主演のアーミル・カーンは、大ヒット作「きっと、うまくいく」でもタッグを組んでいます。

ラニ監督から日本へのメッセージ動画。あざ~す!

 

最後に。

ラニ監督のインタビューから。

──この映画に込めたメッセージがいくつかあるかと思うのですが、その一つを教えていただけますか?

 

ラニ監督:

まず、宗教が世界に与えた最も大きなダメージは、人々を殺してきたこと。

これまで宗教関連の戦争で亡くなった人数は、病気で亡くなった人数を大きく上回っています。

最近のイスラム国(IS)もそうですが、「神という名のもとに戦争をしている」「自分の神があなたの神より優れている」という信念から生まれる戦争によって、多くの人々が命を失っているわけです。

宗教というのは人を殺すためにあるものではなく、平和をもたらすためにあるもの。

宗教の教えでも、人を殺すことは何もない。

ただ、人間がいつのまにか「神を守らなければいけない」という風に思い始めたんです。

自分たちが神より上に立っていると勘違いしてきていることから、こういう争い事が起きてしまっている。

 

『PK ピーケイ』ラージクマール・ヒラニ監督インタビュー、神の存在自体を疑問視した先にあるメッセージとは ≪ 映画ランドNEWS|映画ランドの公式ニュースサイト

 

う~ん…。

やっぱり宗教って「諸刃の剣」ですねぇ…。

本来は人々を救うためのツールなのに、扱い方を間違えば、自らを傷つけることになる…。

気をつけないといけませんね。

 

ということで。

インドのコメディ映画『PK』は、非常~に独特で、何とも言えない映画でした!

たまにはこういった、一風変わった映画もイイですね(^^)/