先日、鴻上尚史さんの人生相談で「4歳の娘の我がままに、爆発してキレそうです」というお母さんからの相談が話題になってました。
んで、これね、回答はひとまず置いといて、そもそもの話でね、
「なんでお母さんが娘にムカついてるのか?」
っていうと、これ、「娘に期待してるから」なんですよね。
例えば。自分が外出先から帰ってきた時に、室内で留守番していたペットの犬が、台所を片付けていなくても、腹が立たない。そもそも、そんなこと期待してないから。
ペットの猫が、食器を洗ってないとか、掃除機かけてないとか、そんなことで激怒する飼い主はいないわけですよ。
だって、最初からそんなこと、期待していないから。
むしろ、ネコが勝手に、洗い物とかやってくれてたら、ビビりますよ。
猫や犬に、「家事手伝い」を期待していなかったら、当然、猫や犬が家事をしないことに対して腹が立つことは無いんですよね。
最初から期待していないから、失望もない。
当然、裏切られた感は、発生しない。
「ネコが洗濯物を畳んでくれない」といって失望することもないし、ムカつくこともないし、悲しむこともない。
「あっ、洗濯物、そのまんま!」からの「でしょうねぇ」だけですよ。
期待するから、
裏切られるんですよ。
周りの人間に対して不満が多い人って、もしかすると他人に対して期待しすぎてるのかも知れませんね。
鴻上尚史さんの人生相談の回答を見てみましょう。
こちらの記事。
相談内容はコチラ。
【相談19】4歳の娘の我がままに、爆発してキレそうです(41歳 女性 ごんつく)
4歳の娘がいます。最近、娘が可愛くないのです。というのも、娘が自分勝手で我がままだからです。例えば、お昼はパンが食べたいというからパンを買ってきたら「もう食べれない」、夜はカレーがいいというから作ればやはり「もう食べれない」。そして「ママの料理で好きなものは?」と聞くと「ポテトチップ!」。それは料理じゃない(笑)。私は貴女にどうしてあげたらいいの? と爆発しそうです。言葉遣い悪く言うと「キレそう」です。
今までずっと、キレもせず、怒鳴ったり手をあげたりもしませんでしたが、そのうちきっと爆発して怒鳴ったり手をあげたりするかも知れません。そうなる前に、鴻上さん、お知恵を貸して下さい。お願いします。
んで、今回は、鴻上さんの回答の一部分(期待と失望に関する部分だけ)抜粋させていただきますね。(実際はかなり長いです)
赤ん坊の時の方が、じつは理不尽なんですよね。こっちの都合に関係なく、泣いて、お腹空かせて、むずかって。でも、どんなに疲れ切って苛立っても、0歳児の娘を「自分勝手で我がまま」とは思わないんですよね。赤ん坊はそういうものだと思ってますから。
でも、4歳になって、なまじ言葉が通じ始めると、相手に自分と同じレベルの理屈が通じると思ってしまうのですね。そして、理屈が通じない理不尽を経験するのです。
娘がまだ赤ちゃんだった頃は、その振る舞いに失望は無いわけです。
「赤ちゃんとは、そういうものだ、言うことを聞かなくて当たり前だ」と思って接しているから。
ところが、
4歳になった娘に対しては、思い通りに動いてくれない時に、怒りとか失望を感じてしまう。
なぜなら、こっちは期待しているから。
「娘は、こっちが言ったことを理解し、実行してくれるはずだ」と信じているから。
だから、その期待を裏切られた時に、イラッとしてしまう。
まぁねぇ、これ、難しい話なんですけどね~。
自分の子どもに、一切の期待をしないなんて、無理な話ですから。
ど~してもね、期待してしまうと思います。
なんだったら、親はまるでこどもを自分の所有物であるかのように、思うがままにコントロールしたくなったりして。
本当は、子どもって、親の所有物じゃないんでしょうけど。
どうしてもね、親は子どもを自分の都合の良い方向へ誘導しようとしてしまいがちです。
特に、自分自身が幼少期に、親からそうやって育てられてきた場合、自分の経験と同じようなことを今度は子どもに対して、やってしまいがちだったり。
難しい話なんすよね…。
ま、でもね、できるできないはともかくとして。
意識として、何かあった時に
「今、自分がイラついてるのは、相手に過度に期待しちゃったからかもなぁ…」
って、思えるかどうか?
それが地味にポイントなんじゃないかと思いますね。
ちなみに、ブログ「ぐわぐわ団」でも、割と頻繁に「期待すな!」って話が登場します。
こちらの記事とか。
たぶん、ギャンギャン怒鳴りつけて叱りつける人というのは「期待し過ぎ」だと思うのです。
子どもがおとなしく言うことを聞いたり、お手伝いをしたり、お片付けをしたりして、よい子でいることに「期待し過ぎ」じゃないだろうかと。
この「期待し過ぎ」という心理、実はとっても困りもので、期待し過ぎると褒める気持ちや感謝の気持ちが生まれないのです。
ぐわぐわ団では、さらに一歩踏み込んで、
期待し過ぎなければ、感謝できるようになる、と書いてありますね。
相手に期待し過ぎなければ、失望せずに済むだけでなく、さらには感謝できるようになる!
な~んかね~。
ブログ書いてると、いろいろ期待しちゃったりもするんでしょうけどね~。
「こっちはコメント書いてあげたのに、向こうはコメント返してこなかった!」とか。
そんなふうに考え始めると、ブログを続けるのもしんどくなるのにね。
挨拶でもなんでも、見返りを期待すると、返ってこなかった時に、心に波風が立ったりしますからね…。
「あくまでも自分の意思で、自分のためにやってますよ」って感じで、何事も、見返りを期待せず、淡々とね、取り組んでいきたいものですね。
あ、あとね。
「すごく素敵な『自由ネコ』っていうブログ見つけた!」
からの
「最近、クソみたいなことばっか書いてんな!失望した!」
ってのもお辞めください。
そもそも、このブログには、あんまり期待しないでネ。
のらりくらりとその日の気分でやっておりますので。
あ、あとね。
マスクド・ニシオカさんのこの記事も非常~にイイ話です。
このシステム、ホントマジで採用した方が良いと思うな~。
「挨拶は先にした方が勝ち」っていう考え方、めちゃくちゃ効果的だと思いますね。
誰かに会った時に、相手よりも先に「おはようございます!」とか「こんにちは!」って言う。
相手が、返事をするとかしないとか関係ない。
先手必勝、先にこっちが挨拶した時点で、すでにこちらの勝利は確定しているわけですからね。
これはもう、気分いいですよ。
「ちくしょー!アイツ、挨拶返さなかった!」みたいにイラつかなくて良い。
以前、ニートだったか、ひきこもりだったか、非常にネガティブな人のブログを読みましてね。
勇気を出して近所の人に挨拶したのに、相手に無視された!悔しい!死にたい!ムカつく!あの野郎、なんで挨拶返さねぇんだ!オレは舐められてる!悲しい!あ~こんな社会、地獄だ!この世の終わりだ!アイツ許せねぇ!挨拶を返してもらえないダメな自分のことも許せねぇ!あ~終わりだ!絶望だ!
みたいな。
これ、勝手に考え過ぎじゃないですか。被害妄想ですよ。
たかが挨拶を無視されたくらいで、ここまで絶望できるって重症ですよ。
冷静さを失ってる。
まぁ、こういうのも実は、相手に過度に期待しすぎていることが、失望や怒りの原因なんですけどね…。
ぜひ、ニシオカ方式の「挨拶は先にした方が勝ち」作戦を導入することをオススメします。
相手のリアクションなんて関係ねぇ!勝って勝って勝ちまくれ!
相手に期待するから生きづらい。お分かりいただけただろうか。更に応用編。自分自身にも期待すな!
さて。
ここまで、他者に対して期待すんなよ、って話をしてきましたけれども。
ここからさらに突っ込んで、応用編へと話を進めていきます。
他者に期待しすぎると生きづらい。それは分かった。
でもね、もうひとつ。
生きづらさの原因として「自分への期待」ってのも実は非常に厄介なんだよね。
このへんは、もう散々、過去記事で書きまくってるので、今、生きづらさを抱えている人は、このブログの過去記事をいろいろと読み漁っていただけると幸いです。
私自身ね、自分に期待しなくなってから、異常に生き易くなりましたから。ホントに。
異常~に生きやすい。
今までのつらさは何だったのか、って拍子抜けするくらい激変しました。
「自分には何かができる…!」みたいな淡い期待とか、一切、持たない。
「とりあえず、何にもできない」っていうところからスタートする。
そうすると、
何もできなくても落ち込むことが無くなったし、失敗しても失望しないし、なにより、もしも何かができた時に、めちゃくちゃ喜べるんですよね。
最近で言ったら、病院へ行って「異常なし」だっただけで、お祭り騒ぎで寿司食いに行っちゃったりとか。まぁ、寿司と言っても回転してる方なんですけどね。
自分への期待を捨てると人生はメッチャ楽になるって話は、以前に何度か書いてるはずなので、ぜひ、過去記事を探してみてネ~。