ニシナカ(西中)が新しい会長に就任して以来「ケーダンレン」内部では、すさまじい勢いで改革が進んでいた。
ニシナカの秘書「会長、もうしばらくお待ちください!ただいま、パーソナルコンぴゅ…」
ニシナカ会長「バカモン!時は金なり、タイムイズマネーじゃ!略せ略せ!パーソナルコンピューターではない!パソコンじゃ!(ワシはもっと略してピーシーと呼ぶがな!)」
説明しよう。経団連とは…?なんかもう、経済に関するスゴイ団体なのでアール。
日本の経済を牛耳る「ケーダンレン(経団連)」。
そのトップが、ついに入れ替わったのである。
これはもう、とんでもないことなのである。
何がどう、とんでもないかって?
そりゃもう、
・・・・・・・・・
会長の執務室が、超近代化されてしまうほど、改革が進みまくるのである。
前任のバラサカキ(原榊)会長が、ケーダンレンのトップに君臨していた頃、組織内の主な情報伝達方法は「伝書鳩」であった。
ちなみに、さらにさかのぼると、バラサカキ会長の前任者、クラヨネ(倉米)会長時代は、「パピルス紙」および「石板」が、主な筆記用具であった。
パピルスとは、カヤツリグサ科の植物の1種、またはその植物の地上茎の内部組織から作られる、古代エジプトで使用された文字の筆記媒体のこと。
まぁ平たく言えば「紙の元祖」的なモノである。
パピルスの作り方。
そんな「ケーダンレン」に、今日、ついに、パーソナルコンぴゅ…いや、パソコンが届くのである。
そりゃもう画期的。画期的にもほどがある。
ニシナカ会長は、朝からドキドキが止まらなかった。PCがあれば、あんなサイトもこんなサイトも…
ニシナカ会長「遅い!遅いぞ!ピーシーはまだか!?」
秘書「会長、もうしばらくお待ちください!ピーシーの配達中に何かトラブルがあったようです!」
ニシナカ会長「何ぃ~~~!!!」
その頃、ピーシーを運んでいた配達員は、どういうわけか右脛骨(けいこつ)を骨折。
全治3~4カ月の重傷を負いながら、四つんばいの姿でピーシーを運んでいた。
参考文献
ケーダンレン会長の執務室に、ピーシー(パソコン)が届いたのは、夕日が沈む直前であった。
四つんばいの配達員「お…お待たせしました…ご注文の品、お届けに上がりました…」
ニシナカ会長「ぅおそい!ぅ遅いぞ!日没間際じゃねーか!お前は走れメロスか!」
早速、ニシナカはピーシーを立ち上げる。
固唾をのんで見守る秘書たち。
ニシナカ会長「よ~し。見てろよ~。俺様のブラインドターッチ!」
カチャカチャカチャ…
ターンッ!
ニシナカの「エンターキー」を押す音が室内にこだまする。
カチャカチャカチャ…
ターンッ!
カチャカチャカチャ…
ターンッ!
「お~~~」
歓声を上げる秘書たち。
「よし、イイ感じで文章、書けたぞ!」
ニシナカ会長のドヤ顔が夕日に照らされて、神々しい。
秘書「おめでとうございます、会長!今日は、ケーダンレンにとって、パソコン導入記念日ですね!」
会長「・・・・・・あれっ?」
秘書「・・・どうしましたか?」
会長「あれ…あれどうした?プリンターってやつ」
秘書「プ…リ…ンター…ですか?」
会長は激怒した。
「バカモ―ン!せっかく、イイ感じのブライドタッチでイイ感じの文章書いたのに、プリンターが無けりゃ、印刷して組織のみんなに配れないだろうが!なんのためのパーソナルコンぴゅー…いや、何のためのピーシーじゃ!」
秘書「はっ!」
会長「ホントにお前らは使えないな!」
日本の夜明けはまだ遠かった。
※この記事はフィクションであり、実在する会長&秘書&組織とは一切関係がありません。
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