先日、身体のとある箇所の調子が悪い気がしたので病院へ行ってきました。
手術してからもうずいぶん長く経ちますんでね、術後の経過っていうかな、病状が悪化しててもおかしくないな～、とか思いながら。
これがもうね、気持ち的には完全に「どんより」なんすよね～。非常に憂鬱。
「おそらく悪くなってるだろうな～（ってか、なってるよな）」って思いながら、病院へ行くってのは、非常にナーバスになりますね。
実際ね、自発的に病院へ行って検査してもらおうと思ってる時点で、確実に「なんらかの自覚」があるわけでさ。
うすうす気づいてるわけよ。
「あ…こりゃなんかマズいことになってそうだな」
って。
自分的に心当たりが有るから「しょうがない、病院へ行こう」ってね、思うわけでさ。
大丈夫そうなら、そもそも自ら、検査してもらおうとか思わんのよね。基本的には。
私はどちらかというと、ゴリゴリの「できるだけ病院行きたくないマン」ですから。
行くときは大抵、もう誤魔化しきれないくらいヤバい時だったりします。
本当は早期発見早期治療が大事なんでしょうけどね～。
ということでさ、
「病院へ行かなくちゃな～」って思う時って、ある種、あきらめの境地なんすよね。
もう最初から
「あ～これ、悪化してますね、手術しましょう」ってなるんだろうな～って、若干、思ってるわけよ。
「へたすりゃ緊急手術かな～」とか。
「また入院かな～」とか。
「カネかかるな～」とか。
まだ診察されてないうちから、非常～に憂鬱。
「どうせ、ヤバいんでしょ。ヤバいことになってんでしょ」って。
「病院に行った方が良さそうだな～」って思い始めてから、実際に意を決して病院へ行くまでに、２週間くらいかかってしまいました。
決断するまでに２週間。
長い。
良い子はマネしないようにね！
いざ病院へ行ってみると、めっちゃ激混み。おじいさんとおばあさんって、こんなにたくさん生息していたんだ…
待合室、ほぼ満杯なんよね。
若干、立ち見も発生してるかな？っていうくらい。
ソールドアウトですよ。
おそらく待合室の椅子は１００席以上あったと思うんだけど、診察開始直後には、すでにほぼ満杯だったんじゃないかな、っていう大盛況ぶり。
数年ぶりに来てみたけど、相変わらず、めっちゃ混んでるからさ、受付でちょっと聞いてみたのよ。
そしたらさ、診察開始の２時間前くらいには、もうフライング気味に、ジジババが行列を作って待ってるらしいんだよね。
イヤイヤイヤ…。
ヒマすぎだろ…。
診察の２時間前！？
まだ病院開いてないよ？
とにかく、そういうフライングキッズ…もとい、フライングジジババが大量に生息しているおかげで、診察開始時間ちょうどに病院に行っても、全然、自分の順番が回ってこないんよね。その時点ですでに１００人待ち、みたいになってるから。
ある意味これは戦争ですね～。
弱い病人は死あるのみ。
強い病人こそが生き残る！
弱肉強食の厳しい世界です。
病院の診察の順番も、ポールポジション争いは非常に熾烈（しれつ）だということです。
おそらく最初は、診察開始の５分前に、ひとりのジジイが並んだんだと思うんですよ。
んで、それを見たババアが、診察開始の１０分前に並んだんじゃないかと。
イタチごっこですよ。
フライング大会が勃発してしまったわけです。
１５分前、３０分前、１時間前、次々と、早朝から並ぶ屈強な老人が出現し、その記録を塗り替えていった…。
そしてついに２時間前から行列っていう。
これ、寒空の中、早朝から並んでる老人たちの中から、そのうち死人が出ますよ。
殉職。
死因は「受け付け待ち」っていう、恐ろしい事態になります。
病院の玄関のドアが開きますわなぁ、
「は～い、お待たせしました～。受け付け開始しま～す。一番前の方、どうぞ～…ん！？しっ…死んでる！？」
近い将来そういうことになります。
恐ろしい話です。
診察してもらった結果、なんと「異常なし」ｗｗｗ取り越し苦労かい！
なんだかんだで数時間待ちまして、ようやく診察してもらったんですが、まさかの「異常なし」。
もうね、
ィヤッホーゥ！
って叫びましたよ。
小躍りしましたよ。
自分の中で。
９回裏代打逆転満塁振り逃げ。
「きっと悪いニュースを聞かされることになるんだろうな…」
って思ってましたからね、めっちゃめちゃ喜びましたよ。
こんなうれしいことはないっ！
さっそく、相方に連絡しまして。
「今日はオレの無事を祝してパーティーだな！」つって。
それで、外食しちゃったりして。
もうね、何かイイことがあったテイで、お祝いムードなんすよね。
やった！やった！つって。
YATTA！YATTA！
気分的には完全に「はっぱ隊」です。
ふざけてるようだけど、歌詞の中身は深い！
はっぱ隊のポジティブシンキングに感銘を受けて「YATTA！」を踊る世界中の人々！
ふと気づいたんだけどさ、冷静に考えてみると、別に何もイイことなかったんだよね。プラスは無し。実は現状維持ｗｗｗ
結局ね、特に何も、プラスの変化はなかったんよね。
医者に「異常なし」って言われただけだから。
単なる「現状維持」なんよね。
上積みは１ミリもなし！
普通は、何かを成し遂げた時とか、記録を更新した時とか、なんらかのプラスがあって、そこで初めて「お祝いムード」じゃないですか。
ところが、私は「現状維持」だけで、めっちゃ喜んでいる自分に気づいちゃった。
・・・・・・・・・・・・
これ…最強じゃね？
生きてるだけで、お祝いムード一色。
何も頑張ってなくても、何も積み上げなくても、何も成果を上げなくても、めっちゃ喜べるメンタル。
今まで通り、現状維持、そのまま、ありのまま、
昨日と同じ今日。
それでも、十分すぎるほど、ハッピーになれる精神構造。
しあわせになるためのハードルが低い。
低すぎる。
ってか、ハードルの高さゼロ。
・・・・・・・・・
いや、ハードルを設定しないライフスタイルというべきか。
今日一日、無事に生き延びただけでパーティーを開催してしまうメンタリティ。
オレがオレを祝ってしまうメンタリティ。
どうですか、みなさん。
このシステムを導入すれば、ほぼ毎日パーティーですよ。
今日は天気がイイな！
↓
パーティー
息が吸える！
↓
パーティー
財布を落とさなかった！
↓
パーティー
地球が丸い！
↓
パーティー
人生丸ごと、パーティータイム。
今現在、酷い目に遭ってる人は「現状維持」に満足せず、一刻も早くその状態を脱するべきなので、パーティして自分を誤魔化してる場合じゃありませんので、お気を付けください。
しかし「イヤな人、モノ、状況」をすでに遠ざけることに成功している方なら、今回紹介した「人生丸ごとパーティーシステム」はかなり有効なんじゃないかと思います。
私はもう、イヤなものからは徹底して距離を置く、逃げて逃げて逃げ倒す、っていうスタイルを導入して何十年も経過していますんでね、おかげさまで、さすがにイヤなこととか、あんまり遭遇しないんすよね。
嫌なことも、良いことも、遭遇しない。
マイナスもプラスもない。
だがそこがいい。
何もない一日を幸せだと感じられるようになれば、ある意味、最強というか。
現状維持だけの毎日にさえ合格点を出せるかどうか？
みたいな。
そういう意味では、年取って、ジジイになってホントにね、非常～に、生きるのが楽になりました。
ジジイって、ただボーっとしてるだけでも、なんとなく社会から許されちゃう部分ありますんでね。
だからまず、今、人生キツイなぁ～って思ってる人は、ジジイ、あるいはババアになるまで粘ってみれば、何とかなるかも知れません。（個人差があります）
今回の通院によって、あらためてそんなことを感じた次第です。
とりあえず、今夜も相方とパーティーを開催したいと思います。
