ワールドカップ開幕まであと1カ月ちょっとですが…。
なんと、このタイミングで富樫選手が全治2カ月の大怪我(右手第4中手骨骨折)!
ただでさえ手薄なガード陣、誰が富樫の穴を埋めるのか!?
正直な話、今の日本に「世界と戦えるガード」っているんですかね!?来たれ!世界基準のポイントガード!
もうね~、仮に富樫勇樹選手が健在だったとしても、それでも手薄な状態なんですよ、今の日本のポイントガードって。
あっ、ポイントガードっていうのは、いわゆる「司令塔」みたいな役割っ~か。
スラムダンクで言うところの宮城リョータのポジションね。
主に、ボールを運ぶ、ゲームを組み立てる、味方にイイ感じのパスを出す、それでいてチャンスなら自分でもシュートを打つ、みたいな役割を担うわけね。
ようするに、かなり重要で、難しいポジションなわけです。
ドリブルができてキープ力がなくちゃならない。
ゲームをコントロールできる「大局観」を持っていなければならない。
広い視野とパスの能力を持ってなくちゃならない。
みたいな。
バスケ選手を見る時に、ついつい「得点能力」に目が行きがちですけど、ポイントガードに関しては「シュートがうまい」っていうだけじゃ、全然、務まらないんですよね。
ハンドリングがイマイチの選手がボールを運ぼうとすると、相手チームは必ずそこを狙ってきますからね。
「あっ、こいつ、ほとんど右手でしかドリブルできないな。へたっぴだな」
ってバレちゃうと、2人がかりで襲いかかってきますからね。
前からプレッシャーかけてきて、ボールを奪いに来ます。
んで、ヘタなガードは2人に囲まれるとパニくって、パスミスしまくることになります。ボール取られまくります。試合になりません。
中学とか高校だと、レベルに差があるので、時には悲惨なことになります。
ガードがダメだと、シュートどうこう以前の話で、まず、ボールを運べない。キープできない。繋げない。よって試合にならない。
…ってケースもあるわけです。
実際ね、この前のワールドカップ予選の時にさ、篠山選手がポイントガードを務めている時に、相手チームが前から当たってきたことがあったんですよ。
富樫が出場している時間帯は、前から仕掛けてこないのに、篠山が出てる時は、仕掛けてくるわけよ。
篠山がボールを運ぼうとすると、2人で挟むわけ。
んで、案の定というか、篠山、ミス連発っていう。
今の篠山選手のハンドリング技術やキープ力、判断力、抜け出すスピードでは、ちょっとね…いや、ちょっとじゃないな。かなり危なっかしいんよね。
世界が相手だと、基準的なレベルに達していないんじゃないかな…と。
いや、別にね、篠山選手をディスってるとかじゃないんですよ。
むしろ篠山選手、大好きですよ。リーダーシップとかチームを鼓舞する姿勢とかね。
日本トップレベルの篠山選手でさえ、世界標準に達していない、って話なんです。
篠山選手以外の日本人ガードなら、もっと酷いことになる可能性高いからね。
バスケ日本代表のフリオ・ラマス ヘッドコーチの脳内では、日本のガード陣は、どのような序列になっているのか
フリオ・ラマスHCとしても、頭を悩ませていることは間違いないでしょうねぇ…。
「世界基準のポイントガードが1人もいない」問題。
一応、ラマスの中では、ポイントガードの序列としては
富樫
篠山
---------一応合格ライン--------
ベンドラメ
その他(並里とか宇都とか)
って判断してると思うんですよね。
しかも一応合格の篠山も、けっこう微妙なギリセーフ的な立ち位置というか。
(いずれにせよ篠山にはチームのムードメーカーという役割があるので外せない)
それで「新戦力のポイントガードを発掘するしかねぇ!」ってことでね、先日の台湾で行われたジョーンズカップで試されたのが安藤誓哉選手とかテーブス海選手とかね。
んで、安藤誓哉選手がけっこう存在感を見せていたんで、代表の合宿に呼ばれることになったわけですが…。
Bリーグの実績を見る限りでは、安藤誓哉選手が、ベンドラメや並里よりも上のレベルでプレーできるのかどうかは、まだ分かりませんが…。
国際大会で力を発揮できる選手とできない選手っていますからね。
あとはラマスHCがどう判断するかです。
いずれにせよ、ラマスの頭の中では、限りなく「全員不合格」に近いと思うんですよ、ポイントガードに関しては。もちろん、そんなこと口が裂けても言わないでしょうけど。
そんな中で、世界基準かどうかはともかく、現時点で日本人ナンバーワンPGの富樫選手が怪我で離脱ですからね。頭が痛いでしょう。
富樫の代わりを務められるポイントガードなんて、見当たらないんすよね。
「世界レベルのポイントガードがいないなら、世界レベルに近いフォワードをコンバートするしかない」っていうラマスの采配
そこで。
ラマスHCのウルトラC。
「世界と戦えるポイントガードがいないなら、世界と戦えるフォワードにポイントガードをやらせればいいじゃないか」
・・・・・・出ました。発想の転換。
「富樫がケガをしていなくても、田中と比江島をポイントガードとして起用する可能性は前から考えていました。練習で何回か試しています」
バスケ日本代表がワールドカップへ始動、富樫の故障離脱にラマスは「大きな痛手」 - Basket Count/バスケット・カウント
国際試合に慣れていないPGよりも、国際試合の経験豊富なフォワードに、ポイントガード的役割を任せた方が上手くいくのではないか?という発想。
(実際に、富樫が試合中に捻挫、篠山がファウルトラブルに陥った時に、急遽、田中大貴がPGを務めて切り抜けた試合もありました)
これ、言われてみれば、めっちゃ理にかなってるんですよね。
人材の「適材適所」感、ハンパないです。
日本代表に、救世主的な存在の3人(ファジーカス、八村、渡邊)が加わったことで、それまでの主力は必然的にプレータイムが減少しますからね。
【バスケ日本代表】密着ドキュメンタリー #1 生還 【DAZN】
しかもしかも。
今、伸び盛りの馬場雄大選手が覚醒しつつありますよね。
ちょっと日本人とは思えない身体能力の持ち主です。
アメリカのサマーリーグでもけっこうやれていましたし、近い将来NBAでプレーする可能性も十分ある選手です。
【馬場雄大(A東京)プレー&インタビュー】驚異の身体能力で世界に挑め
もしも馬場選手が完全に覚醒した場合、実質、日本代表のスタメン、あるいは主力は、
馬場、渡邊、八村、ファジーカス、このへんで、ほぼほぼ決まりなわけですよ。
そう考えると、今まで日本代表を支えてきた比江島とか田中大貴は、ベンチを温めているだけの時間が長くなるわけですよね。
これ…実にもったいない。
妥協して招集した微妙な立ち位置のポイントガードを使うよりは、今までずっと主力として戦っていた比江島や田中大貴を起用した方が、トータルで考えるとプラスが大きいような気もするんですよ、確かに。
レベルの高い選手のポジションが被っちゃって、どちらかがベンチに座ってる時間が長くなるんであれば、使える選手はコンバートして出場させた方がいいな、って思いますよね。
そう考えると、比江島や、田中大貴、そして馬場も、ガードとしての練習をガッツリして、経験を積んでおいた方が絶対にイイんですよね。出場のチャンスが増える。プレータイムが増える。
「世界と戦うことを視野に入れるなら、190センチ台の(小柄な)選手はガードの練習をしておいた方がいい」、そういう時代に突入したわけですよ。
ちょっと前なら信じられないような話ですけど。
でも、現実にそうなりつつあります。
バスケ日本代表、絶賛覚醒中。
ということで、ラマスHCいわく。
ここまで不動の先発ポイントガードを務めた富樫の離脱がチーム作りに大きな影響を与えることは間違いない。ただ、現時点において指揮官は、追加メンバーの招集を考えてはいない模様だ。「もし今選んでいる17名でまとまることができたらそのまま臨もうと思います。現段階ではそういう考えです」
富樫の代わりのポイントガードを呼ぶくらいなら、田中と比江島にやらせる、っていうプランのようですね。
私も、言われてみればなるほどな、っていう気がしています。
しかし…
そんな結論じゃ…面白くないですよね。
ということで、最後に、私なりのファンタジー溢れるプランを。
保険として一応、キープ力のあるPG、並里 成(なみざと なりと)選手を代表に招集しておく。
若干、私情をはさんでしまっておりますが。
(個人的に、並里選手、好きなんで)
以前、緊急時に、田中大貴選手がPG的な役割を担ったケースでは、相手チームもビックリしてたみたいで、それが功を奏した部分もありました。
(田中大貴は「ゲームを組み立てるっていうよりも、とにかく前に前に、素早くパスを繋ぐように心がけた」みたいなことを言っていた)
ある意味、ボロが出る前に、相手に分析されて対処される前に試合が終わった、って感じもありましたからね。
きっと、ワールドカップ本番では、思うような試合運びができない、我慢の時間帯もあると思うんですよ。
スタミナのこととかもあるし、終始、速い攻めばかりを狙えるわけじゃない。
んで、流れを変えたい時のために、並里選手を代表に呼んでおく、ってのはどうでしょうか。
(ラマスHC的には、すでに並里には見切りをつけている気もしますが…戦術理解力とかに問題があるのだろうか?)
日本人ポイントガードとしては、並里選手が一番ボールの扱いが上手くて、キープ力あるんじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。
並里からは、なかなかボール奪えないですよ。巧いし速いし。視野広いし。
Bリーグ2018-19シーズンのAWARD Winner(受賞者)の多くもボールハンドリングの技術に関しては並里選手の名前を挙げていますね。
ボールを普通に運んでる時の姿勢だけでも、すでに日本人っぽくないんすよね。ちょっと前傾してる感じの。
ボールをつく時のリズム感も違うし。ちょっとダブルドリブル感っていうか。てのひらが大きいんかな?緩急がえげつない。
八村やファジーカスなど、点が取れる選手が入ってきましたし、今のチームなら、ポイントガードには、そこまで得点能力を求めなくてもいいと思うんですよね。
それよりも「アシスト能力」の方を期待したい。
点取り屋に気持ちよくシュートを打たせることができるかどうか。
イイ感じのパスを供給できるかどうか。
そういう意味でも、並里選手はハマる可能性あるんじゃないかと。
Bリーグの2018-19シーズン、アシストランキングで並里は日本人1位でしたからね。(全体の2位)
どうでしょうか。この、並里緊急招集プラン。
ちょっとファンタジーすぎるでしょうか。