いや~…。驚いたというか、拍子抜けしたというか…。
過去、W杯予選で日本が一度も勝利したことが無い、天敵オーストラリアを相手に2-0の完封勝利。
内容的にもサムライブルーが終始、圧倒していました…。
いまだかつて、こんなに安心してみていられる「大一番」ってありましたかね…?
なんかめちゃめちゃ不思議な感覚を味わっております。
ちょっと意味が分からない。
日本、オーストラリア共に、勝てばワールドカップ出場が決定する大一番。サムライブルーが躍動しまくり!
通常だと、手に汗握るような、ギリギリの試合になるわけですよ。
選手たちも緊張してぎこちない動きになったり。
両チームがお互いに様子を見すぎて、膠着状態に陥ったり。
「負けたら終わり」というプレッシャーの中、本来のプレーができないとか。
しかしね…。
どういうわけか、昨日の日本代表には、自信がみなぎっていましたね…。
何なんでしょうか。
開き直りだったんでしょうか。
もしかすると、チームにメンタルトレーニングの専門家が帯同していて、その効果が出たのかも知れません。
失うものは何もない!
ガチコン言わしたる!
みたいな、
圧倒的な気迫を感じました。
浅野とか乾とか、運動量えげつないことになってたんじゃないでしょうか。
いろんな要素が日本に味方しましたね。
気温とか。湿度とか。
ホームでやれたアドバンテージもめっちゃ大きかった。
埼玉スタジアム2002の雰囲気、ちょっと異様だったんじゃないでしょうか。
おそらく、オーストラリア勢は萎縮していたんじゃないだろうか。
それにしてもね…。
オーストラリアは今回の最終予選、一回も負けてないんですよ。無敗。
そして、
実は過去にW杯最終予選では、日本は一度もオーストラリアに勝ってないんです。
それがまさかの圧倒的勝利だもんなぁ~…。
なんでしょうね、コレ。
ヘンな話。
とりあえず、試合を振り返ってみますか。なんかもうね、細かいこととかどうでもいいんですけどね。
昨日の試合は完全に、内容よりも勝利が大事だったゲームですから、「こまけぇこたぁいいんだよ」案件なんでね、深く掘り下げるつもりもないんですが。
この大一番で、「過去の実績」重視ではなく、勢いのある若手、ノッてる選手、気持ちの強い選手を起用したってのは、文句なしに素晴らしいと思いましたね。
この試合でもしも敗れていたら、めちゃめちゃバッシングされていたはずですよ、ハリルホジッチ監督。
「なぜ、この大事な試合で、経験値が高くて実績のある、本田、香川、岡崎をスタメンから外したんだ!?」
って、めっちゃ叩かれたはずです。
ギャンブルですよ。
ハリルは勝負に勝った。
この勇気は、文句なしに素晴らしいと思います。
私は今まで散々、ハリルをディスってディスってディスりまくってきましたけど、今回はね、素直に絶賛したいと思います。
余談ですが…
サッカーの話になると、よく「てのひら返し」というワードが使われますよね。
日本では、あんまり良くない意味で使われることが多いようですが。
しかしね、本来「てのひら返し」は当たり前なんですよ。
イタリアでもブラジルでも、当たり前ですよ。
良いプレーは絶賛し、悪い時にはこき下ろす。
これ、当たり前なんですよ。
良い時は良いと言う。悪い時は悪いという。
「てのひら返し禁止」だとしたらどうなるかっていうと、
良いプレーは絶賛し、悪いプレーもそこそこ絶賛?
っていう、なんかもう非常に日本臭い、悪い意味での気配りが発生しちゃう。
「てのひら返し」を避ける一番の方法は
良い時に絶賛せず、悪い時に酷評しないこと。
・・・・・・・・・
なにそれ。
クソ面白くねぇじゃん。
サッカー観る意味ねぇだろ。応援する意味ねぇだろ。
そもそも当の監督や選手たちは、悪い采配、悪いプレーをした時にはブーイングを浴びて当たり前だってのは、十分すぎるほど分かってるから。
昨日の試合のあと、キャプテンの長谷部も言ってたけどさ
「厳しく、そして時には暖かく応援してくれ」って。(うろ覚え)
本田も過去に言ってましたよ。
「応援してくれた人だけでなく、批判してくれた人にも感謝したい。」
・・・・・・
余談なのに、長くなってしまった…。
話を戻そう。昨日の試合。オーストラリア戦ね。
とにかく運動量がすごかったね。最後まで落ちなかった。ボールへの執着心や「絶対に勝つんだ」という気迫でオーストラリアを凌駕していた。
結局もう、これですよ。気持ちですよ。気持ち。
気持ちで勝ってた。
個々の体格で劣る日本は、そのハンデを覆すべく、チーム全体の運動量でラリアを上回っていました。
もう、オーストラリアって書くの面倒だからラリアって書く。
みんな良かったですね~。
大迫はタフだった。
自分よりもデカい相手を背負い続けるのって、体力的にもメンタルでもキツイはずなんだけど、全然負けてなかった。
浅野も乾もよく走った。
浅野は自分でシュートを打てる場面でパスを選択するという悪い癖もチラッと出たけど、逆に言うと、悪かったのはその部分くらいか。
乾に至っては、セクシーでもシャレオツでもなんでもない、めっちゃ泥臭いプレーに徹していて、逆に感動したね。持ち味としては完全に死んでたかもしれないけど、ガムシャラにボールを追う姿勢に胸を打たれた人もいっぱいいたのではないか。
みんなそれぞれよくやっていたけど、あとひとり挙げるとするならば、やっぱり井手口か。
典型的なラッキーボーイというかシンデレラボーイ。
この大事な試合で代表初ゴール。もってる。
井手口のことよく知らなくて、ボール奪取能力に優れた守備的な選手なのかと思っていたけど、もっと万能な選手だった。
コーナーキックも蹴ってたし、運動量も豊富。
何より、思い切りが良い。
まだ21歳か。
これからまだまだ伸びるな…。底が知れない。
それにしても…。
最終的にはこの形が正解なんでしょうかね、中盤。
井手口と山口が並んで、その後ろに長谷部。
井手口 山口
長谷部
まぁいいや。
今日はあんまりあれこれ考えず、勝利の余韻に浸りましょう。
ちょっと疑問。地獄のラリア戦、どうしてこんなにも圧倒的に勝利できたのか?
これねぇ~、ちょっと不思議ですよね。
日本だって、ベストメンバー、最強メンバーが揃ってたってワケじゃないんですよ。
それまでの主力選手がコンディションを落としていたり、怪我明けだったり、チーム状態としては、けっこうやりくりが大変だったはず。
この11人でプレーする機会も試合の数日前までなかっただろうし、当然、連携のミスも多かった。
それでもなお、苦手としているラリアを押し込めた要因は一体何だったのか?
大まかに言うと、ひとつは、
日本代表各選手の「絶対に勝つ!」という気持ちが相手を上回っていた、ということ。
それが運動量の差として表れていたと思います。
五分五分のボールにどれだけ足を出せるか。
疲れている時間帯にどれだけ走れるか。
「美しくボールを回して相手の守りを崩す」みたいな感じじゃなくて、とにかくガムシャラにボールを追う、その姿勢が非常に印象的でした。
そしてもうひとつ、日本の勝因。
これねぇ、おそらく「オーストラリアの自滅」っていう気がするんですよねぇ…。
今ね、過渡期なんですよ、ラリアも。
やみくもにアバウトなロングボールをゴール前に放り込むスタイルで戦えば、アジアレベルなら負けない、ということはすでに分かっているわけです、ラリア的には。
ただ、その戦術だとアジア以上のレベルには上がっていけない。
それが分かっているから、試行錯誤しているんですよね。
中盤でつなぐプレーを意識して取り入れようとしている。
もう一皮むけようと、プレースタイルの変革に着手しているその過渡期なんですよね。
試合後のインタビューに、ラリアの監督が答えています。
記者
「どうして空中戦に持ち込まず、中盤でパスを繋ぐプレーを続けたのですか?」
オーストラリア代表のアンジェ・ポステコグルー監督
「つなぐサッカーをしたかった。このフィロソフィーでソリューションを見つけようと思って追求した。」
フィロソフィー?ソリューション…?
言ってる意味がちょっとよく分かりませんが、ようするに、ラリアにはラリアなりの「テーマ」があって、それが今回は全然ハマらなかった、というワケですね。
今までのラリアは、負けそうになると大人げなく、ゴール前にロングボールを放り込んできて「高さ勝負」に切り替えてたのに、今回はそのへんが非常にあいまいだった。
これはね、ちびっこの多い日本には願ったりかなったりなんすよね。
おかげ様で中盤でボールを奪う事もできましたし…。
他にも、
埼玉の応援がすごかったこと、
ラリアの選手が若干ビビってたこと、
気温や湿度的に運動量の勝負に持って行けたこと、
などなど、
いろんな要素が日本にとって追い風となったのではないかと思います。
とにかくまぁ、良かったです。
まさかこんなにあっさり勝てるとは思ってなかったけど…。
今日はあれこれ考えず、喜びたいと思います。
祝!ワールドカップ出場決定!
おめでとう!
おめでとう!
過去記事。
アウェーのラリア戦はこんな感じだったんですね~。(遠い過去)
すべてはこの「つまづき」から始まった…。
浅野~!一皮むけろ!