白鵬「立ち合いの変化で優勝」問題。横綱とは?品格とは?プロとは?

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横綱の白鵬(はくほう)が「勝てば優勝の大一番」でまたやらかしました。

千秋楽(最終日)、日馬富士(はるまふじ)との横綱同士の大一番。

勝負は白鵬の立ち合いの変化により一瞬で決着。

あっけない幕切れとなりました。

www.huffingtonpost.jp

 

結論から先に言います。

私個人の考えとしては、あれはダメです。あれは無し。

白鵬は分かってない。

学生横綱を決めるアマチュアの大会なら、あれやってもOK。しかしプロならやっちゃダメだ。ましてや横綱なら絶対ダメ。

「別にルール違反じゃないんだから、やってもいいじゃん」とか言ってる奴は、まず間違いなく「相撲ファン」じゃないはず。

もっと言うと、そもそも相撲以外の「プロスポーツ観戦」自体にもあまり興味が無いはずだ。

「私はかれこれ20年以上相撲ファンだし、当日もあの会場にいましたけど、白鵬のアレは、アリだと思います。」という人はほぼゼロだろう。 

いよいよ優勝が決まる最終日、千秋楽のあの会場にいた人たちが、大ブーイングしたってのは当然だと思うよ。

優勝の瞬間や、優勝力士のインタビュー、表彰式なんかも楽しみにしてたはずなんだよ。

熱狂したかったワケ。ワクワクしたくてチケット買ったんだよ。期待してたんだ。

それがだよ、白鵬がシラケた事やりやがって、クソみたいな取組のあとに、あきれた観客の半分は、表彰式も見ないで、さっさと帰っちゃったんだよ。

これ、どういうことか分かってんのか?

あの時、会場にいた爺さん婆さんたちは、14800円くらい払ってんだよ。

何カ月もへそくり貯めてさ、結構高い金払ってさ、楽しみにしてたんだよ。

そりゃあ、金返せ!って怒るのは当然だと思う。

白鵬の収入の100分の1とか、1000分の1しか稼いでいない、白鵬よりもはるかに貧乏な人たちが払ってくれたおカネで成り立ってんだよ。

当然、その見返りとして力士たちは「最高に面白いものを見せましょう!」ってのが筋だろ。

おい白鵬、

たとえテメェが勝ったとしてもだ、それと引き換えに相撲全体の人気が落ちて、お前はそれで本望なのか?

誰も客のいない会場で、連戦連勝して、それで満足か?

 

日馬富士も悪いと言っちゃ悪い 

やみくもに突っ込んでいった日馬富士も、悪いと言っちゃ悪い。

ただ、力関係から考えると、サイズの小さい日馬富士が勝つには、立ち合いであのくらいの勢いで行くしかないってのは分かる。

「白鵬が変化するかも知れないから、慎重に行きます」などというノリでは、絶対に勝てない。

白鵬が衰えつつあるとはいえ、普通に10回対戦すれば、まだまだ8対2くらいで、白鵬の方が勝つんじゃないだろうか。

それだけの力の差があるにもかかわらず、どうして白鵬は「真っ向勝負」をしなかったのか。

相撲ファンがあきれるのは当然だろう。

 

横綱には強さと品格を求めるという風潮。

これはもう「相撲」という文化だからなぁ、良いとか悪いとか、正しいとか間違ってるという話ではないだろう。 

プロレスみたいに、各力士の入場の際にはテーマ曲を流しましょう、とか、謎のマスクマンもアリにしましょう、とか、そういう「何でもあり」の世界じゃない。

もっと言ってしまえば、やはり相撲は、「単なるスポーツ」ではない。

プロスポーツの側面を持ちながらも、やはり「文化」でもあるんだろうなぁ。

そう考えると「勝てばなんでもOK」ってのは、やはり違うだろう。

 

外国人力士には、そのへんのところがピンと来ないのかも知れないが、一つ、名案を思い付いた。

日本には日本サッカー協会があり、韓国には韓国サッカー協会、中国には中国サッカー協会がある。

それと同様に「モンゴル 日本式相撲協会」みたいな組織が、モンゴル国内に「プロ相撲」を発足すればいいんじゃないだろうか。

まわしにもスポンサーのロゴがガンガン入っててさ。

マスクマンとかもいてさ。

試合後のマイクパフォーマンスもあったりして。

そこでは「横綱の品格」なんてものはまるっきり存在しないわけ。

「横綱相撲」という言葉も存在しない。

 

「品格うんぬんなんて、めんどくせぇよ」という外国人力士の方々は「モンゴルプロ相撲」への移籍をオススメします、みたいに、どちらか選べるってのはどうかな。

 

白鵬はおそらく反省なんてしていないのでは?またやらかす可能性は十二分にある。

白鵬は2015年にも、セコイ勝ち方をしてブーイングを浴びてるな。

大事な試合になるほど、姑息な手を使う。

www.nikkansports.com

単独トップで千秋楽を迎える貴重な13勝目。この日最多30本の懸賞を右手でわしづかみにしたが、場内は異様な雰囲気に包まれた。期待を裏切られた満員札止め7200人の観客から「え~っ」「あぁ…」と失望のため息が漏れた。それだけでは、収まらない。「なに考えとんねん」「アホか!」「白鵬のアホ!」。強烈な怒りのヤジも飛び出した。

 

 

そして今回。

表彰式での涙の謝罪もどうやらウソ泣きだったらしい。

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表彰式を終えて支度部屋に引き揚げてきた頃には笑顔に変わっていた。「あれで決めるつもりはなかった」と悪気はなかったことを強調。1差で次点に終わった稀勢の里が琴奨菊相手に変化して勝ったことを引き合いに出し「稀勢関も変化があったから、これで文句は言われないでしょう」とニヤリと笑った。

 

白鵬は、今後も大一番では、やらかすに違いない。

内心では品格なんてクソくらえだと思っているだろう。