先日「富山ブラック」なるラーメンを食してきたんです。
いろいろ腑に落ちない点があったのでここに記しておきます。
やはり、店員さんの嫌がらせなのか、あるいは単純に味付けのミスなのか…。
ある意味、非常に貴重な体験をいたしました。
もう2度と食わないけどね。富山ブラック。
富山の激マズB級グルメ?「富山ブラック」とは何ぞや?
まずね、事前に情報収集しておくべきでしたよ。
何の下調べもせずにね、富山県まで行ってさ、
次の電車まで1時間くらい時間に余裕があるからっつって、急遽
「ご当地の名物ラーメンでも食いますか」
って、軽いノリで言っちゃう時点で重大な過失ですよ。
もうちょっと安全性に配慮した行動をすべきでした。
これはもうね、シートベルトしないで運転してるようなもんだから。
こっち側に問題があります。
富山県内の某駅前の観光用パンフレットなんぞをパラパラとめくり、「富山ブラック」なるご当地ラーメンを発見。
「思い出づくりとして、食べに行きましょうか」
ということになりまして。
一応ね、「元祖・富山ブラック」的なお店に行ったんですよ。
元祖を謳っているくらいだから、味に関しては一番間違いもないだろうということで。
この時点では、我々取材班は
「富山ブラック」に関する予備知識は一切なし。
逆に言うと、事前に検索していたとすれば、間違いなく富山ブラックに挑むようなことは無かったでしょう。
ちなみに今、グーグルの検索窓に「富山ブラック」と入力してみます。
ふざけんなよ、マジで。
検索の候補の4番目に「富山ブラック まずい」が来ちゃってんじゃねぇか。
これで美味いワケねぇじゃん。
・・・・・・
しかし我々取材班は、当時「富山ブラック」のなんたるか?を知りませんでした。
我々は世の中の荒波にもまれたことのない、ピュアで純真無垢な箱入り娘状態だったのです。
大人への階段をのぼるシンデレラだったのです…!!
幸せはきっと、白馬の王子様的な誰かが運んできてくれるはずだと、信じていたのです…。
どんよりと薄暗い某駅前の空を埋め尽くすカラスの大群…。どう考えても不穏な空気。お楽しみはこれからだぜ…!
今考えれば、あの時点で引き返すべきだったんですよ。
そうすれば死人が出ることもなかった…。
(死んでいない)
富山県内の某駅前、「富山ブラック」の元祖を名乗る総本山的な聖地?まで、ほんの数分の距離ではありました。
…しかし!
我々が歩き出すのを待ち構えていたとさえ思えるタイミングで、ギャーギャーと鳴き叫びつつ夜空を埋め尽くすカラス、そしてカラス、&、THE・カラスの大群!!
その数、ざっと見積もって数千羽!!
これがもし鶴だったら千羽鶴どころじゃ済まされませんよ。
骨折中のタカシくんも、すぐに退院できるはず。
どう考えても、何か不穏な空気が漂っています。
ヒッチコック監督が、たしか富山を舞台にサスペンス映画を撮影していたはずですが、それも頷けます。
これはもうね、何か悪いことが起こる YO・KA・N !
カラスの大群の鳴き声が、
貴様ら…これ以上富山ブラックにかかわると命は無いぞ…!いますぐ立ち去れい!
の大合唱に聞こえるから不思議です。
空から降ってくるカラスの糞に怯えながら、「元祖・富山ブラック発祥の地」に辿り着いたが…。
もう、我々は恐怖のあまり、平常心を完璧に失っていますからね。
記憶があいまいな部分が多々ございます。
ご了承ください。
確かあれは…古い洋館だったと思うんだよなぁ…。
深い森を抜けると、突然、霧の向こうに現れたのです。
これが…あの…富山ブラック…!!
(;゚д゚)ゴクリ…
我々は息をのみました。
40席以上ある店内に、先客は二人…。
えっ!?
駅前よ!?
元祖でしょ?
・・・・・・
全然「繁盛してる感」がないんだけど…??
「引き返すなら今だ」
そんな心の声がかすかに聞こえてきたのは事実です。
しかし、何といいましょうか。
これこそが富山ブラックの魔力なのでしょうか…。
我々は古い洋館の中へと吸い寄せられていきました。
今思えば、店内が閑散としているように見えたのは、他の客たちが皆、すでに「ろう人形」にされた後だったということなんでしょう。
そう考えれば、全てのつじつまが合います。
どす黒い衣(ころも)を身にまとった執事?的なアルバイト店員との確執。もう後には引き返せない。
「敵のアジト」と言っても過言ではない富山ブラック総本山に足を踏み入れて、無傷で帰れるはずもなく。
「飛んで火にいる夏の虫」とは、まさに我々のこと。
重く巨大な扉を開け、魔界へと足を踏み入れた我々取材班。
もう後戻りはできない…。
その時だ。
暗がりの中、怪しく光る発光体が二つ。
目っ!目玉…!?
「……いらっしゃいませ…」
全身黒ずくめのアルバイト店員がマントをひるがえし暗がりから現れる。
我々を幻想の世界へと、いざないます。
「こちら(カウンター)へどうぞ…ひっひっひ…」
我々を地獄へと通ずる店の奥へと誘導しようとするコウモリの化身(バイト)。
口元の端が、かすかにつり上がり、不敵な笑みが時折、ろうそくの炎に照らし出される。
こっ…このままでは殺される!!
すんでのところで危機察知能力をフルに発揮し、我々は抵抗を試みる。
「あの…テーブル席でもいいですか…?」
これがいけなかった。
漆黒に染まったTシャツを着用した堕天使(推定時給880円)の顔色が、さっと変わった。
先ほどまでの不敵な笑みは、もうそこには欠片もない。
殺意。
そう。
「オマエ ヲ コロス!」
その感情以外、何も読み取ることができない表情。
いまだかつて、私はこれほどまでに殺意に満ちたラーメン屋のアルバイトに出くわしたことはありませんでした。
もう、後には引き返せない。
どちらかが死ぬまで、このゲームは終わらないだろう。
我々は覚悟を決めた。
加藤諒によく似たアルバイト店員 兼 悪魔(彼女募集中)は、言った。
「何ぃ?テーブル席だと?…よかろう。いい度胸だ…ふっふっふ。貴様らには『死』あるのみだっちゃ!!」
いや、実際には、ただシンプルに
「では、こちらのテーブルへどうぞ」
と言っただけかもしれません。
しかし、そんな些細なことはどっちでもいいんです。
どちらでも同じことです。
「出刃包丁」や「バールのようなもの」を背後に隠し持った加藤諒は、明らかに殺意を醸し出していました。
その証拠に、全てのテーブル席が空席だったにも関わらず、あえて一番小さいテーブル席へと我々を押し込んだのです!!
しかも、愛と憎しみを込めて!!
おのれ~~!加藤諒!!
許せん!!!
参考画像。
舞台「パタリロ!」加藤諒ことパタリロ殿下、謁見の儀で「眉毛問題」に言及 - コミックナタリー
画像は、
「パタリロ」に扮する加藤諒。
もとい。
「加藤諒」に扮するパタリロ。
あれっ?
どっちだ?
まぁいいや。どっちでも一緒だ。
いよいよ本格的な生き地獄がその幕を開ける…!!富山⇒ブラック⇒まずい!!
我々は、 パタリロ 加藤諒とのあいだに、拭いがたい確執と遺恨を残したまま、小さなテーブル席へと陣取り、開戦の時を待ちました。
遺書はすでにしたためております。
先立つ不孝をお許しください。
数分後、パタリロ 兼 死神 は先ほどとは別人のように、にこやかな表情で「毒物」を運んできました。
「お待たせしました~♪ 塩分、致死量でございます(^^)」
確かにそう聞こえました。
死刑宣告ですね。
我が生涯に一片の悔いなし!
さらばだ!皆の衆!
恐る恐る、ひとくち食べてみる。
・・・・・・。
うん。
これは、ラーメンの形をした塩の結晶だね!
(^^)/
私は最初、こう思いました。
厨房のスタッフ、うっかり調味料の分量を間違えちゃってるな!
この、うっかり八兵衛!はっはっは!
こんなもん、食えるわけねぇ!
何かの間違いだ。
いわゆる「罰ゲーム」の範疇ですよ。
人間の成すことに「完璧」など存在しない。
人は間違いを犯す生き物だ。
原発事故しかり。
富山ブラックしかり。
うっかり間違えて水戸泉的に塩をわしづかみして、どんぶりに投入することも当然あるだろう。
だって、それが人間だもの。みつを。
いや……
待てよ。
・・・・・・
もしかすると、先ほどの攻防が…。
走馬灯のように、先ほどのやりとりが思い出されます。
店員「カウンター席へどうぞ」
我々「テーブル席でもいいですか?」
店員「・・・・・・」
我々「・・・・・・汗」
店員「(憤怒の表情)」
我々「(◎_◎;)」
厨房へ向かった店員が小声で。
「店長、舐めた客が来たので懲らしめてやってください」
店長
「よっしゃ!いっちょうやりますか!!」
店長、ノリノリで塩山盛り。
うん、ありえる!!
アリエール!!
シンプルに嫌がらせなのかな!
窮地に追い込まれた我々取材班。生きて帰る方法は2つしかなかった。皆さんにサバイバル術をお教えしましょう。
長い人生です。
一度や二度、富山ブラックと鉢合わせする可能性は、誰にでもあります。
大切なのは事前の対策ですからね、皆さん今日は、これだけでも覚えて帰ってくださいね。
「富山ブラックのしのぎ方」。
私の編み出した解決策はこちら。
「秘儀・超高速バキューム食い」
脳の神経伝達物質が「これ食べちゃ死んじゃうよ!」という警告を脳内の所定の場所に届けるよりも速く、すべて完食してしまうというテクニックです。
自分の脳が気づいていないうちに、富山ブラックを全て平らげてしまえばいいわけです。
あれっ?ここに空のどんぶりがあるぞ?
何か入っていたのかな?
えっ!?オレが食ったの?マジで!?
いつの間に!!
これです。
このテクニックね。
ただ一つ、要注意なのは
「気が付いたら死んでた」
というケースもあるので、そこだけは気をつけましょうね。
そして、もうひとつのサバイバル術はこちら。
私の相方が採用した方法です。
「秘儀・Like a SHABUSHABU (しゃぶしゃぶのように)」
マドンナの名曲「ライク・ア・ヴァージン」にヒントを得て開発された手法です。
まず、どんぶり一杯のお湯をGETします。
この時、単なるお湯を注文したのに、アツアツの塩水を渡された場合、そこでゲームオーバーとなります。
運よくお湯を入手することが出来たら、しめたもの ♪
富山ブラックにどっぷりと肩まで浸かっている麺や具材を
高級料理「しゃぶしゃぶ」の要領で、
お湯の中をくぐらせ、しゃ~~ぶしゃ~~ぶします。
この神聖でおごそかな儀式によって、富山ブラック特有の致死量越えの味の濃さが全て洗い流され、毒物が摂取可能な食べ物へと生まれ変わります。
野村再生工場をイメージしてもらえば分かり易いかと思います。
そんなこんなで我々取材班は無事に奇跡の生還を果たすことが出来ました。
これもひとえに、皆様のおかげです。
本当にありがとうございました。
ここで一つの疑問が。富山県民のみなさん的には、富山ブラックはあれでいいんでしょうかね?
ちょっとね、不思議じゃありませんか?
富山県民のみなさんは富山ブラックの事をどう思っているんでしょう?
アリなんですかね?
「富山名物、富山ブラック~!!」
って、ババーン!ってアピールする感じでOKなんでしょうか?
「富山県民の味覚、クレイジーすぎるだろ!」
って思われちゃうから「富山名物感」出すんじゃねぇよ!って怒ってる地元の人もいるんじゃないでしょうか?
もろもろ、大丈夫なんでしょうか?
余計なお世話かも知れませんが、気になっちゃいましたよ。
「たまたま運悪く、私達が食べた富山ブラックだけが失敗作だったのかも知れない」
そういう可能性も捨てきれないので、一応、調べてみたんですよ。
ということで…
最後にエンドロールといっては何ですが、ネット上に点在していた一般市民の声をどうぞ。
グーグル検索「富山ブラック まずい」で見つけたサイトから、庶民の声を、ザックリと拾い集めてみましょう。
(細かい表現は若干変更しています)
しょっぱい。
過酷な作業に従事する肉体労働者の塩分補給用。
塩を飲んでいる感じ。
高血圧の人は絶対にダメ。
富山にも美味しいラーメン屋はあるから誤解しないで!
地元民はあんなクソ不味いもん、食わねぇ。
ブログに料理の文句は書かない主義だが今回は書く。
まずいの一言に尽きる。
交番でお巡りさんに店の場所を尋ねたら、やめた方がいいと言われた。
醤油の原液。
ライスで中和しないと食べられない。
富山県民だけど食べたことないし、食べたいとも思わない。
富山名物と言わないでほしい。
ネタ作りとして良い。
確かに。これはもうネタにするしかないね!
byオレ。
(ネタにマジレスは無しでお願いします~)
みなさんも、ブログのネタに困った時には富山まで足を運んでみてはいかがでしょうか…(^^)?
ありがとう!富山!
ありがとう!富山ブラック!
~Fin~
※この物語はだいたいノンフィクションですが、実在するパタリロと加藤諒には一切関係がございません。
追記
ブックマークコメントにて、タレコミ情報アリ。あざっす!
元々肉体労働や運動後の塩分補給、あるいは飯を添えて食べることを意識した味付けであり、総じて塩辛い味付けであることが特徴。
基本的に普通の人が普通に食べるとまずい仕様のようです。