何も持っていない人間は、どう戦うべきか?(前編)
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人生はある意味、とても不公平なゲームだ。
最初に配られた手持ちのカードが例え「ブタ」だったとしても、それを駆使して戦わねばならない。(ポーカーの役無し=ブタ)
貧しい家庭に生まれた者、ブサイクな顔で生まれた者、障がいを持って生まれた者…。
それぞれが自分だけの戦い方を見つけ出さなければならない。
もって生まれた能力は、決して同じではない。現実には、最初から埋められない差がある。
サッカー日本代表の長友佑都選手を見てみよう。
無尽蔵のスタミナと、試合終盤でも落ちないスピードは、驚異的だ。
では、それは長友選手が、人一倍努力したから獲得できた能力なのか?
長友が努力の人であることは間違いないが「脚力」に関しては天性のものだ。
長友の祖父、大叔父がともに競輪の名選手だったというのは、ファンの間でよく知られた話だ。
(略)
長友佑都は、これら日本屈指の競輪選手のDNAを受け継いでいるのだ。
その突出したスピードとスタミナの由来として、祖父や大叔父に“健脚のルーツ”を見出さないわけにはいかない。
彼自身、「高校を卒業したら競輪学校を受験するつもりだった」という話があるが、明治大学進学後、サッカー選手としての実力が開花したことで、競輪選手・長友佑都の誕生は夢と消えている。
(略)
長友がもし競輪選手だったら花形であったに違いない
長友と同じだけの努力をしても、長友と同じように走ることはできない。
長友の3倍の練習量をこなしても、同じように走ることは出来ない。
トレーニングのし過ぎで故障するだけだ。
運動能力だけではなく、頭の良さも、最初に配られたカード次第だ。
以前、テレビのバラエティ番組を観ていた時に、有名進学塾の講師?らしき人が、勉強法のコツを話していた。
取りあえず、まず、教科書を全部、最後まで読んじゃうんです。
2~3回読めば、丸暗記できますよね~。
で、それで・・・
ちょっとまて。
常人は、本一冊丸暗記なんて出来ねぇんだよ。
全教科の教科書を丸暗記ってどういうことだよ?
有名進学塾に集まっている生徒たちはそういうレベルで勉強してんのか…。
これは努力うんぬんじゃないだろ。
ようするに、勉強だって、努力で何とかなるっていうよりも、持って生まれた「地頭(じあたま)」のポテンシャルが、実は重要なんだよな。
頭の良さも、実は遺伝の影響が大きいだろうな。
あ。もう一個思い出した。
アメリカの話だったかな。
犬のブリーダーをやってる女性が、精子バンクでノーベル賞受賞者?だったかの精子を買って、それで子供を産んだんだ。
職業柄「遺伝」の重要性を痛感してたんだろうな。
生まれてきた子は案の定、超天才。
小学校からいきなり大学へ飛び級。
やっぱり頭の良さって、努力の前にまず遺伝なんだよね。
ちなみに、
この天才少年、精神を病んじゃったけどね。
同級生と年齢が離れすぎてて全く友達ができずに孤立。
周囲の嫉妬なんかもあって、誹謗中傷を受け続けた。
「お前には父親がいない。精子バンク野郎」って。
それで、
人間不信になって、おかしくなっちゃった。
今は立ち直って学校の先生をやってるはず。
外部からのネガティブな要因によって、遺伝によるハッピーな成功を阻まれた感じだな。
これは本人のせいというよりも周囲の人間に恵まれなかったという事かもな。
最初に良いカードを配られた人間は「役無し=ブタ」の気持ちなんて分からないのかも知れない。
武井壮が
「オレと同じように走れないのは、オレと同じ努力をしてないからだ」
って言ってるけど、それは違う。
武井は運動能力においては「最初に配られたカード」がかなり良かった。
その上で努力したから、栄光を掴めたんだ。
武井は頭もいいしな。
オレの脚が速いのを才能だっつうならオレと同じだけ走ってみろ。。おんなじくらいで走れっから。。今日から毎晩ダッシュかましてみりゃいい。。
— 武井壮 (@sosotakei) 2016年4月26日
でもやらねえだろ?
だからオレのが速えのさ。。
武井壮のことは大好きだが、この考え方には全く同意できない。
努力した順番に世界ランキングが決まるわけじゃねぇぞ。
一番努力した奴が一番速いわけじゃない。
武井と同じだけ走れば、同じくらい走れるようになる?
なる訳ねぇだろ。
武井壮が輝いているのは、武井が「戦えるフィールド」で勝負しているからに他ならない。
羽生善治は短距離走ではボルトに勝てないが、ボルトは将棋では羽生に勝てない。
— (H'wood)ネコ師匠 (@gattoliberoTW) 2016年5月6日
戦うなら、自分が勝負できるフィールドを見極めないと、努力が全然報われない事になりかねない。
無暗やたらに頑張るのもいいが、それと同じくらい、自分の長所、特性、ストロングポイントを知ることが大事。
大半のケースでは、最初に良いカードを与えられた「持っている」人間は、「持っていない」ヤツの感覚を理解できない。
目の見えるヤツに、盲目の人の気持ちが、本当に理解できるのか?
普通に歩ける人間が車椅子利用者の気持ちが分かるか?寝たきりの病人の気持ちが分かるのか?
オレには「他人の痛みが分かりますよ」などと傲慢なことは言えないね。
超イケメンは、ブサイクな男の苦悩は理解できないだろうし、美人はブスの気持ちは分からんだろう。
まぁ、逆もまた然り、なんだけどさ。
鳩山 由紀夫 元総理なんて、めちゃめちゃ良い配牌(はいぱい)だよな。
最初に配られたカードで、すでにストレートくらいの役が出来ちゃってるじゃん。
一応、地頭はメチャ良いはずなんだよ。
たしか東大とスタンフォード大学出てるからな。
それに親が尋常じゃない金持ち。
はっきり覚えてないけど、
弟の鳩山邦夫もだけど、この年になって、まだお母さんから毎年5億円のお年玉もらってるんだよな?確か。
何なんだよ。「億」って。
前フリのつもりが長くなってしまった。まだ本当に書きたかったことを書いていないが、いったん〆ます。
そろそろ本題に入ろうかと思ったら、すでに1900字オーバーとな。
もう一個、記事、書くことにするか。
ホントはね、
最初に配られたカードがブタ、すなわち「持ってない」ヤツは、むしろそれを逆手にとって戦うべきなんじゃないか?
っていう話をしたかったんだけどね。
とりあえず、〆ます。
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