すごかった…。言葉にならない。
難病を患いながらも、命を削るようにして舞台に立ち続ける、86歳の大道芸人ギリヤーク尼ヶ崎さんの鬼気迫るパフォーマンス…。
昨日の夜、
を途中から観たんですが……
凄まじすぎて、どう表現していいのか分かりません。
ギリヤーク尼ヶ崎さんを知らない方へ。ギリヤークさんってこんな人。
ギリヤークさんはこれまで、独自の創作舞踊をアメリカやフランス、ロシアなど世界各地でも披露してきました。そして見物人のカンパだけで48年間生活してきた伝説の大道芸人です。
しかし今、原因不明の病に冒されています。腰は極度に曲がり、手の震えは止まりません。今年に入ってから関西や北海道での公演を次々と中止せざるを得ませんでした。そして病院を転々とし、ようやく下された診断は、身体が次第に動かなくなるパーキンソン病でした。
老いと病に抗いながら、満身創痍の状態で、ギリヤークさんはなぜ踊るのでしょうか?同時にそれは、限られた命を何のために生きるのか?という切実な問いを突きつけられる時間となっていました。
https://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/program/?id=201611172000
畏敬の念を抱かざるを得ない。言葉では説明できない。見る者の魂を揺さぶるギリヤーク尼ヶ崎の圧巻の舞台。
う~~ん……。
何と言っていいのか……。
とにかく凄いんですよ。
理屈じゃない。
だから、上手く説明できないんだよなぁ…。
昨日、途中からですけど、ギリヤーク尼ヶ崎さんに3ヵ月間密着したドキュメンタリー番組を観たんです。ヤバかった…。
伝説の大道芸人・ギリヤーク尼ヶ崎に3か月密着!♢ETV特集「その名は、ギリヤーク尼ヶ崎 職業 大道芸人」 |NHK_PR|NHKオンライン
2月11日(土)の放送では、86歳を迎えた伝説の大道芸人・ギリヤーク尼ヶ崎さんに密着します。
彼の腰は極度に曲がり、手の震えは止まらない。下された診断は身体が次第に動かなくなるパーキンソン病だった。38年間続けてきた新宿公演が人生最後の舞台になるかもしれない……。それでも踊り続ける理由は何なのか?
密着取材をしたディレクターの話。
初めてお会いしたときは体調がすごく悪そうで、寝たきりに近い状態でしたし、僕が想像していた姿とはまったく違いました。それでも、ずーっとしゃべっているんですよ! とにかく心のままに“踊り”のこと、例えば「いかに自分が世界中で踊ってきたか」や「今は踊れない悔しさ」などを、初対面の僕にたくさん話してくれました。
もうね、無理なんですよ。はたから見てると。
どう考えても、路上で激しく踊れるような状態じゃないんです。
ギリヤークさん、介護されてるんですよ。
ズボンも靴下も、履かせてもらって。
食事も細かく刻んでもらって。
スプーンで口に運んでもらって。
ひとりでは立ち上がれないし、
ヨダレたれてるし。
でも、やるっていうんです。
38年間続けてきた、新宿公演を今年もやるっていうんです。
みんなの前で踊る、っていうんです。
一緒に住んでて、介護してくれてる弟さんも
「無理だよ、その体調じゃ踊れないよ」
って諭すんですが、
ギリヤークさんは「絶対やる!」っていうんです。
それで兄弟ゲンカになるんです。
でもさ、
自分ひとりで立てないのに、どうやって踊るわけよ?
どう考えても無理なのよ。
車椅子に乗ってる老人が、どうやってあんな激しい演目をできるっていうんだよ?
絶対無理だって!
・・・・・・・・・
私はテレビを観ながら、踊れる確率はゼロパーセントだな、って思ってました。
それくらい、ギリヤークさんの体調は酷かった…。
どうしてギリヤークさんは、そこまでして、命を削りながら、踊り続けようとするのか?
番組ディレクターも、100回くらい本人に尋ねたそうです。
――ギリヤークさんは高齢で病気で、満身創痍の体なのにも関わらず、なぜ踊り続けるのでしょうか?
その質問、僕も取材中に100回くらい聞いているんですよ(笑)。でも、核心とも言えるはずの答えは一切返してくれない……。僕自身は、彼の振る舞いや言葉の端々から、
「語ることができてしまったら、別に踊らなくたっていいじゃない」
「まず踊りを見て、それぞれが感じたことが答え」
というように解釈しています。
しかし、番組の最後に、その答えに近いものをかいま見ることができる瞬間があります。 どんなことを言うのかは、ぜひ番組で見ていただきたいのですが、その一言が聞けたことでようやく僕の撮影も終えられたというか、その言葉の意味がどれだけ大切か教わりました。
これはもうね…。
本当の、本物の「芸人」なんでしょうね。
ギリヤークさんにとっては
踊ることが、生きること、なんでしょうなぁ。
踊るのを辞めたら、それはもう、生きていないのと一緒。
それくらい、
正真正銘、根っからの大道芸人なんですね。
実際、
「路上で踊ってる最中に死にたい」
って言ってましたから。
文字通り命をかけて、己の全人生をかけて芸を披露するギリヤーク尼ヶ崎の姿が、観る者の魂を揺さぶるのは当然のこと。
新宿公演の日が近づいてきました。
仲間の大道芸人がアパートにやってきて、公演のサポートを買って出てくれますが
「可能な限り、客の前で無様な姿は見せたくない」
と主張するギリヤークさん。
結局、口論になって、仲間は帰ってしまいます。
あぁ…ギリヤークさん…。
なんて不器用な人なんだ…。
なんて自分に正直でストレートな人なんだ…。
どこまでも純粋で、なんて生きづらそうな人なんだ…。
ギリヤークさんは
自分を貫くために死ぬ覚悟なんてとっくにできてる。
いままでもずっとそうやって、
不器用に、ひたむきに生きてきた。
傷つきながら、それでも自分を曲げずに生きてきた。
公演で披露する演目は、代表作の「念仏じょんがら」。
めちゃめちゃハードです。
できるのかな…?
片足で立つことも難しいとか言ってた老人が…?
https://twitter.com/NHK_PR/status/828894119938424833
正直、信じられませんでした。
・・・・・・・・・
まるで別人だ。
立つことも、座ることも、おぼつかなかった老人とは思えない。
普通に歩くことさえ困難だったのに!?
考えられない。
こんなことってあるのか?
踊り狂うギリヤーク尼ヶ崎。
凄まじい。
恐ろしいといってもいい。
痛みで腰を伸ばす事さえ出来なかった体だ。
おそらく全身に、想像を絶する激痛が走っているに違いない。
満身創痍で体はボロボロだ。
しかしそれでも、
ギリヤーク尼ヶ崎は踊り続ける。
ギリヤークさんの熱演に観客たちが湧く。
泣いている者もいる。
私もテレビの前で泣いた。
不器用にしか生きられないギリヤークさんが、自分を貫き、全身全霊を込めて踊っている姿を見て、何も感じない人間なんているだろうか…?
人生最後かもしれない新宿公演の数日後…。
ギリヤークさんは言った。
一生懸命ただ踊ってきただけです。
本当に何かを極めた人の言葉はいたってシンプルだ。
そして力強い。
ギリヤークさんの生き様そのものが雄弁に語っている。
私も一生懸命にただ生きようと思った。
自分に出来る事を自分のやり方でコツコツと続けていく。それだけ。
— ネコ師匠@自由ネコ (@gattoliberoTW) 2016年7月17日
世渡りが上手い人は周囲の顔色を伺ってスイスイと生きていけばいいけど不器用な人は、誰かの真似なんてしなくていいよ。
他人を気にせず自分のやり方を貫け#自由ネコの中の人 pic.twitter.com/t9kPJiCgDM
※再放送があるようです。
2017年2月18日(土) 午前0時00分~(60分) とのこと。
(放送時間の変更などがあるかも知れません。各自でご確認を…!)