カトリック教会の神父300人が数千人の子供に性的虐待を繰り返していた事件

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ペンシルベニア州のカトリック教会に属する歴代の神父たち約300人が70年に渡って、少なくとも千人以上(実際は数千人単位)の子どもたちに性的虐待を繰り返していたことがニュースになっていますが…。

珍しい事件というよりは「またか…」といった印象を持った人も多かったようです。

 

聖職者による性暴力&隠蔽の体質。とんでもなく根が深いです。「聖職者」兼「性職者」、今回の件ではほぼ全員、時効成立。

逆に言うと、「時効が成立したから、もうバレても大丈夫だな」って、タイミングを見計らって、世に公表したような気がしますね。

教会側と警察側が、裏でそういう取引をした可能性、高いと思います。

 

おそらく警察側も、教会の悪事については、それなりに分かってはいたはず。(被害届ゼロなはずがない)

しかし、こういう大きすぎる厄介事には出来るだけ関わりたくない。出来ることなら目を背けていたい。知らなかったことにしておきたい、そういう気持ちはあったでしょう。

 

そして教会側は

「分かった。バレちゃしょうがない。白状する。しかしもうちょっと待ってくれ、神父たちの時効が成立するまで公表を控えてくれたら、捜査には全面的に協力するから」

そんな取り引きを警察側に持ちかけたとしても全く不思議じゃない。

 

何が恐ろしいかって、神父たちは善人の顔をして悪事を繰り返していた、ということです。

長年に渡って、歴代の神父たちが、そういうことを当たり前のように繰り返しているという事実。そして誰も内部告発をせず、隠蔽され続けていたという事実。

そして彼らは、罪悪感を感じることなく、罪の意識に苛まれるでもなく、のうのうと、日々、性的虐待を繰り返しながら、説教したり、聖書を読んでいたわけですから、これはもう、本当にもうどうしようもないというか、神も仏もあったもんじゃない。

 

信者の皆さんとしては目を背けたい、無かったことにしたい、という気持ちでいっぱいだと思います。

しかし、ここでスルーしてしまっては、また同じことの繰り返しです。

変態神父たちがやりたい放題、性的虐待を繰り返していたことを十分に把握していながら、それに気づかないふりをしていた教会関係者も多いはずです。

それでいいんでしょうか。

 

おそらく、今この記事を読んでいる方の中にも、読まなかったことにしておこう、臭いものには蓋、見て見ぬふりでスルーしよう、って思ってる方、いると思います。

でも、それでいいんでしょうか。

 

 

CNN.co.jp : 歴代神父300人、子ども千人に性的虐待の疑い 米ペンシルベニア州

(CNN) 米ペンシルベニア州のカトリック教会に属する歴代の神父300人以上について、子どもへの性的虐待を行っていた疑いが強いことが分かった。大陪審の報告で明らかになった被害者の数は、確実視されているものだけで1000人を超えるとみられている。

記録が失われたり被害者が名乗り出なかったケースもあり、「実際の被害者は数千人単位に上るとみられる」という。

 

確実に把握している被害者だけでも1000人以上、実際の被害者は数千人単位、ですからね。

これ、教会に出入りしているちょっと見た目が可愛らしくて信心深い子どもたちは、軒並みヤラレてる可能性ありませんか?

 

報告によると、これらの聖職者らは「幼い少年少女を強姦していた。教区の責任者たちは何の対応もとらなかったばかりか、数十年間にわたって全てを隠蔽(いんぺい)した」。ほとんどの場合、加害者は罰せられることなく、多くが高位聖職者への昇進を果たしたという。

 

基本的に、一切、罰は無いんです。

子どもを強姦したとしても、それが発覚したとしても、教会内部のルールとしては、なんらペナルティを受けることはなかったんです。

これじゃ当然、歴代の変態神父たちが、罪悪感を持つはずもない。

 

過去70年に渡って性的虐待、ってニュースになってますが、それ以上さかのぼって調査していない、というだけなんですよね。

本当は、80年前も、100年前も、200年前も、延々と、続けられているのでしょう。

もはやそれが、当たり前になってしまっている。

恐ろしい恐ろしい。

 

結局、今回の件で「未成年者への虐待」で起訴された神父はたった2人だそうです。

あとは無罪放免ということでしょうか。

こういうの、アリなんでしょうか。

 

変態神父たちは、今でも善人の皮を被って「善き人」を演じているのでしょうか。

 

カトリック教会では、米国のほか豪州や南米でも、虐待の事実やその隠蔽が発覚するスキャンダルが相次いでいる。

アメリカだけの話ではありませんね。

今、続々と、暴露されまくっています。

氷山の一角でしかないと思います。

 

「うちの教会は性的虐待など無い」とする教会があるとすれば、それはむしろ、

「うちの隠蔽体質は強固なものであり、そう簡単にしっぽを掴ませるわけねぇだろ」

という意味合いである可能性さえあります。

 

 

アメリカ・ペンシルベニア州のカトリック教会以外の事例もざっくりチェック。

まずはロシアから。

いきなり900件以上の被害ですか。しかも加害者はひとり?

 

Russian foster father 'carried out 900 rapes and assaults' | Daily Mail Online

英語のサイトなんで、分かりにくいですが、身寄りのない女児を引き取り、ハーレムを作っていたロシア人の男。

He was detained in Komsomolsk-on-Amur after one foster girl complained to a teacher who alerted police about a man who was previously head of an evangelical church in Amursk in Russia's Far East.

元・地元教会のトップ、とのこと。

 

こちらに日本語による訳が。

ロシア東部に位置するアムールスクで、Viktor Lishavsky容疑者(37)が13歳以下の女児に性的暴行を加えたとして告発されている。

被害件数は900件を超えており、有罪となればロシア史上最悪の児童性犯罪者

Lishavsky容疑者はこれまで「優しい養父」として身寄りのない児童を積極的に保護・養育してきたが、裏では女児でハーレムを築き、彼女たちを夜な夜な性奴隷として扱っていたという。

過去5年間で被害件数は919件。

過去にはアムールスク市にある教会のトップを務めていたLishavsky容疑者は、崇高な博愛主義者として社会的評判も高かった

【鬼畜】女児でハーレムを築き、900件以上の性的暴行を繰り返した養父が逮捕 : ユルクヤル、外国人から見た世界

 

 

お次はドイツ。

カトリック元司祭に禁錮8年6月、児童虐待など100件以上で有罪 ドイツ 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News

ドイツ南東部デッゲンドルフ(Deggendorf)の裁判所は22日、児童への性的虐待を含む100以上の罪に問われたカトリック教会の元司祭の男(53)に対し、禁錮8年6月の実刑判決を言い渡した。

犯行はドイツ国内のほか、オーストリア、スイス、イタリア、ポーランドでも行われていた。

被告が別の複数の性犯罪で2003年~09年に服役していたことも分かっている。被告は後に偽造書類を使い、一度剥奪された司祭の資格を再取得していた。

 

被告は後に偽造書類を使い、一度剥奪された司祭の資格を再取得…ですか。

悪質、悪質!

偽造してまで、教会に入り込みたいと考えるほど、変態たちにとって教会は天国なんでしょうかね…?

 

 

お次は南米・チリからのニュース。

チリのカトリック司教34人が辞意、児童性的虐待スキャンダル受け 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News

チリのカトリック教会の司教ら34人が18日、同国でのカトリック聖職者らによる児童性的虐待スキャンダルを受けて辞任する意向を明らかにした。フランシスコ法王(Pope Francis)時代のローマ・カトリック教会はこの問題でたびたび揺れているが、司教の代表団全員が大量に辞任するのは過去2世紀ではおそらく初。

チリのカトリック教会の高位聖職にある数人は、1980年代と90年代に小児愛者のフェルナンド・カラディマ(Fernando Karadima)神父による児童性的虐待の被害者らから、虐待の事実を黙殺して隠蔽(いんぺい)を図ったとして告発されている。

 ろくでもない組織ですよ。

 

 

性的虐待で158人捜査 チリのカトリック教会 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

チリの検察当局は23日、カトリック教会の司教や司祭、一般信者ら158人が、未成年者や成人に対する性的虐待やその隠蔽(いんぺい)の疑いで捜査対象となっていると発表した。

 ルイス・トーレス(Luis Torres)検察官が記者会見で明らかにしたところによると、古くは1960年にまでさかのぼる一連の事件について、144件の捜査が行われている。被害者数は266人で、うち178人が子どもや若者という。

無限だね。無限に出てくるわ。調べれば調べるほど。

 

 

オーストラリアでも。

教会や学校での児童性的虐待、豪首相が被害者らに公式謝罪へ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

オーストラリアのマルコム・ターンブル(Malcolm Turnbull)首相は13日、教会や学校など組織・施設内での児童性的虐待の被害者らに公式に謝罪することに同意した。

これは王立委員会が5年間にわたる調査でオーストラリアの教会、児童養護施設、スポーツクラブ、青少年団体、学校などで長年にわたって行われてきた痛ましい児童性的虐待事例数千件の詳細を明らかにしたことを受けた措置。

これは、教会関係者以外の性的虐待も含んでいるようですね。

 

 

インド人もビックリ。

インド司祭4人、レイプと脅迫で捜査 女性1人が約20年間被害 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

インド警察は3日、1人の女性に対しおよそ20年間にわたってレイプと脅迫を繰り返した疑いで、キリスト教の司祭4人の取り調べを行っていると発表した。

これを別の司祭に告解したところ、今度はその司祭に脅され、性交渉を求められた。その後さらに2人の司祭がやはり同じ女性を脅迫し、性行為に及んだという。

世界各地同様、インドのキリスト教界も性的虐待容疑に揺れている。昨年には同国東部の牧師が、悪魔払いの名目で女性2人をレイプした容疑で逮捕された。また2016年にも、12歳の少女をレイプした聖職者に対し、禁錮40年の有罪判決が言い渡されている。

これ、滅茶苦茶な話ですよ。

 

1人の女性が、司祭にレイプされたと。

女性はそのことを別の司祭に訴えた。

「司祭様!私は悪い司祭にレイプされました!」

すると、その話を聞いた司祭が

「えっ!マジ?じゃオレにもさせろ!」って。

しかも、それを聞きつけた別の司祭2名も参加。

合計、4人の司祭にレイプされたとか。

・・・・・・・・・

何これ。

なんなの、ホントマジで。

 

 

最後にもう一度、アメリカ・ペンシルベニア州のカトリック教会の件。

フランシスコ法王は被害者の「味方」 神父の性的虐待でバチカン声明 - BBCニュース

米国カトリック司教協議会(USCCB)は法王庁に対し、早急に調査を実施するよう求めている。USCCB会長のダニエル・ディナルド枢機卿は、「教会としての指導力に落ち度があった」と述べた。

「教会としての指導力に落ち度があった」 だと?

 

いやいやいや、そういう問題じゃないだろうが。

 

数百年に渡って性的虐待を繰り返してたんじゃないの?

そういう、悪しき歴史と伝統があるんじゃないの?

例えばこんな情報もあるわけだ。

19世紀の大工さんのチラシの裏「神父は病的な女好きで、告解を悪用して女性との性行為に及んでいる」

城の床板にこっそり、大工が書いた19世紀フランス農村の赤裸々な秘密 - BBCニュース

教会としての指導力云々なんて関係ない。

 

 

話を戻します。ペンシルベニア州の件。

<編注>の部分もそのまま抜粋。

<編注:以下には読者に衝撃を与える可能性のある内容が含まれます>

大陪審の報告書は、過去70年間にわたり、神父301人が子供を虐待していたと認定。また、虐待をした神父や事実を隠蔽した関係者がその後、教会内で重要な地位に就いていたと指摘した。

大陪審の報告書の内容
1年半にわたった調査に基づく報告書には、ペンシルベニア州内の複数の教区で聖職者たちが子供を性的に虐待し、レイプした生々しい内容が書かれている。各教区には計170万人のカトリック信者がいる。

1300ページに及ぶ報告書は、「神父たちは小さな少年や少女をレイプし、監督すべき立場にあった聖職者たちは何もしなかったどころか、すべてを隠蔽した」と指摘した。

報告書によると、神父たちは以下のような行為をした。

  • ある神父は9歳の少年を虐待した後、聖水で口をすすぐよう少年に強要した
  • ある少年は、自分を虐待した神父に対して告解をさせられた
  • 3人の少年を虐待した疑いがかかっていた神父は教会を離れた際、教会から肯定的な推薦状を得て、ディズニー・ワールドに就職することができた
  • 扁桃腺(へんとうせん)除去手術を受けた7歳の少女は、見舞いに訪れた神父にレイプされた
  • ある子供は裸になって、イエス・キリストが十字架にかけらたれたのと同じポーズをするよう言われ、神父たちはその様子を写真に撮った。神父たちは少年に十字架が付いた金の首飾りを与えたが、他の加害者の神父たちに少年が虐待対象になったことを知らせるためだった
  • 神父に繰り返し虐待を受けたある少年は、背中に慢性的な問題を抱え、鎮痛剤中毒になった後、過剰摂取が原因で死亡した

 

これ、キッツイな…。

神父たちは少年に十字架が付いた金の首飾りを与えたが、他の加害者の神父たちに少年が虐待対象になったことを知らせるためだった

「この少年はすでに調教済みですよ」みたいな、目印として、十字架の首飾りをプレゼントするのか…。

 

これ、悪質訪問販売の業者がやる手口と一緒じゃん。

「この家は、老人しか住んでないからカモれるぞ」っていう時に、玄関に何らかのシールを貼るとか、目印付けていくって話を聞いたことがあるけど。

まさにその手口。

 

鬼畜の所業。

 

 

これはもう、どうしようもないね。どうすりゃいいの。映画「スポットライト」の世界。

私は2016年に、映画『SPOTLIGHT(スポットライト) 世紀のスクープ』を観ました。

ボストン周辺で蔓延するカトリックの司祭による性的虐待事件と、それを報道すべきかどうか葛藤する、新聞社の取材チームにまつわる映画です。

実話を基にした内容のアカデミー賞受賞作品です。

 

当時、一応ブログにも書きましたが、完全に日寄っていて、まったく斬り込めておらず、クソみたいな記事になってしまいました。反省。(宗教を批判することの恐怖に負けた)

gattolibero.hatenablog.com

 

映画『スポットライト 世紀のスクープ』予告編

www.youtube.com

 

映画「スポットライト」の中で、記者たちも葛藤しています。

こんなこと報道しちゃって大丈夫なのかな?潰されちゃうんじゃないか?って。

宗教団体を敵に回したら、何か恐ろしい報復を受けるんじゃないか?って。

 

巨大な権力に立ち向かうべきか。

おとなしく、見なかったことにしてスルーすべきか。

どちらが楽な選択か。

どちらが賢い選択か。

どちらがより良い選択か。

どちらの道が自分自身に誇りを持てる選択だろうか。

 

 

私なりの判断基準。「私を信じなさい」という人には用心した方がいい。

疑っちゃダメ。信じなさい。

考えちゃダメ。言われたことを信じなさい。

私を信じなさい。

 

そういう風に言ってくる輩は、大抵の場合、信じるに値しないと、私は考えています。

 

自分の頭で考えることを放棄させようとする…そういう輩には気をつけた方がいいと思います。

 

 

「本物」は、自分の頭で考えることを要求します。

自分で考え、自分で決断し、自分の責任で行動することを要求してきます。

すなわち、

「お前の人生はお前のものなんだから、お前自身が決めろ」と言ってくれます。

大変です。大変ですが、人生とはそういうものです。

「自分の人生を生きる」ってのはそういうことなのです。

 

しかし、

「偽物」は自分の頭で考えさせないように仕向けてきます。

私の言うことは正しい。

私の言う通りにすれば「楽に」「簡単に」天国に行けるよ。

疑問を持っちゃダメだ。言う通りにしなさい。

私が真理へと導いてあげましょう。

まかせなさい。

言う通りにすれば大丈夫。

分かった?信じた?

よし、信じたな。(ちょろいヤツだ)

じゃ、はい、お布施、ちょうだい。300万。

・・・・・・・・・

と、言ってきます。

 

全ての決断を教祖に丸投げして、全部決めてもらうのって、楽だけどさ…。

でもこれ、「自分の人生」を生きてないよね?

 

我々はできることをやるしかない。

自分の頭でよく考えること。

教祖とか、導師とか、メンターとかに、丸投げしない。

自分の人生を他人に明け渡さない。

そして、自分にできることをやる。

それだけです。

 

関連過去記事。

gattolibero.hatenablog.com