ユナイテッド航空はあの場面でどうすべきだったのか(オーバーブッキングボコボコ)

大騒ぎになってます。ユナイテッド航空のオーバーブッキングからのアジア系乗客引きずり下ろし事件。

ボコられた乗客の男性はアジア系の医師?だったらしいですが、これがもし黒人男性だったとしたら、日本ではほとんどニュースになってなかったかも知れませんね。

「あぁ、またいつものことか…」

みたいなノリで終わってたかも。

武器を持っていない丸腰の黒人が、路上で白人警官に射殺されるような話は度々ありますからね。

人種差別的な意味を含んだアメリカでのイザコザって、多くの日本人にとっては「他人事」という空気もあったと思います。

今回のユナイテッド航空の事件の前まではね。

 

警官(厳密には航空治安当局の係官)が力ずくで乗客を引きずり下ろした問題の場面を動画で撮影していた乗客のツイートなのかな?

 

引きずられていった男性はこの後、口から血を流した状態で、機内へと戻ってきました。

 

 

まずはザックリとユナイテッド航空事件の中身についてBBCニュースのサイトで確認。 

重要と思えるポイントを抜き出してみましょう。

まずは大まかな事件の全容。

航空会社が定員以上の乗客の予約を受け付けるオーバーブッキングは良くあることだが、9日夜の米ユナイテッド航空の場合、男性が無理やり座席から降ろされ、口から血を流しながら通路をひきずられるという事態に発展した。ただでさえ問題山積の同航空はさらに悪評を重ねることになったわけだ。いったいどうして、こんなひどいことになってしまったのか。

なぜこんなことに? 米ユナイテッド航空はなぜ乗客を引きずりおろした - BBCニュース

 

乗客がアジア系だから差別された、というニュアンスが実際のところあったのかどうなのか。

アジア人だからなめられたのか?

ちょっとそのへんはよく分かりませんね。

ただ、アジア系だったために、日本でもこれほど大きく取り上げられた、という側面はありそうです。

 

フライトのオーバーブッキングはしょっちゅうある。航空会社にとって、空席は費用負担になるため、乗り損ねる乗客がいる可能性を見越して定員以上のチケットを売るのだ。

不確かな情報ですが、最近のユナイテッド航空は過剰なオーバーブッキングを意図的に行っている、という噂もあるようです。

 

 

今回の場合、ユナイテッド航空が出発直前になって、社員4人を中継地まで移動させることにしたのが原因だった。この4人を乗せるため、乗客4人を降ろす必要があると判断したのだ。

このへんもよく分かりませんね…。

乗客を全員、機内に案内した後になって、急遽、自社の社員4名を無理やり乗せることにしたんでしょうか?

う~~ん…。

なんでしょう、この行き当たりばったり感。

土壇場になって、乗客を降ろしてまでスタッフを優先させるケースは、異例中の異例だそうです。

 

 

そして問題の核心部分です。

オーバーブッキング問題の対応として、航空会社がとるべき第一の手段は、後のフライトに移ってもらうために乗客に何かを提示することだ。9日夜の乗客は、400ドル(約4万4000円)とその夜のホテル宿泊と翌日午後のフライトが交換条件として提示された。
乗客が誰も手を挙げなかったため、提示額は800ドルに倍増された。それでも誰も応じなかったため、マネージャーが機内に乗り込み、降りる乗客4人をユナイテッド側が選ぶと告げた。

選ばれたカップルは、自発的に降りると同意した。3人目の女性も同意した。この女性は、無理やり降ろされた男性の妻だと言われている。しかし4人目の男性は、自分は医師で翌朝には患者の診察があるからと、降機を拒否した。
この時点でユナイテッド航空は、別の乗客を選んで降ろすか、提示額を最大1350ドル(約14万8500円)まで引き上げることもできた。

アジア系の4人が(人種差別的に選ばれて)降ろされた、という情報も出回っているようですが、実際には、降りた4名のうちの2名は白人のカップルだという説が有力なようです。

 

 

あの場面、ユナイテッド航空側は、どういった対応をするのが正解だったのか?

例えばあの場面、現場に駆け付けた警官(航空治安当局の係官)に出来る事が、力ずくの実力行使以外にあったか?といえば無かったと思います。

 

普通に考えれば、警官に出来ることは3通り。

  1. 口頭で「降りてくれ」と伝え、我慢強く説得する。
  2. 暴力で解決する。
  3. 「私の実力では彼を飛行機から降ろすのは無理!」と匙を投げる。

(3の職場放棄は無いとして…)

 

「降りようとしない乗客がいるから、早く来てくれ」と通報を受けて出向いていったわけで、フライトの時間が迫ってますから、どんな方法であれ、乗客を降ろす以外に選択肢はなかったと思います。

 

交渉術に長けた、プロのネゴシエーターでもない限り、数分で説得することなんて無理なはず。

そうなれば当然、あの場面では、暴力以外に、選びようがなかったと思います。

「もしも自分が警官だったら…?」

と考えると、胃が痛くなりそうです。

 

となると、そもそも警察に通報した時点で、何かが間違ってるんじゃないかって気がしますよね。

はい、そこです。

 

当初、ユナイテッド航空側は、

「この飛行機から降りてくれたら、400ドル(約4万4000円)とその夜のホテル宿泊と翌日午後のフライトを用意しますよ」

と、交換条件を持ちかけています。

 

しかし全ての乗客が無反応。

そこで、オークションみたいに、金額を釣り上げていったわけです。

「じゃあ降りてくれた方には400ドルじゃなくて倍増の800ドル差し上げますけど、どうですか?誰か降りてくれませんか?」

・・・・・・・・・

誰も降りようとしない。

 

そこで、くじ引き的に4人を選び、強制的に降ろすことにした…という話なんですが。

 

ここでちょっと引っかかることがあります。

ユナイテッド航空の規定と言うかマニュアルなのか分かりませんが、こういうケースで提示する金額の上限が、本来は800ドルではなく1350ドルらしいんです。

 

ということはですよ?

 

「800ドルあげるから誰か降りて~」

と声を掛けても誰も承諾しなかった場合、次にやるべきことは、強制的に降ろす客を選ぶことではなく、

「じゃあ900ドルあげるから誰か降りて~」

と声をかけるのが正解ですよね?

 

それでもダメなら

1000ドル、1100ドル、1200ドルと、金額を上限の1350ドルまで段階的にあげていくことが、この場合の正解と思えるんですが…どうでしょうか。

 

おそらく、どこかのタイミングで

「じゃあ私、降ります。」

と自ら名乗り出てくれる乗客がいるような気がするんですよね。

 

どうして今回、800ドル以上の金額を提示しなかったのか?

この件についてユナイテッド航空の広報担当者は理由をコメントしなかったそうです。

 

まさか、お金がもったいないから…?

数百ドルを節約するため?

それで800ドル以上の金額は出さないことにしたとか…?

 

いや~……。

どうでしょうかね…。

 

 

結局、安く上げようとした結果、ユナイテッド航空にとっては、高くついた……のか?

もしも日本の航空会社で同じことが起これば株価は暴落するんじゃないか?って話がありますが、ユナイテッド航空に関しては、暴落どころかわずかに株価が上昇しているとの事。

今回の騒動でも、特にダメージはないかも知れませんね。

アメリカ国内では深刻な問題だとは捉えられていないのかも知れません。

 

 

それと、気になるのが中国国内での反応。

アジア系の男性は機内で「私が中国人だから(降ろされる4名のひとりに)選ばれたんだ!」と大声で叫んでいたという証言がありますので、中国国籍の可能性が高そうです。

そうなってくると、この事件に対する反応も、中国では日本よりはるかに大きくなっているような気がしますね…。

 

もしも日本人がああいった扱いを受けたとしたら…。

当然、日本国内では今以上に大騒ぎですよね。

いや~…恐ろしい…。

 

 

最後に締めくくりとして。

前出のBBSニュースのサイトから。

 「乗客が学ぶべきことはたったひとつ。セキュリティーが乗ってきたら両手を上げましょう。でないと唇を腫らして、通路を引きずられる羽目になるから」

 暴力を振るわれる前に、無駄な抵抗は辞めろ、ということですね…。

 とりあえずユナイテッド航空には気をつけたいと思います。