これって「イイ話だね~(ほっこり)」っていう論調なんでしょうか?世間的には。
お互いを嫌っている2人の女性が、なりゆきで一緒に日帰り温泉に行き、和解?するっていう話なんですけど…。
個人的には、何とも形容しがたい、めっちゃ変な気持ちになったんですけどね…。
これ、イイ話なのかなぁ。
心がザワついたままスルーするよりは、いっそブログで言及してしまおう。
糸井重里さんの『ほぼ日の塾』という企画で発表されたコンテンツが、何とも言えない内容だった。
こういう風に、お互いに自分の名前と相手の名前を出して
「私はこの人のことが嫌いです」
ってカミングアウトしあうってのは、非常に珍しいというか、アグレッシブに攻めたコンテンツだなぁ~っていう評価は分かります。
うん、これはもうね、意欲作ですよ。
そこのところを「素晴らしい」って言ってるのであれば、納得できないでもない。
ただ、もしかすると、(高い金払って?)参加した塾の、卒業制作的な位置付けとなる最後の課題として作られたコンテンツですからねぇ。
あの有名な天才兼カリスマである糸井重里氏から高く評価してもらいたい気持ちはゴリゴリに有ったと思いますので…ちょっとあざとい演出?が混入していたとしても全然おかしくないっていう気もします。
本当はお互いにさほど嫌っていたわけでもなかったのかも知れないし、
あるいは逆に、
本当は和解などせず、お互いを嫌悪したままフィニッシュを向かえたのかも知れない。
そのへんは分かりませんよ?
分かりたいとも思わないし。
ちなみに糸井さんは「盛ってないし吹かしてないと思う。」ってツイートしてました(笑)
いやまぁとにかくですよ、
私の心がザワザワしたのは、そっち方面の話じゃなくて。
多分きっと、
よく知らない人間に対して、
簡単に「あいつのこと嫌い!」って思ったり、
その逆に
簡単に「あいつのこと好き!」って思ったりする、
その、なんというかなぁ・・・
よく分からないけど
「軽さ」「安易さ」みたいなところがすごく引っかかったのかなぁ…。
自分でも、今、どういう感情なのか、説明しにくいんですけどね、
怒りなのか、悲しみなのか、驚きなのか、恐怖なのか、絶望なのか、なんかよく分かんないんですけど、「ザワザワ」したんですよね。
何とも言えない、妙な気分になりました。
ということで。
実際にお二人の書いた作品を見ながら、
モヤッとした部分にツッコんでみようと思います。
「福岡夏樹」さんと「永田ゆにこ」さんが書いた問題作『わたしの嫌いな人』というコンテンツ。
私はちょっと混乱しましたので一応、ひとこと。
まず、どっちがどっちっていうのが分かりにくいと思うんですけど、
背が低くて茶髪の方が福岡夏樹さんで、
背が高くて黒髪の方が永田ゆにこさん
です。多分。
コンテンツのトップに「自分の画像」ではなくて「嫌ってる相手の画像」を載せてるんですよね、お互いに。
そこんところ、お間違えの無いように。
背が低くて茶髪の福岡さんの作品。
背が高くて黒髪の永田さんの作品。
さて。いよいよ、本題に入りますか。ちょっと怖い。まずは福岡さんの作品を読んで。
まだね、茶髪の福岡さんの言い分?は、分かるような気がするんですよね。
スラリと背が高く仕事を精力的にこなす2歳年上の同僚(黒髪の永田さん)が、自分に対して非常に攻撃的な振る舞いをしてくる。
↓
永田さんって、嫌な人だなぁ~!
うん、これは分かる。理解できる。
相手が攻撃してきたら、そりゃ当然、その人のこと、嫌いになりますよね。
しかも相手が、どういう理由で攻撃してくるのかもよく分からないんだから。
茶髪の福岡さんは、黒髪の永田さんからtwitterとfacebookをブロックされます。
特に悪いことをしたわけでもないのに。
怖い。怖すぎる。
永田さん怖い。
とりあえず黒髪の永田、怖すぎる。
とにかく、露骨に
「アナタのことが嫌いなんですよ」をアピールしてくる黒髪永田さんの事を、茶髪福岡さんが嫌いになるのは当たり前っちゃ当たり前。
ブラウン福岡は、ブラック永田を避けるようになります。
うん、当然と言えば当然だ。
ブラウン福岡に非があるようには思えない。
続きまして。ブラック永田の作品から、一部抜粋してみよう。
ブラック永田は、どうしてブラウン福岡を憎んだのか?
わたしは職場で、極力家族の話をしない。
家族は大切だけれど、家のそとではひとりの社会人として見られたい。
反対に、彼女は家族がいることを隠さなかった。
休憩時間の会話でも、彼女は普通に家族の話をしたし、
SNSにも家族の写真をよくあげていた。
突き詰めていくとこれが理由らしいです。
ブラウン福岡が職場でも家族の話をするのが、ブラック永田にはどうしても許せなかった。
価値観の相違ですなぁ。
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
怖くね?
こんな理由で人を嫌いになれるのかね。
もしかしたら、何かまだ隠してんのかな?
嫌いになった本当の理由って、他にあるんじゃね?
お互い家族があっても、自分の見せ方のほうが正しいと思いたい。
彼女より仕事ができると思われたいし、負けたくない。
ライバル心みたいなものが、わたしの中で燃え上がっていた。
自分の中の敵意に気づき、社内で彼女と一緒になることを避けた。
彼女が参加するとわかっている飲み会にも行かなくなった。
いや、ブラウン福岡は「自分の方が正しい」だなんて思っていないのではないか?
ブラックは勝手にブラウンを敵視してるだけのような気がするが。
彼女がわたしの考えと違うことをするたびに、その様子を追ってしまう。
自分と違うところを見つけていらいらするのではなく、
彼女を追いかけていらいらするところを見つけてしまう。
だんだんそのいらいらは、募りに募って「嫌い」という名前がついた。
そして、嫌いだと思い込むほど、また彼女のことを追ってしまうのだった。
彼女の仕事の小さなミスも、たぶんわたしが一番先に見つけた。
時には本人に直接指摘をし、わざわざ自分で作り直して渡したりもした。
彼女はありがとうございます、と受け入れ、それ以上は何も言わなかった。
そんな態度にまたいらいらして、難癖をつける理由を探してしまう。
髪の色が明るく変わっているのを見れば「髪色明るすぎない?」、
スカートを履いているのを見れば「寒いのになぜ?」、
スマホがAndroidなのを見れば「iPhoneの方が使いやすいのに!」、
机に置いてあるジュースの空き缶でさえ
「また甘い炭酸ジュース飲んでる!(昨日もその前も甘いものを飲んでいた)」
と、わたしをいら立たせる。
もはや言いがかりの域で、まさに坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、状態である。
これもう、たちの悪いストーカーという感じさえするなぁ。
ご自分でも書いていらっしゃいますが
「もはや言いがかりの域」としか言いようがない。
ブラウン福岡さんが気の毒でしょうがない…
(´;ω;`)ウッ…
普通に街を歩いていて、突然路地から飛び出してきた狂犬に噛みつかれたようなもんじゃないのかな。
ブラウンは特に悪いことしてないような気がするなぁ…。
ブラック永田による4つの教え。
- 髪の色は暗めが吉。
- 寒い時はスカートを穿くな。
- スマホはアイフォンが便利。
- 炭酸ジュースはほどほどにね!
いや、ホントね、炭酸ジュースは飲み過ぎに注意した方がいいですよ、ブラウン福岡さん!
最後に温泉で和解?して、ブラック永田はこう思った。
お互いが告白したことで、期せずして喧嘩両成敗に落ち着いた。
喧嘩両成敗?違うような気がする。
一方的にケンカを売っておいて「喧嘩両成敗で仲直りだ」っていうのは何か違う気がするが、ブラックの中では両方に非があったということなのだろう。
何なんだこれは。
どこまでがホントの話なんだ?
茶番か?
茶番劇なのか?
とにかく。
「嫌いな人には嫌がらせをし、そんな自分の事を何とも思ってない」 っていう感覚。
…すげぇ怖いんだけど。個人的には。
個人的には、相手が嫌がると分かってて、あえてそれをやってしまった後は圧倒的な自己嫌悪に苛まれます。
やってしまった自分を許すのは、本当に難しい。
人は皆、心の中にブラック永田を飼っている
・・・ということなのかも知れません。
イジメやパワハラなどを無くすことは不可能なのかも知れませんね。
よく分かりませんが。
そんなこんなで、モヤモヤポイントを挙げていきますか。(個人差があります)
まずね、相手のことを深く知っていない状態で「すごく嫌いになれる」っていうところにモヤモヤ。
些細な価値観の違い(この場合は家族と仕事の関係の捉え方)を原因として「人を嫌うことが出来る」という点にモヤモヤ。
きっかけが「些細なこと」すぎる。
それゆえなのか知らんけど、
些細なきっかけで「簡単に人を好きにもなれる」という点にも、ちょっとモヤモヤ。
人は皆「嫌いな人には嫌がらせ(この場合は理不尽に難癖をつけ続ける)をしてもOK」という感覚が、心のどこかにあるのではないか?
アナタにもワタシにも。
というわけで、自戒も含めて書いてみました。
今回の話を
「よくある話だよね~。最後に和解してハッピーエンドだね~。ほっこり。」
で終わらせることが出来なかった柔軟性のない私をお許しください。
そもそもこんな話が「よくある」んだとしたら、人が生きていくのってやっぱ大変すぎるわ。
最後に。二人は本当に和解したのか?「疎遠になる」気がするんだよなぁ…。
誰かがコメントで
「一番最後のツーショット写真の二人の距離感が全てを物語っている。」
って感じのことを書いていて。
どうなんでしょうね。
私の予想を裏切って、二人が仲良くやってくれたら、いいなぁ。
最後にお二人の言葉を。
ブラウン福岡さん。
「好き」と「嫌い」は表裏一体、とは、
どこかで誰かが言っていた気がする。
この日の帰り道、ふとそんなことを思い出した。
わたしは、すでに彼女を好きになり始めている。
今の「ほぼ日の塾」が終わっても、
この関係が、細くてもいいから、続くといいな。
ブラック永田さん。
ほぼ日の塾がなかったら、わたしと彼女の関係はどうなっていたのだろう。
きっと、話すことなく、二度と会わなくなっていたと思う。
そのままでもよかったのかもしれないけれど、
こっちの方がもっとよかったと今は思っている。
略
これからのことはわからないけれど、
もしかしたらまた、彼女を温泉に誘うかもしれない。
温泉に誘うかもしれない。
温泉に誘う
かもしれない。
・・・
(◎_◎;)!
そこは「誘う!」って
断定しちゃおうぜ!
「行けたら行く」的な負のオーラ出過ぎ!
2人きりじゃ気まずいなら、オレも一緒に行くよ(^^)/!
※私の場合、ブラウン&ブラック2人から同時に「嫌いなおっさん」認定を受ける可能性もアリ。
何はともあれ、お幸せに!
距離感
(◎_◎;)!